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~アルカニア戦記~ 第一話『勇者の産声』
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燃え盛る村、空は煙で黒く濁り日の光すら通さないかの如く辺りへ暗く闇を落としていた。
マモノに蹂躙された村にはもう既に生存者は無く、無残に殺された死体が所狭しと転がっている。
常人であれば、正気すら保てない程の死臭や人の焼ける臭いが充満するそこに少年がいた。
彼は
八代 響
。この世界に呼ばれてきた者達の一人である。
「ふーん……言うほど速くないんだね、ギウロスちゃんたちっ」
そう言って屈託なく無邪気に笑う彼の下には物言わぬ肉塊と化したギウロスが倒れている。
首筋にナイフで斬られたような跡があり、一撃の下に葬られたようであった。
「く、くそっこのガキンチョ! お前、戦闘の経験がありやがるなぁっ!」
「戦闘の経験? どーだろうね?」
「ちくしょう! この村には戦闘経験のない奴らばっかりの楽な村じゃなかったのかよ! かあーー話が違うぜ!」
イラつく様に頭を掻きむしったギウロスが再び響の方へ視線を向けるがそこに彼の姿はない。
きょろきょろと首を右に左に振って彼の姿を探すが……どこを見てもいる様な気配はなかった。
「あ、あー……逃げやがったか、くく、俺に恐れをなして――がひゅっ」
「そんなわけないでしょー、まったく隙だらけだよーっと」
ギウロスの背後に現れた響は流れる様な動きでギウロスの首をナイフで掻き切ると止めとばかりに転がっていた先端が三又に分かれ尖っている農具でギウロスの腹部を貫き絶命させる。
ぐらっとギウロスは地面へうつぶせに倒れると黒い塵となって消え去る。
「さて、勇者のナディスちゃんは……なんかこの辺にいる気がするんだよね……あ、もしかしてあれかな?」
響が視線を投げる先には瓦礫の隙間に隠れ、震えているナディスがいた。まだ此方には気づいていないようである。
ナディスが身を縮まらせて狭い空間に入り込んでおり、がたがたと震えているのが遠目でも分かるほどに怯えているようだった。
目的の人物を見つけた響は合流しようと駆けるがその足はすぐに止まる。
なぜならば、彼の道筋にミノタウロスが現れたからであった。
このままミノタウロスが歩みを進めれば、最悪ナディスと鉢合わせてしまう。
「ああ、もうっ仕方ないなぁー」
物陰に隠れると響は地面に落ちていた手ごろな木製の廃材を掴み、燃えている家の火に突っ込むと即席の松明を作った。
それを大きく振りながらミノタウロスの注意を引く様に大声をあげる。
「おおーい、そこの図体だけがでかい牛さぁーんっ! 美味しく焼いてあげるからーこっちにおいでー!」
ミノタウロスは小さな耳をぴくぴくと動かし、その射殺す様な眼光でじろりと響を睨みつけた。
常人であれば腰を抜かすほどの殺気が放たれるが……響にはそんなものはどこ吹く風、全く効果を為していない。
響きが振り被って即席松明を投げると、それは放物線を描き、ミノタウロスの右肩に命中。
ダメージはないようだがそこそこの挑発にはなったらしく、武器を振り被ったミノタウロスは響目掛けて突進する。
瓦礫を吹き飛ばし、道なき場所に道を作りながらミノタウロスは響の元へ土煙をあげながら爆進した。
「あはははは、ほらほらーこっちこっちっ!」
響を追いかけミノタウロスが土を抉って土煙をあげながら走り去っていく。
その姿が見えなくなった頃、辺りは静かになり……家が燃えて崩れ落ちる音だけが響き渡る。
(もう……何も、いないの、かな……)
様子を見ようと顔を出したナディスであったがぐいっと何者かに引っ張られ、崩れた家屋の影から引きずり出される。
そのまま壁に押さえつけられると銃口が口の中に無理やりに突っ込まれた。
彼に銃口を突っ込んだのは……
虚栄 心
である。
「う、うぐっ、あががっがあ……!」
「やっと見つけたわ、ナディス。あなたは勇者なんですってね、単刀直入に言うわ。後ろで見ているだけでもいい、戦闘に参加して」
「が、ふっ、んぐぐ……っ」
