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胸が苦しい。痛い。
楽しい時間を過ごしているのに。
いや、楽しい時間だからこそ、かもしれない。
五十嵐尚輝に伸ばしかけた右手を、左の手でおさえて引っ込めた。
かわりに、御巫時子はこう告げている。
「そろそろ少し、休憩にしませんか。かき氷なんていかがでしょう?」
行く手にかき氷の屋台があったのだ。食べる場所も用意されているらしい。
「いいね、そうしようよ」
今道芽衣子が笑いかけると、尚輝は照れたように、
「そ……そうですね」
と笑み返す。
前髪に隠れた尚輝の目を、時子は見ることができない。
けれどそれでよかった。
見るのが怖い。時子の胸はまた痛む。
きっと芽衣子さんのことだけ、見つめていると思うから。
「私、ブルーハワイにしようかな。時子ちゃんは?」
芽衣子が屈託なく問いかけていたので、時子はとっさに、
「私は宇治金時にします」
と答える。すると尚輝が、
「買ってきます。そこに座って待っていてください」
言い残して屋台に歩いて行った。
私も行きます――と出かけた声を呑み込んで、
「座りませんか」
屋台に併設された簡易的な椅子を時子は示した。
「懐かしいなー、ブルーハワイのかき氷って。誰が名付けたんだろうねー」
あははと芽衣子が語りかけてきたが、それには答えず、時子は両手を膝においたまま問いかけた。
「あの……芽衣子さん……いいですか?」
「なあに?」
時子の両手は、無意識のうちに握りしめられている。
そこから先を告げるには勇気が必要だった。
時子には、その持ち合わせがあった。
「教えて下さい。芽衣子さんは……尚輝先生のこと、どう思われてるのか」
「五十嵐君のこと? 好きよ」
迷うことなく芽衣子は言った。しかし軽い口調だと自分でも思ったのだろう。座り直して声のトーンを落とし、ゆっくりと告げた。
「……大人だから、『友達として好き』なんて茶化して終わりにしたりしないよ。男性として、好き。……昔、酔いつぶれた彼に、私が膝枕した話、したよね。ねえ時子ちゃん、好きでもない男に、女の子がそんなことすると思う?」
時子は、呼吸することを忘れた。
「でも――!」
私たち両想いですから、と声を上げようとした。
けれどそんな時子をいなすように、芽衣子は笑って手を振ったのだった。
「ごめん、続き言わせて。好き……『だった』、って話だから」
「えっ」
「大学院の頃にね、けっこう気になってたんだ、五十嵐君のこと。優しいし真面目だし、研究に集中しているときの横顔、キュートだったりするじゃない? それに私のこと、なんとなく意識している風だったしさ」
「そう……ですか」
「あの頃、彼から声さえかけてくれりゃ私はきっと付き合ってたよ。……でも結局、なんにも起こらなかった」
時子ちゃんのことからかったわけじゃないからね、と芽衣子は言う。
「時子ちゃんいい子だから嘘つきたくないんだ。だから改めて言うけど、いま考えればあの頃私は、彼のこと好き『だった』と思ってる」
背もたれに体を預け、芽衣子はふふっと微笑した。
「でも私もアメリカに渡って、色々あったりしたしさ。もう研究室にいた頃とは変わっちゃったよ。もう五十嵐君のことは、いい思い出ってのが素直な気持ち。時子ちゃんの邪魔なんてしないから。むしろ、応援したいな」
ぜんぶお見通しということだろう。時子は気恥ずかしい気持ちになったが、芽衣子から視線をそらさない。
「そりゃあ、まあ、私も現在フリーだし、すこーし期待したりはしたけど……」
ちらと芽衣子はウインクして、
「それに、いまの私と、あの頃のままの五十嵐君――あ、これいい意味で言ってるからね――とじゃ、きっと合わないとも思ってる。あと正直、仮に張り合ったとして、時子ちゃんには勝てないだろうし」
「私に? 芽衣子さんはとても素敵ですし、それに」
「気付いてた?」
「え……何に、ですか?」
「五十嵐君、今日、ずっと時子ちゃんのことばかり見てたよ。ほんのちょっとだけど、妬けちゃったな」
くすっと笑うと、芽衣子は席を立った。
「じゃあ今日はこの辺で。五十嵐君には、『急用ができて先に帰った』って言っといて」
「待って下さい」
芽衣子の言った意味を知りたかった。もっと話したいことがあった。それなのに、
「これ、さっき買ったひごほおずき……芽衣子さんに差し上げるつもりでした。どうぞお土産に」
時子は、これだけ言うのがやっとだった。
「ありがとう。今日はたくさん話せてよかったよ、また会いたいな」
と言い残して芽衣子は立ち去る。ほおずきの枝を手にして。
彼女の背が人混みに消えてしまったのと、尚輝が戻ってきたのはほぼ同時だった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
定員
20人
参加キャラクター数
21人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年02月16日
参加申し込みの期限
2019年02月23日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年02月23日 11時00分
参加キャラクター一覧
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