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夏カゼ、引いちゃいました
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ああ、これはやってしまったかもしれない。
頭痛で目を覚ますなり、
御庭 凪糸
はそう思った。
頭が重く、手足がだるい。のどが乾燥していがらっぽいし、気分も悪い。
のどの奥からせり上がってくる感覚に、衝動的に咳き込んで、もうこれは確定だと思った。
風邪をひいている。
とはいえ、このまま寝てなどいられない。
そんな退屈で無駄なこと。
(よいしょ)
足が多少もつれたが、ベッドから起きることができた。そのままふらふらと――と言っても凪糸にはそうなっている自覚がなかったが――リビングへ向かい、棚から薬箱を取り出して熱を測ったら、面白いほど高い数値が出た。
「え? これマジ? こんな数字出しちゃったの? オレ」
思わず笑ってしまった。
直後、自分の笑い声が思った以上に頭に響き、頭を抱えてしまう。
「……うぅ。これはあれか。温泉ではしゃぎすぎたのが悪かったとか……?」
反省しかけたが、すぐにいやでも気分転換は大事だし、と思い直す。
それに、あれはあれで大いにストレス発散になった。必要なことだったのだ。
それで風邪をひいたら元も子もないのかもしれないが……どっちにしても、終わった後でうだうだ考えてもしかたない。
「にしても……風邪ひいたなんてアイツが知ったら、夏風邪は馬鹿が~って説教してくるんだろうなあ」
きっとここぞとばかりに話のねたにされ、つつかれるに違いない。
はっきりその姿が目に浮かぶ。
絶対知られないようにしなくては。
(これはもう、治るまで家に引きこもりするしかないか)
「……っ、ふぁっ」
くしゅん!
「うー、だめだ。とにかく薬を飲もう」
風邪薬を1回分取り出して、キッチンで飲んだ。
そしてたぶん、というか間違いなく、風邪っぴきが次にしなくてはいけないことは、ベッドに戻ってあたたかくして眠ることなのだろうが……。
いや、もう目ぇ覚めちゃってるし。また寝るっていうのもねぇ。
それに頭は痛いけど痛すぎるってほどでもないし。
なんか、何もしないってもったいない。
「そうだ。この間まとめたデッサンの型紙でも起こそう!」
ぱちん、と手を打ち合わせ、ナイスアイデアと悦に入る。
「合法的に休めるっていいよねー? そう考えたら、今の状況ってちょっと得した気分かも?」
などと口にしたりして。
絶対高熱からのハイテンションに違いないのだが、制止する者は誰もいないがために。
凪糸はふんふん鼻歌まで歌いながら、作業テーブルへ向かった。
デッサン帳を引っ張り出し、テーブルで広げる。
「えーっと。どれが最終案だったっけ?」
ペラペラページをめくっていると、手が引っかかってデッサン帳が床に落ちた。間に挟んでいたメモ用紙がひらひらと舞い、ばらけて広がる。
体調不良から意識が回らず、動きが雑になっているせいなのだが、凪糸に自覚はない。
ああもう、と自分の失態に歯がゆく思いながらも集めて再びテーブルに乗せた。
「それで、えーと……あ、これだ」
目当てのデッサンのページを見て、テーブルの引き出しから原型が印刷された紙を取り出す。
上身ごろの展開図だ。基本的な線しか描かれておらず、ここに、丈や袖、プリーツなど、デッサンに合わせて補正の線を色ペンで書き込んでいく。
肩線、袖口線、襟ぐりのカーブの角度。どこに何がどれだけ必要か、余裕を持たせればいいか。それは経験に裏打ちされた、綿密な計算式から導き出される。常に同じになることはない。縫製時、生地に何を使うかによっても全然変わってくるからだ。
パターンナーとしての腕の見せ所である。
普段の凪糸であれば、さほど苦労せずに進めることができるのだが……。
「うぅんー? あれれ? なんでこれがこうなってるんだっけー?」
デッサン帳に顔を近づけて凝視する。
「ちょっと角度が浅すぎるよね。このままだと頭が通らなくて、首が服からだせなくない!?」
スリットを入れるか、もっと襟ぐりを深くするか、うなじの所に隠しチャックを作るかしないと。
線にこだわって何度も描き直したことは覚えているが、まさかこんな初歩的なミスをするなんて。
いや、うっかりうっかり。
「といっても、このラインを変えたくないんだよねえ」
全体的な印象が壊れかねない。
「一番楽な方法は角度を深めることなんだけど、そうすると後ろや肩口とのつながりがおかしくなるよね……」
ぶつぶつ。
声に出して呟きながら、もう一度デザインを描き直してみる。
「伸縮性のある生地を使えば……でもそうすると今度はここに違和感が出るし、質感が変わると肝心のラインが損なわれかねないぞ」
それはもう、自分が作りたかった服じゃない。
とすると、このラインを活かしつつ、全体的に微調整を入れることになるわけだが。
計算からやり直し? 今描いたの、全部パァ?
「……はぁ。
だめだ、やめやめ!」
メンドクサ!
今のこの状態で、こんなことしようとしたのが間違いだった!
どさっと倒れこむように椅子に座って、だらりと手足を伸ばす。
「なぁーにやってんだろねー? オレ」
から回ってるじゃん。
はーっと大きくため息をつく。そのとき、この間縫製をした際にできたハギレが目にとまった。
変形の台形をした布。50センチ四方くらいは取れそうだ。
「ランチョンマットにでもしようか」
裏布用にと別の布ハギレを取り出して、30センチ×40センチに切りそろえる。表同士を中表にしてとまち針でとめ、四角を切り落とした後――さすがに今のぼけぼけした頭でミシンが危険なのはわかるから――手縫いを始めた。
アイツはこういう柄は好きだろうか。
もし気に入ってくれたら、あげてもいいな。
見せるためには会わなくちゃいけなくて、そのためにも早く風邪を治さないとねー?
(でもきっと、治って会いに行ったところで、全然寂しくなかったって言われちゃうんだろうな)
わかってる。
会いたいのも、顔を見たいのも、声を聞きたいのもオレのほう――って。
「いてっ!」
反射的、針先で突いた指を口にくわえた。
「……なんだよ。ああもう、さんざん」
これはもう、きょうは潔く休めってことかなぁ?
あきらめて部屋に戻り、ベッドへもぐり込む。
そうして仰向けになると頭や体の節々の痛みが増したような気がして、自分がどれだけ無理をしていたかわかった。
やっぱり得なんか1つもない。
「……目が覚めるころには元に戻っているといいなぁ」
まあ、無理だろうけど。
(せめて熱さえひいてくれたらいいな)
そうなっていることを願って、凪糸は目を閉じた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
寺岡志乃
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
コメディ
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年01月13日
参加申し込みの期限
2019年01月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年01月20日 11時00分
参加キャラクター一覧
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