「あ、ごめん。これじゃ喋れないわよね、はい……返事、どうぞ?」
ナディスの口からアサルトライフルそのものといった形をしたアサルトらいふーの銃口を抜く。
口からは抜いたものの、その銃口はいまだナディスに向けられており、銃のサイケデリックな塗装が彼女の見た目の危険度を跳ね上げているようにも見える。
「はぁ、はぁ、俺には……あんなのと、戦うなんて、無理だ! 勝てっこない! みんな、父さんや母さんみたいに――――ひいぃいっ!?」
心はアサルトらいふーのトリガーを引き、ナディスの頬を掠めるように銃弾を数秒間発射した。
間近で発砲されたナディスの顔から一気に血の気が引いていく。
「喚くだけなら誰にでもできる、あなた、勇者なんでしょう?」
「勇者だって、そんな自覚も、力もない、君みたいに……戦う力なんか、うがぁっ!」
アサルトらいふーの銃床で思いっきり殴りつけられたナディスはその場に崩れ落ちる。
間髪入れずに心はアサルトらいふーの銃口を彼の手の甲に押し付けた。まだ発泡時の熱が残っている銃口は熱く、皮膚が徐々に焼かれていく。
「ぐ、あぁぁっ! 熱いっ! あつ、あぁぁああーーっ!」
「いい? 私達は一応助ける為に来てる。でもね、あなたを殺しても……帰れるのよ? そして――」
「ひっ……」
アサルトらいふーの銃口をナディスの額すれすれに向ける。心の目は優位な者が自分よりも劣っている他者を見下す目……それそのものであった。
「いつでも私はそれが……可能なのよ。選びなさい、今、私に痛めつけられて殺されるのと……マモノと戦うのか。まあ、後者を選んでも、今のあなたじゃ数秒も持たずに殺されるでしょうけれどね」
「俺は……俺は……っ!」
突如、爆裂する音と地鳴りが響き渡った。
どうやら近くで何かが爆発したらしく、その地鳴りのせいで心は体勢を崩し地面に突っ伏してしまう。
その隙を逃さず、ナディスは一目散に逃げだした。
「うわあぁぁぁぁあーーっ!」
「く、このっ! 止まれっ! 止まらないとその背中に風穴を――っ!?」
走って逃げるナディスの背中に銃上部に備えられている小さな照準器であるアイアンサイトで狙いをつけるが心がトリガーを引くよりも先に瓦礫の陰から現れたギウロスが飛び掛かってきた。
急遽狙いを変更し、心は飛び掛かってきたギウロスを撃ち落とす。
数発の空薬莢が地面に落ちる頃には、どこにもナディスの姿は見えなくなっていた。
「……ちっ、逃がしたか」
大きな溜息を心はつくと、ナディスを再び捜索する為にその場を後にした。
◆
「はぁ、はぁ……なんで、こんな……」
ナディスはもう見慣れた道でなくなってしまった村の道を走る。
昨日まではそこにあった情景がない、そこにいたはずの人達がいない……もう戻る事はない。
それを考える度に、涙が込み上げてくる。
「うっうっ、どうして、どうして……!」
「おい、こんなとこに人間がいるぞ! 生き残りだぁぁ!」
「……ひぃっ!」
突然のギウロスとの遭遇に腰を抜かしたナディスは腕の力だけで体を引きずるようにして後ずさる。
刃物をぎらぎらとちらつかせる3体のギウロスが彼ににじり寄った。
「おい、こいつ男だ」
「なんだよ、価値ねぇな……」
「もうあらかた殺されつくしちまったし、俺らの取り分は……ねぇか」
落胆の色を見せたギウロス達はヤギ頭をぐいっとナディスに向けると手に持ったダガーを振り被る。
「女をもらえなかったぶんはぁ! てめぇをぐちゃぐちゃに殺すことで発散してやるよぉォーーげひゃひゃひゃひゃっ!」
「う、うあぁぁぁぁーーっ!」
もう駄目だと目をぎゅっと固く瞑ったナディスであったが……一向に痛みはおろか何も起きない。
恐る恐る目を開けるとそこには
ティオレ・ユリウェイス
が立っていた。
「まったく、こんな所にいたのか」
「え、あ……ティオレ、さん?」
「逃げ回っているのは勇者としてはどうかと思うけどね、発狂してないだけマシってもんだ。こんな酷い状況……常人じゃ数分と持たないからね」
彼女は決してナディスを慰めたりはしなかった、かといって挑発的な言葉や発破を促す様な何かもしない。
それは『運命』というものを、人の身ではどうにもならない世界の理という奴を……誰よりも理解している彼女なりの教示であった。
