「ん~、あとちょっとですにゃ~」
「頑張るわん! ふぁいおーっ、いっぱーつ!」
「──あら? いぬねこさんたち、何してるの?」
今日も平和な星幽塔。寝子島から、第一階層にあるサジタリオ城下町へと、またふらりと迷い込んでしまった
夢宮 瑠奈は、そこで
あんなところや
こんなところで出会ってきた、二本足で歩く『ねこ』と『いぬ』を見つけました。
最近では、自分達の世界から勇気を出して
星幽塔の調査に来たりと、少しずつ活動範囲を広げているようですが──ちょうど、瑠奈の目の前でそのいぬねこ達が、広場の掲示板に向かって両手を伸ばしてぷるぷるしていました。
いぬねこの手には何かのポスターがありました。ですが、それを貼るには如何せん圧倒的に全長が足りていないのです。
「大丈夫? お手伝いした方がいい?」
「お願いしますにゃ~!」
声を掛けた瑠奈に、いぬとねこは涙目で振り返りながら感謝を述べました。
ポスターを預かって掲示板に貼れば、そこにあった内容が自然と瑠奈の目に入ります。
「あ、またお祭りやるんだね。
えっと……お祭りの名前
【いぬねこ一緒に寝子島到達ねこの王さま誕生祭】?」
ポスターの一番大きな文字を読み上げれば、いぬとねこはその長さを疑う事も無く、元気に大きく頷きました。
「にゃ! 今回のお祭りは
『いぬとねこの共存記念』と
『念願の寝子島への到達』と、今までごたごたしていて出来なかった
『ねこの王さまの誕生日』を、一緒にお祝いするお祭りなんですにゃ~!
皆で屋台を出して踊って、盛大にお祝いすることにしましたにゃ~」
「うーん、少し題名が長いような?」
「それなら、略して
【INNT】にするわん。
何だか『いんてりじぇんす』な響きになった気がするわん!」
絶対今この場で思いついたのであろう略は、その場に置いておいて。瑠奈はその中に含まれている初めて知った事柄に、少し驚いた様子で瞬きを一つしました。
「いぬねこさんたち、いつ寝子島に到達したの?」
「つい一週間前のことですにゃ。この星幽塔を経由して、ついに辿り着いたんですにゃ~」
「でも、寝子島に到着した途端にみんな姿が『ひと』っぽくなってしまって、怖くなって急いで戻って来たんだわん。
それでも一応到達には違いないから、一緒くたにまとめてお祝いをすることにしたんだわん」
なんともざっくりとした、いぬねこ特有のアバウトさですが、瑠奈もいぬねこ達との関わりの長さからか、あっさりとそれに理解を示しました。
「そうだわん、おねえさんにもお願いするわん。
お祭りはお客さんを呼んで盛大にお祝いするから、このポスターを寝子島にもたくさん貼ってほしいんだわん。
……到達はしたけれども、あの『ひと』っぽい姿は怖くて慣れないんだわん」
「うん。今回も開催場所は、いぬねこさん達の国かしら」
「ですにゃ。せっかくだから星幽塔や寝子島でという案もあったのですにゃんが『まだまだ未知の領域だから』ということらしいですにゃ。
今回はいぬとねことで倍のお客さんを想定してますにゃ。お客さんの屋台主さんも、お祭りのお手伝いさんも募集しているから、たくさん人が来るといいですにゃ~」
「いぬねこの国でのお祭り──それだったら、またあの姿になれるかな?
うん、楽しみ!」
こんにちは、冬眠と申します。
この度は、夢宮 瑠奈様にシナリオガイドのご登場をいただきました。誠に有難うございます。
もしご縁とご機会がございましたら、是非ご自由にアクションをいただけましたら幸いでございます。
それでは以下より、経緯からお祭りの状況などを説明させていただきます。
これまでの経緯
『ねこ』と『いぬ』という、二本足で歩き言葉を話す猫と犬が住む世界がありました。
(『ねこ』は、このシナリオやあのシナリオ、こんなシナリオにも登場しています。かわいい!)
