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ニャンとめでたいワンダフル!
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【心からのお祝いを】
「さて、王さまとしょうぐんさまは……あそこか」
八神 修
が再度プレゼント広場を訪れた時、先程以上にねこの王さまと犬のしょうぐんはあっさりと見つかりました。
何故なら、
「……あやか。悪い事は言わぬワン。
──ソレは止めておけワン。昔から甲斐性も何もなかった奴だワン。きっと今でも沢山の(ね)娘(こ)を泣かせているに違いないのだワン」
「そちらの知らニャい過去を勝手に捏造しないでもらおうかニャ!? 言い掛かりも甚だしいニャ!!」
「えっ、え……!」
ブラックスモークの毛並みをしたねこの
綾辻 綾花
を挟んで、公衆を完全に忘れきったニ匹が口論をしています。
端から見ている限り、本人達にそのつもりはなくとも、それはまるで『プチ修羅場』の様相です。
「……王さま、しょうぐんさま。お待たせしました。
向こうのフードコードで、恵御納が食事会の準備をしています。連れの方もご一緒に、どうぞこちらへ」
そんな周囲のいぬねこ達の注目を逸らすように、修は自然にニ匹へと話し掛けました。
「食事会とは……驚いたワン。祝いとは聞いていたが、そんな豪勢な待遇考えてはおらなかったワン」
「そんなに気を遣ってもらえるとは思わなかったニャ。知っていたら申し訳なさから辞退したニャに」
今回は、本当にいぬねこたちに期待も何もしていなかったニ匹は面食らった様子で答えます。
それに修は、ほんの少し困りつつもそれ以上の笑顔で答えました。
「俺も恵御納も、やりたくてやった事ですから」
そうして、会場らしいフードコートまで、修を先導として歩くことしばらく。
「ん……? ちょっと待つニャ」
皆に声を掛けて、ふとねこの王さまは一匹その場を離れました。
その先から、一同にもほんの僅かに声が聞こえてきます。むしろねこの王さまが、よく聞き取れたと思うほどの大きさです。
「綺麗な黒ねこさん、一緒にお祭りまわるにゃ~ん」
「……」
「少しくらいいいわ~ん? またたびジュース奢るから一緒にいくわ~ん」
「……」
声を掛けられ、引き留められた黒ねこ──
三宅 葉月
は、仏頂面でそれを見ていました。
ナンパはこれで三回目。全部違ういぬねこでしたが、もはやその断る口上も尽きました。もう、面倒くさくなってきたのです。
「にゃんだか許可してもらえたような沈黙だにゃ~ん。さ、一緒にまわるにゃ~ん」
明らかに空気は険悪ですが、勘違いしきったねこが葉月の肉球を取ろうとしたところで──先に金茶の毛をした手が、葉月の手を取りました。
「──ああ、悪いニャ。これは吾輩の連れニャ。
待たせたかニャ?」
ねこの王さまが、とても自然に葉月の手を取り声を掛けます。当然、連れでも何でもないのですが、葉月も目の前のナンパよりはと判断したようで、それにこくりと頷きました。
「にゃ~ん! その美ねこさんとはこちらが先約だにゃ~ん! 渡すにゃ~ん!」
「渡すわ~ん!」
「──……ニ゛ャ?」
瞬間、ねこの王さまは凄みました。修や綾花に背を向けているのを良いことに、ねこの表情筋を限界まで使って凄みました。
当然、この平和過ぎるいぬねこの国で『凄む』という荒業をもったいぬねこは殆どいません。
ナンパしてきたいぬねこは、その怖さにクモの子を散らすように逃げ出していきました。
「大丈夫かニャ?
……覚えているニャ、バーベキューの時に会っているニャね」
「あら……?」
言われたとおり、葉月はねこの王さまに見覚えがありました。過去、
美味しかったバーベキュー
の時に、確かシシャモを食べていた気がします。
「──と言うわけで、連れが一人増えたニャ。
と言うわけで、これから食事会をするから一緒に来るといいニャ」
そして、皆の元に葉月を連れて戻ったねこの王さまは、開口一番にそう言いました。
それに葉月は何も言っていませんが、まあいいかなと思い、ねこの王さまもおそらくいいだろうと思ったのです。
──ですが、その説明不足の少ない言葉で客観視すれば、ねこの王さまはどう見ても『ナンパの上前を刎ねて、ついでに可愛いねこを連れてきた』ようにしか見えませんでした。事実だけでは本当にそうなので、非常にフォローのしかねる状態でした。
「あやか……」
「いいんです……」
深く事情も説明せず、こういう事を悪気なくやってしまうのが、ねこの王さまという生きものです。犬のしょうぐんからの同情の傍ら、綾花はまた一つ、陰ながら涙を呑みました。
事前に修が、ある程度席を確保して置いたフードコートに辿りつくと、近くの屋台からとても良い匂いが漂ってきました。
「ワン……? これは美味しそうだがとても珍しい匂いだワン」
犬のしょうぐんの言葉に、一同も鼻を鳴らして匂いをキャッチします。それは思わずよだれが出そうな、とてもとても良い香り。
「今、屋台の一つを借り受けて料理を作っているんです。すぐに出来ると思うので……」
そう告げる修の尻尾も、今作られている夏朝の料理を待ちわびて、嬉しさに左右にゆらゆら揺れました。
修がこれからの食事会に、自分が寝子島から持ち込んだものの準備をしている間、傍らでは夏朝が、早めに店じまいになった屋台を借り受けて、匂いからして食欲をそそる料理を作っているところでした。