言葉で示すものではない事を知る彼女だからこそ、ナディスにかける言葉はほぼない。
「女だぁぁ! おいおい、しかもいい乳してんじゃねぇかああっ! ぐひっ!?」
以上発達した脚力を生かして飛び上がり、上空から急降下してきたギウロスを彼女を異世界に送り込んだ張本人の少女ちーあから支給されたスパっとナイフの一撃で仕留めるとナディスに言い放つ。
「ナディスっ! 走れっ! 向こうにまだある程度無事な教会があった、みんなそこを目指してる! そこまで走るんだっ! 絶対に振り向くんじゃないよ!」
ティオレにそう言われたナディスは多少ふらつきながらも、村の教会に向かって走り出す。
「おいおい、そんな大事なこと言っていいのかよォ? 姉ちゃん? 俺達が追いかけるかもしれないぜェ? 皆殺しっていう任務だからよォ!」
「くくく、もっとも、お前を散々楽しんだ……後だがなぁぁぁ!」
2体同時に飛び掛かってきたギウロスの内、一体はナイフを頭部に突き立て絶命させることに成功したが運悪く頭部の頭蓋に挟まったナイフが抜けず、もう一体への対処が遅れてしまった。
結果、ティオレはギウロスの強靭な脚力を生かしたかかと落としを真面に頭に受けてしまったのである。
視界が暗転し、強烈な痛みと生温かい液体が額を流れる感触を感じた。
ギウロスの行動に集中しようとするが視界が霞み、上手く動くことすらできない。
ギウロスはその隙を逃さず、彼女を床に押し倒すとその上に馬乗りとなった。
「う、ぐっ……しくじった、か。やるなら一思いに殺しな……でも、生半可な事じゃ私は――」
「おいおい、勘違いはよくねぇよ? いっただろぉ! 散々てめぇを楽しむってなぁっ!」
手際よくギウロスはティオレの両腕を布で拘束するとそれをダガーで留め、彼女の動きを封じた。
好き勝手に体を触るギウロスにティオレはぞわぞわとした嫌悪感を抱く。
「げひひ、ずいぶんといいもんもってるじゃねぇか……どれ、中身は……くく、いいねぇ? 涎が止まらねぇ……」
「はっ、……んっ、くっ、下品……だな、んぅっ!」
「ケケケ……いつまでその生意気な口が利けるか、見ものだなぁ!」
ギウロスは彼女の衣服をビリビリに引き裂き、露わとなった肢体に舌なめずりをするとげひゃげひゃと笑った。
燃える村の家屋。
崩れていく、人の営み。
炎によって生じた風が……植木鉢の花弁をゆらゆらと揺らす。
今にも取れてしまいそうな花弁だが……それは理不尽な風に抵抗し、揺れる。
近くで家屋が完全に崩れ、その衝撃で強い風が巻き起こると……抵抗空しく花弁は風に乗ってどこかへと消えていった。
「う、あ……はっ、はっ……っ」
「さっきまでの威勢はどこ行っちまったんだろうなぁ……あんなに大きな声をあげてたって言うのによ。くく、どれ殺す前にもう一度……ひぎゅっ!?」
ギウロスは首の後ろからティオレが掴んだ瓦礫の破片によって貫かれていた。
首から血を流し、ギウロスは空気の零れる音を鳴らしながら最後の力で鋭い爪を振り上げるが、ティオレが破片を更に深く刺した事でびくりと一度痙攣し、ギウロスはそのまま動かなくなった。
体中どろっとした粘質の液体塗れのティオレは肩で息をしながら立ち上がる。
「この時を待ってんだよ、ったく、胸糞悪い」
辺りを見回し、瓦礫の中に残された焼けてぼろぼろの布をとりあえず纏うと、ティオレは足早に教会へ向かった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
ウケッキ
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
お色気
定員
20人
参加キャラクター数
9人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年12月02日
参加申し込みの期限
2018年12月09日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年12月09日 11時00分
参加キャラクター一覧
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