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●7月13日 ~刀のBirthday~
小山内 海
と
橘 千歳
は、
御剣 刀
の家の玄関前で揃って顔を見合わせた。
『おかしいね、ちとせ』
「うん、絶対おかしいよ小山内さん」
筆談用のスケッチブックに疑問を綴る海。眉間に皺をよせて頷く千歳。
気まずい沈黙が、二人の間に流れる。
これは何かの間違いではないか――そんな表情でお互い首を傾げあうと、今一度、刀の名前を呼んだ。
「刀君! ちょっと顔出しなさーい!」
返事はない。
チャイムにも呼びかけにも、まったく反応はなかった。
『……あれ? ひょっとして刀でかけてる?』
ほどなくして、海はようやく事態を飲み込んだ顔で、恐る恐る千歳に問う。
「うん。出かけてるみたいだね、小山内さん」
普通ならばすぐにでも思い当たる結論に、二人が気付かなかったのには訳がある。
それは偏に、御剣刀という少年の性格にあった。
祖父から習った剣術を高めて自分の剣術を生み出す。
そのために家族とも喧嘩別れし、この島に一人で暮らす少年。
今日が誕生日だからと言って浮かれるような性格ではない――。
二人の考える御剣刀とはそういう少年である。
だからこそ、この時間に彼が留守だというのは些か想定外だった。
『まぁ、約束してたわけじゃないけど。どこ行ったのかな』
「確かにプレゼント持って家に行くとは伝えてないし……」
二人は頭を捻って考えた。
果たして、刀はどこに行ったのだろう?
剣術にまつわる場所であることは間違いない。そうなればおのずと場所は限られてくるが――。
『んー、ひょっとしたら寝子島神社の境内のほうかな。ちとせはどう思う?』
「あ、もしかして、私たちが何も言わなかったから誕生日祝って貰えないと思って拗ねてるとか……」
二人の脳裏に、拗ねた刀の後ろ姿が浮かぶ。
拗ねたくらいなら、自分たちが励ませばすぐに立ち直るだろう。
しかし、もしも――ほかの理由だったとしたら。
『他に過ごしたい人……家族とか? あるいは男友達? まさか……他の女の人と?』
「まさか刀君には誕生日を過ごしたい人が他に……いや、まさかね」
まさか、さすがに他の女の人とだなどということは。
気まずい沈黙が流れる。
『ねえちとせ。とりあえず境内に行ってみよう』
「そ、そうだね小山内さん」
やや急いだ足取りで、二人は寝子神社の境内へと向かうのだった。
―
一方、その頃。
果たして刀は境内で剣術の練習に励んでいた。
「ふっ! はっ!」
夏の暑さは、神社にも容赦なく照りつける。
少年とは思えぬ気迫で鍛錬に精を出す刀。木刀を振るたびに飛ぶ汗が、境内の玉砂を濡らす。
――こういった暑さの中で鍛える事でこそ、耐久力が身に付く。
そう思って始めた鍛錬だったが、ここまで暑いと流石にダレてくる。
刀は練習メニューを一通りこなすと、額の汗を拭って水を呷った。
(ほんと暑すぎるな。俺って夏生まれなんだから、ちょっとは暑さに強くなっても――)
そこで刀はふと、ある事実に気づく。
――あれ? そういえば俺って今日誕生日じゃないか?
「うわ~、忘れてたわ」
境内の石段に腰かけて、思わず刀は苦笑した。
神魂やら星幽塔やらの事件で忙しかったとはいえ、まさか自分の誕生日を忘れるとは。
「まあいい、今日は俺にとって特別じゃない普通の日! よし練習再開!」
そう言って振りかぶる木刀は、何だかちょっぴり重たい。
(……邪念、ってやつかな)
ふと、そんなことを考えた。
振る人間の迷いは、全て剣筋に現れる。
だから刀には、今の自分が純粋な気持ちになれていない事にもすぐ気づいた。
(……うん、だってほら、折角の記念日だし?)
重心を保ち、流れるような所作で木刀を振り下ろす刀。
(ちょっと特別な何かが欲しいじゃん?)
自分と対話しながら、鍛錬を続ける刀。
木刀は決して彼を責めたりはしない。だが、先ほどまでの一体感はもうなかった。
(だってさあ……自分だけで自分のお祝いしても空しいし)
刀は木刀を下ろし、大きなため息をついた。
「やめだ、やめ! こんな気持ちで練習なんて――」
鳥居の向こうから千歳と海が来たのは、その時だった。
「あっ、いたいた! 誕生日おめでとう、刀ー!」
『やっぱりこっちにいたよ。おめでとう、刀』
「うをー、ありがとう!」
千歳と海のお祝いの言葉に、刀は感極まって叫び声をあげた。
「はー、良かった~。いや忘れてた……」
『え? 忘れてたって、何を?』
「いや、その、ほら最近色々とあっただろう? だから、その……」
海の問いに、しどろもどろになって返す刀。
「ちょっとうっかり、さ。俺の誕生日を……ド忘れ……しただけで……」
「忘れてた? 自分の誕生日を?」
千歳は呆れた顔をする。
誕生日当日に何も言ってこず、何かおかしいとは思っていたが、まさか忘れていたとは。
予想外の答えに、思わず千歳と海は苦笑するしかない。
「まぁ、刀君らしい気もするけど。でも、よかったわ……」
「ん? 千歳何か言った?」
「あ、今のは独り言だから今のは気にしないで」
『はい刀、これ誕生日プレゼント。使ってくれると嬉しいな』
そう言って海が手渡したのは、水筒だった。
機能とデザインを両立させた、シンプルながらスタイリッシュなデザインの水筒だ。
『刀って外で運動すること多いでしょ? 水分補給とかちゃんとしてほしいかなって』
「海ちゃんは水筒か。私のも喜んでくれるといいな」
そう言って千歳は、小さなプレゼントの包みを刀に手渡した。
「中身は内緒。後で開けてみてね」
人差し指を唇に当てて、悪戯っぽく笑いながら。
「それにしても自分の誕生日を忘れてたって刀らしいね。確かにいろいろあったもんね」
「二人ともありがとう、本当に嬉しいよ。生きてて良かった~」
今から二人にお返しを考えておかねば……。
すっかり軽くなった木刀を手に、刀は嬉しい悩みに頭を悩ませるのだった。
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担当ゲームマスター
坂本ピエロギ
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
30人
参加キャラクター数
24人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年01月05日
参加申し込みの期限
2019年01月12日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年01月12日 11時00分
参加キャラクター一覧
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