「えっと……」
まずは、湯気が上がる前の熱くした鉄板に、解いた金色にも似た卵を薄く焼き、ほかほかにしたご飯を上に崩さないように敷くところから。
既にこの時点で、料理慣れしていないと卵が崩れて大惨事になります。ですが、夏朝はそれを難なくこなして次のステップである缶詰を開けて、その上に乗せました。
そして、箸で均等にした上にくるくる巻けば……
「『高級缶詰卵巻き』のできあがり! あ……缶はちゃんと袋に入れて持ち帰らないと」
出来たての内に片付けを瞬時に終えて。夏朝は、フードコートの皆の人数を確認し、それを同じ大きさに切って紙のお皿に人数分を運び込みました。
「お口に合うと良いんだけど……」
ニ匹の偉かったいぬねこを前に、緊張しながら夏朝が言いました。
「まあ、カーサが作ったなら不味いはずはないニャね」
既に見た目からして美味しそうです。いぬねこの元トップが料理を前にそわそわし、一緒に座った綾花と葉月も素晴らしい出来の料理に目を奪われました。
「それでは、食事会を開始します──俺のものも含めて自由に食べて欲しい。ただ、恵御納の料理は冷める前がお勧めだ」
その修のお勧めと開始の声に、その場は一気に賑やかになりました。
「これ、おいしいですね……!」
「……美味しい……」
「美味だニャね……! 毎日食べたいニャ」
「これはかーさは良い花嫁になれそうだワン」
皆が真っ先に食べた夏朝の料理から、歓声が上がります。夏朝はほっと一息をつきました。
そして、修の用意した骨付き肉に犬のしょうぐんはご満悦になり、とっておきのチュールはねこの王さまからは『いぬねこを陥れる禁断の味』とお墨付きを受けました。
そして、皆の食欲にも一息ついた頃──
「王さま、しょうぐんさま。今までお疲れ様」
そっと、修は夏朝と共に描いて作成した絵をニ匹の前に差し出しました。
「これは……? ──」
ニ匹は、どちらともなくそう呟いて。次に 描かれている内容を理解した時、そっとニ匹は溢れそうになった感動を誤魔化すように、その目を一度少し長めに閉じました。
しかし、それから十数秒後──
「黙るニャ、駄犬(だいぬ)!! これはこちらの手にあるのこそが相応しいニャっ!!」
「黙れワン、この駄猫(だねこ)!! これはこちらの方にこそ相応しいに決まっておろうワンっ!!」
──という……一つの宝を目の前にして、齢千歳を越えているとは思えない、何とも醜い大人の喧嘩が勃発したのは言うまでもありません──
「二人とも……引退して、これからはどうするつもりなの?」
このあまりにも目を覆いたくなる喧嘩に、宝物は一旦お祭りを仕切っている『いぬとねこの中立共存を目指す会』に預ける事になりました。
一息ついた中に尋ねられた葉月の言葉は、修もそしてその場の皆が気にしていたことで、一斉にニ匹に視線が集まります。
「……宝物庫の管理があるニャね」
最初、明らかに『何も無い』と言い掛けたニ匹でしたが、ふと思い出したように呟かれたねこの王さまの一言に犬のしょうぐんも納得した様子で頷きました。
「あそこは、元々治世の際に民の手に余る過ぎた文化を集める所だったワン。密やかに処分するのは今の民を裏切ることになるから、少しずつ開示する方法を考えなければだワン」
ニ匹とも、長い歴史の中での宝物庫の扱いは同じであったのか、双方が同時に頷き合いました。
「──そう言えば、プレゼント広場の投票で、二人の役職名が変更になると聞きましたが、いぬとねこの合同名称も決めても良いのでは?」
修の提案に、ニ匹が耳を興味深そうに動かします。
「ほう、合同名称とワン?」
「面白そうニャね」
「『みみしっぽ族』とかどうかな?」
とても可愛らしい名称に、その場に笑みが添えられます。併せて、夏朝と修がニ匹の名前候補に掛けた大切かつ重要な意味合いは、その場にいた中立共存を目指す会のいぬねこにも、きちんと伝えられました。
そして、
丁度キャンプファイヤーが盛りを迎える頃、残りを自由な時間として、食事会は解散の運びとなりました。
「寝子島が自然に行き来できるようになったと聞きましたが」
修の問い掛けに、ねこの王さまがばつの悪そうな顔をして答えます。
「どうやら『姿が変わる』という報告を受けているニャ。皆の調査が進まない以上、我々が乗り込むしかないとは思っているニャが……」
「寝子島は怖くないですよ。案内ならいつでもできるから、声掛けしてください」
そんな心強い言葉を受けて。
偉かったいぬとねこは安心した様子で頷いて、修達と別れる前に皆と固く握手を交わしたのでした──
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SF・ファンタジー
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10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年12月30日
参加申し込みの期限
2019年01月06日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年01月06日 11時00分
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