ニャンとめでたいワンダフル！｜リアクション

ニャンとめでたいワンダフル！

【みんなに喜んでもらいたいから】

　お祭り開催から、それはほんの数時間前──遠くの地平線から、朝日の光が真横から差し込む直前の、快天の朝のこと……
「今日がお祭り最終日だわーん！　ついにこの日が来たんだわん！」
「感慨深いにゃー……！」
「最後まで気を抜かずに行こうわーん！！」
　少しずつ姿を見せ始めた輝かしい朝日に向かって、いぬねこたちが心を新たに気合いを入れ直しています。
「あ、あそこかな？　うん、おはようございますー」
　そこに、小さくて白い二本足の白ねこが来て、いぬねこ達に挨拶をしました。

「あ！　星幽塔で、ポスター貼りをお手伝いしたおねえさんだわん！」
「この匂い、知ってるにゃー。草原でバーベキューをやったときに聞こえた、とても歌が上手いしろねこさんだにゃー」
　本ねこ確認の為に匂いを嗅いだいぬねこ達が、それぞれに記憶に残る白ねこ──夢宮瑠奈と記憶を一致させていきます。

「星幽塔ではお手伝い、ありがとうございましたわーん。お祭りも最終日、楽しんでいってほしいわーん」
「うん、それなのだけれども……もしよかったら、今回は運営さんもいぬねこさんの手を募集しているって聞いたから。
　あたしは今回、お祭り運営さん側のお手伝いをやろうかなって思うよ」
「い、良いのかワンっ？　お客様は無理にお手伝いしなくても大丈夫だワン……っ？」
「うん、せっかくのお祭りだから、あたしも盛り上げる側に回りたいなって。
　でも、運営側ってなにやるのかな？」
　その瑠奈のこの上なく有難い厚意に甘え、いぬねこ達は集まって、一所懸命に考え始めました。

「こんなに華奢な歌いねこさんに、肉体労働だなんておそろしいことさせられないニャー」
「うーん……あたしアイドルだし、アトラクションのデモンストレーション役とかかな？」
「おおっ！　それは助かるにゃん！
　今回のアトラクションの目玉は、寝子島から聞いてきて、徹夜で作ったバンジージャンプだにゃん！
　力作だにゃん！
　……でも、頑張ったのにいぬねこの集まりはあんまりなんだにゃん──是非『でもんすとれーしょん』をお願いしたいんだにゃん！」

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