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夏カゼ、引いちゃいました
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『食べ終わったら、ほら風邪薬。忘れないうちにちゃんと飲んでね』
海から渡された袋には、錠剤と粉薬の両方が入っていた。
『刀、粉薬苦手かもしれないと思って。わからなかったから、いろいろ買ってきたんだ』
はい、と水の入ったコップと一緒に服薬ゼリーも渡される。
刀が礼を言おうとしたとき、あとこれも、と海はもう1箱差し出してきた。
『子供用の甘いシロップ。
どうしてもだめってときは、こっちでね』
真面目な顔で言う姿に、これは本気で言っているんだろうかと刀が訝しんだ直後、もう我慢できないといった様子でくすっと海が笑った。
「やっぱ、冗談かよ」
『ごめんごめん。
じゃあ私、これを片してくるね!』
「あ、私が――」
『いいよ、千歳は。作ったんだから。片付けは私に任せてここにいて』
千歳の伸ばした手より早く器の乗ったトレイを持ち上げて、海はキッチンへ向かった。
部屋のなかは刀と千歳だけになる。
千歳はちょっと意識しつつ、薬を飲む刀を見守った。
「……なに?」
「あ。ううん。
でも、ビックリ。刀くんでも風邪引くのね」
少しあせり気味に口にしたあと、失言と気づく。
「あ、いや、べつに馬鹿は風邪引かないとかそういう意味じゃないのよ? ほら、刀くんって普段から体鍛えてて、風邪なんかひきそうに見えなかったから」
「それ、さっき海にも言われた」
「そう?」
「雨のなかでまで練習していたからだって」
「していたの?」
刀は答えなかったが、面目なさそうに苦笑するのを見て、千歳にも伝わった。
「……まぁ、さすがに雨の中で稽古なんてしてたら、風邪ぐらい引くわよね。でも、これで懲りたらもうしないでね」
「次からは――」
自分のことだ。二度としない、とはさすがに約束できなくて。
「気をつけるよ」
と言うにとどめた。
『刀、もう寝た?』
やがて、洗い物を済ませた海が、ハンカチで手を拭きながら戻ってきた。
枕元の椅子に座った千歳の肩越しにベッドで眠っている刀を上から覗き込む。
『よかった、薬が効いてきたみたいだね。
それじゃあんまりうるさくして起こしてもあれだし……静かに家探ししよっか?』
「ええ!?」
てっきり「帰ろうか」と言われるとばかり思っていた千歳は思わず声を張ってしまう。
『しっ。声が大きいよ。刀が起きちゃう』
あ、と口元を手で覆う千歳。
『だって、千歳も気になるでしょ? 刀の部屋に何があるのかって』
「それは……。でも、その……、あんまりよくないんじゃないかな」
『だーいじょーぶ。風邪薬にはそういう成分が含まれてるし、風邪で疲労してるからぐっすり眠ってて、大きな音を立てない限り、目を覚ましたりしないから』
「そういう意味じゃなくて。ほら、一応刀くんにもプライバシーが……」
と言う千歳の前、海は張り切って探索へ入る。
後ろめたい気持ちを捨てきれず、眠る刀へちらちらと視線を向ける千歳の足元に、いきなりしゃがみ込んで両手をついた。
「海ちゃん? なんでいきなりベッドの下なんか――」
『こういう所に隠してるかもしれないから。
……うーん、ないなあ』
上掛けを少し持ち上げてベッドの下をちらりと覗き見した海は、立ち上がると今度は本棚へと向かう。そこで本棚と壁の隙間を覗いたり、刀があまり読みそうにない外箱付きのハードカバー本の中身を抜いて奥に何か入っていたりしないか漁っていた。
「海ちゃん、もうそれくらいにしたら?」
いつ刀が目を覚ますか気が気でない様子で千歳が呟いたときだ。
海が突然机の裏から何か本のような物を引っ張り出した。
雑誌くらいの大きさで、表にはビキニを着た肉感的な美女の写真が載っている。
どきん、と千歳の心臓が大きく拍動した。
そりゃあ刀だって健全な男子高校生なんだから。そういった本の1冊や2冊、持っていて当然。
そうは思うものの、ほんの少し、失望を感じずにいられない千歳だったが。
『へー。刀、こういうのが好みなんだ……あれ?
ねえ千歳、千歳。これ見て。ほら、この子。なんだか千歳に似てない?』
手招きする海の言葉に、好奇心が勝って、海の横から本を覗き込んだ。
『そ、そう……かしら……」
「絶対だよ! うん、似てる』
浜辺でポーズを撮るビキニ姿の女の子と千歳を見比べ、千歳が赤くなったのを見て、海はニヤニヤ意味ありげに笑う。
「き、着てる水着が大胆すぎるし、私こんな可愛くないと思うけど……。
それに、それを言うと、こっちのこの子は海ちゃんに似ているんじゃない?」
『えー? そうかなあ?』
海は半信半疑だ。
「あまり騒ぐと刀くんが目を覚ますかもだし、本は戻しとこうね」
もうこれくらいで、ととりなすように言う千歳に、海は少し不満そうな目を向けたが、逆らわずに本をたたんだ。
『せっかく見つけたんだし。帰る前に、机の上に置いていってあげよう』
家探ししたことを隠すつもりはさらさらない。それどころか、元あった場所から移動しているこれを見つけた刀がそのあとどういう反応を示すか楽しみだと、にんまりする海を見て、千歳は「海ちゃん、ちょっと意地悪ね」と言ったものの、たしかに海の言うとおりだと思うとなんだかおかしくなってきてくすくすと笑う。
翌朝、目を覚ました刀は案の定、机の上に乗った写真集を見つけて2人が思ったとおりの反応をして頭を抱えたわけだが……。
「バレたものは仕方がない。こうなったら開き直って、学校で会ったら昨日の礼を言うついでに、これと同じ格好をしてくれと頼んでみよう」
ひとの部屋を勝手に漁ったのは向こうのほうだ。プライバシーの侵害とか、その辺りをつつけば案外千歳は頷いてくれるかもしれない。
ああ、まったく。気分がいい。
薬と、2人の看病のおかげだ。そう思いつつ、刀は学校へ行く準備を済ませると家を出たのだった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
寺岡志乃
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
コメディ
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年01月13日
参加申し込みの期限
2019年01月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年01月20日 11時00分
参加キャラクター一覧
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