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メリーさんの素敵な世界、なの
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岡瀬 靖久
は小難しい顔でキャットロードを歩いていた。
――ダンス教室で必要になる物だけど、少し注文が多過ぎたかな。
眼鏡が少し下がった。中指で押し上げるが、すぐにずり落ちる。
靖久はジーパンのポケットからハンカチを取り出した。鼻筋の汗を拭う。額や頬には強く押し当てて二の腕は撫でる程度で済ませた。
何気なく横を見る。涼しげな色合いの店舗が目に留まった。
――これ以上の出費は、でも、この暑さだし。
数秒の葛藤を経て店舗の中へと踏み込んだ。
白銀の世界の只中に出た。
「急に冬!?」
吹き付ける雪は冷たく、思わず二の腕を摩る。
「演出にしても、寒すぎるよね?」
吹雪く先に問い掛けて、不意に笑ってしまった。無駄と自覚して一方を見遣る。
靖久は雪原のような場所を突き進む。力強い前進を続けていると光が見えてきた。前傾姿勢となって足を速めた。
「急に夏!?」
急激な温度の変化によって眼鏡のレンズが曇る。急いで眼鏡を外した。南国を思わせる海に目を見開く。氷山には似合いの動物が寝そべっていた。
――不思議なところだけど、この暑さは堪える。
右方向に関心が移る。遠方にロッジ風の家があった。
――あんなところに店が。海の家なのかな。
吸い寄せられるような足取りで歩いてゆく。合間に眼鏡を掛けて周囲の景色に目を向ける。
問題の建物に到着した。正面に立った靖久は腕を組んだ。
「奇妙な感じはしないが」
言葉を切った。やや目を伏せる。
靖久は思い切って中に入っていった。
外観と同じでふんだんに木材が使われていた。思わず、深く息を吸い込んだ。
「いらっしゃいませなの」
「え、メリーさん?」
少女が正面に立っていた。おかっぱ頭で白いエプロンドレスを着ていた。
「もしかして、ここで働いているとか?」
「その通りなの。テーブル席に案内するの」
「お願いするよ」
僅かに表情が緩んだ。少女の案内で席に着いた。
「良い雰囲気の」
「これがメニューなの」
言葉を遮ると少女は素早い動きでメニューを差し出した。靖久は苦笑いで受け取った。
「これは……」
品名を見て黙考するような表情となった。
――ドラゴンラーメンは味が想像できるからパスしよう。
靖久は少女にメニューを返した。
「注文はメリーさんスペシャル、それとフレッシュジュースでお願いしようかな」
「なかなかのチャレンジャーなの」
少女は片方の口端を少し上げた。その態度に靖久の表情が強張る。
「普通のメニューだよね?」
くるりと背を向ける。少女は無言の小走りで奥に引っ込んだ。
靖久は沈鬱な表情で目頭を揉む。
――フレッシュジュースは問題ないはず。やはり、スペシャルの部分に何か隠されているのだろうか。
「お待たせなの」
横手からの声に靖久は瞬間的に振り向いた。
「いつの間に……ええっ!?」
少女の出現に驚く間はなかった。テーブルに置かれた精巧なドクロに仰天して腰が浮いた。
「な、なに、これ」
「メリーさんスペシャルなの」
少女は頭部をパカッと開ける。
「脳の形をしたプリンに木苺のシロップがたっぷり掛けられているの。タピオカの演出が心憎いの」
「器がドクロで中身も、それっぽいのは……」
「暑い夏を乗り切る涼しげな演出なの」
少し誇らしげな顔で言い切った。
「口直しにはフレッシュジュースなの」
ドクロの横に細長いグラスを添えた。靖久はじっと見て少女に話を振った。
「……赤黒いね。何が入っているのかな」
「トマト、スイカ、赤紫蘇、赤ピーマンなの。隠し味で黒ゴマも入れたの。身体に良さそうなの」
「まあ、飲めそうな感じで少し安心したよ」
靖久は一緒に置かれたスプーンを手にした。生々しいドクロの中身に差し込んで程良い量を掬い上げる。
「センブリも入れたの」
去り際の言葉に靖久のスプーンが僅かに震えた。
「センブリって」
少女はどこにもいなかった。目は細長いグラスに向かう。
――僕には味が想像できないよ。
取り敢えず、スプーンに載せた物を食べた。急に目が丸くなる。
「濃厚な味が美味しい」
極力、器を見ないようにしてスプーンを動かす。食べ切ったあと、グラスを手にした。
――色はこれだけど、意外といけるかも。
一口、飲んで頬が膨らんだ。震える頭で飲み下し、鼻を摘まんで一気に呷った。
「こ、これは、危ない……」
靖久は手の甲で口を拭ってふらりと立ち上がる。
「お帰りはこちらなの」
「お客様のご要望らしいのですが、本当によろしいのでしょうか」
少女の横にいた白いタキシードの人物が声を掛けてきた。靖久は朦朧とした意識で、はい、と答えた。
「最高に涼しい演出を楽しめばいいの」
「メリーさん?」
靖久は疑問を口にして、瞬時に消えた。突如として現れた床の穴に吸い込まれたのだった。
キャットロードの通りを靖久がふらふらと歩く。
「……早く、家に……」
斜めになった眼鏡の状態で帰っていった。
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担当ゲームマスター
黒羽カラス
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グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
NPC交流
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
7人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年12月26日
参加申し込みの期限
2019年01月02日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年01月02日 11時00分
参加キャラクター一覧
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