その世界では、ねこといぬは二つの国に分かれて『ねこの王さま』と『犬のしょうぐん』というニ匹のトップの元、平和ながらも隔離されて過ごして来ましたが、大きなゴタゴタがあった後、一つに歩み寄ることになりました。
その騒ぎの切っ掛けとなった、星幽塔に興味を持ったいぬねこ達は、好奇心だけを持って、たくさんの人の手を借りて第一階層を探索した上、ついに寝子島に到達しました。
しかし、いぬねこも『星幽塔から寝子島に降りた際には、ひとの姿に近くなる』の例に漏れず、到達した瞬間に姿が『ひと』に変わってしまった驚きから「とりあえず、目的地に辿り着いたことには違いない」と一旦逃げるように切り上げて、今までの成果を祝うお祭りの準備を始めたのです。
現状
▼現在の様子
○寝子島と星幽塔第一階層のあちこちに、お祭り開催のポスターが貼られています。
ミミズがのたくったような字ですが、会場までのアクセスなどが書かれており読めなくもありません。イラストは上手で人目を引きます。
○お祭りは、今や国の中枢に近い活動を執り行っている『いぬとねこの中立共存を目指す会』を中心に、年齢を問わず幅広いいぬねこによって開催されています。
○開催場所は、いぬねこの国にある広い草原地帯です。
祭りの期間中は、星幽塔と寝子島のエノコロ岬に、日常では存在しない黒い大岩が現れ、それに触れると、あっという間にお祭り会場入り口へと到着します。
※会場へ到着すると、訪れた人はみな強制的に『いぬ』か『ねこ』の姿になります。
詳細は下記をご参照の上、ご希望をアクションにてご記載ください。
○お祭りには沢山のお店にも近い屋台と、いぬねこの有志によるアトラクション(バンジージャンプ等)が開催されています。
屋台は来る者拒まずで、どなたでも設置参加が可能です。安全を確認するために、設置後にお祭りの委員会が確認に来たりします。
行動/時間
▼何ができるの?
○このお祭りに関わることでしたら、ご自由に行動していただけます。
【行動例】
・いぬねこ基準の屋台を練り歩く。
・他のお祭り参加者と酒を飲みながら雑談。
・気に入った屋台のお手伝いをしてみる。
・自分のお店の売り物を、このお祭りの屋台で売りに出してみる。
・アトラクションに参加して遊び尽くす。
・お祭り運営のお手伝いをする。
・お祭りの終わりに開催されるフォークダンスに参加する。等…
※他にも「こんな屋台を見て回りたいなぁ」「こんなアトラクションあればいいのに」等、ご自由にお書きいただければ、よほどの物でない限り採用させていただきます。
※あまりに多方向で活動を行われますと、ゴールドでも描写が薄くなる可能性が捨てきれないことから、大まかな行動は3つ前後に押さえていただけますと大変嬉しく思われます。
○星幽塔と寝子島のものは、基本的に危険でないもの(その意図のない物)に限り、自由に持ち込み・持ち出しが可能となっています。
※但し、星幽塔の魔法などによる不思議な効果が掛かったものは、寝子島に持ち帰るとその不思議な効果がなくなります。
(『星の力が回復する、とても美味しいジュース』→『とても美味しいジュース』)等
▼参加可能日時
○数日間続いたお祭り最終日の『日の出から、夜が一番更ける頃』まで。
時間が過ぎると、お祭りでの時間経過がされた状態で、自然と元の姿・元の場所に戻されます。
○グランドフィナーレとして、お祭りが終わりに近づくと、キャンプファイヤーを囲んで、皆でフォークダンスや盆踊りなどの種類を問わずに踊る企画が立てられています。
いぬねこのNPC
○既に引退していると告げてお祭りのVIP待遇を断った『ねこの王さま』と『犬のしょうぐん』も、こっそり一般いぬねこに交じってお祭りに参加しているようです。
・『ねこの王さま』
過去にねこの国で一番偉かった『ねこ』。
金茶の毛並みを持つ、賢しい短毛種です。
・『犬のしょうぐん』
過去にいぬの国で一番偉かった『いぬ』。
黒中心に顔周りから足に掛けて白の体毛をした体躯の良い大型犬で、猪突猛進型です。
・ニ匹は別行動を取っており、今のところ合流のつもりもなさそうです。
・一般のいぬねこは、お祭りの邪魔をしないように、ニ匹に気付かない振りをしています。
とある事情により『犬のしょうぐん』と『ねこの王さま』が、お祭りの中で新しくそれに代わる名前を、それぞれ募集しているようです。ご興味のある方は新しい名前を提示してみても良いかもしれません。
※名前は、ニ匹の感性によりどれか一つずつが選ばれます。全採用とはなりませんがご了承いただければ幸いです
【注意事項】
○ここに来た『ひと』『もれいび』『ほしびと』の方(参加者の方)は強制的に『いぬ』か『ねこ』の姿になります。
『いぬ』か『ねこ』、『2本足』か『4本足』かを、アクション内にご記載下さい。
お好みで、どのような種類のいぬかなどもあれば是非ご記載ください。
(二本足では通常の犬のように動くのは困難ですが代わりに物が持てる、四本足では軽やかに動ける代わりに物が持てない等、アクションに影響が出ます)
※特に記載が無かった場合は、2本足となります。
○電子機器は利用できませんので、あらかじめご了承ください。
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今回は、今までのいぬねこの国の軌跡に『とにかく飲めや歌えや祝って遊べ』系のお祭りシナリオです。
せっかくのゴールドですので「こんな事がしたい!」等、思いの丈をアクションにお書き添えいただければ、限界までお応えさせていただきます。
とにかく自由に遊んでやっていただければ、この上ない幸いです。
それでは、素敵なアクションを心よりお待ち申し上げております。