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僕の歌は君の歌
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「やっぱり暑いねぇこの時期は」
壬生 由貴奈
は汗を拭った。
真昼のシーサイドタウン、都会特有のうだるような熱さだ。
地面を覆い尽くす堅いアスファルトは地熱の蒸発を許さず、ビルに覆われた密閉空間は気温と湿度をノンストップで高める。空は雲ひとつとてないブルーであり、遮るものがないのを幸いと、太陽光は遠慮仮借なく突き刺さってくる。
「暑いですねー」
屋敷野 梢
もまったく同感だった。ギラギラチクチクするこの暑さに、ガラス粉を空気中に撒いたのではないかという錯覚すら覚える。
休日のこの日、由貴奈と梢は特に行き先を定めることなく、シーサイドタウンに出かけてきたのである。ウインドウショッピングにカフェ、CD店に寄ってみたり雑貨屋をのぞいたり、どこへ言ってもとだえることのないおしゃべり、まるでデートの楽しい時間だ。
けれども季節が春とか秋とか、せめて冬ならば延々このペースで問題はなかったろうが、さすがに真夏となればこうもいかない。
へばってきたねー、と由貴奈は言う。
「どこか涼めるところはー」
と駅前の賑わいを見回して、あっ、と声を上げた。
「こずえちゃん、ちょうどカラオケボックスあるよぉ」
かつてはカラオケも、アミューズメント施設だとかなんとか、もうちょっと凝った看板を掲げていたようだが、最近は妙な言い回しが飽きたのかストレートに『カラオケ』と書いていることが多い。あの看板もそのストレート系列のものらしく、ブルーの看板にここがカラオケボックスであること、料金は格安であることをでかでかと記してある。
「ちょっと行ってみない?」
梢は即反応した。
「カラオケいいですねー!」
涼しいし安価だし楽しい! お手頃エンタテインメントではないか。渡りに船とはこういうことだ。でも、由貴奈がカラオケを提案するのはちょっと意外だったので思わず問いかける。
「壬生先輩はカラオケとかよく行かれるんですかー?」
「実はうち行ったことないんだよねぇ」
あっけらかんと由貴奈は言った。
「歌うのは嫌いじゃないんだよ。でも家で口ずさんだりとか、それくらいで」
「おおー!」
なんだか光栄、と梢は目を輝かせた。
「壬生先輩の初カラ! この私がばっちりエスコートしちゃいますよー!」
責任重大っ! と梢は使命感を抱くのである。
何事も初めては大切だ。ここで盛り下げてしまったり悪い印象を与えたりしたら、このまま壬生先輩はカラオケ嫌いになってしまうかもしれない――カラオケ大好きな梢としては、自分も楽しく、そして由貴奈にも大いに楽しんでもらいたいっ、と強く願うのだった。
「こずえちゃんがどんな歌を歌うのかもちょっと気になるよぉ、ふっふっふー」
「私も壬生先輩の歌が楽しみでーす!」
意見一致ということで、慣れた梢が店選びを買って出た。
「初めてなら、とりあえずフリータイムじゃなくていいですよねー。お出かけも途中ですし!」
と言いながら梢は由貴奈を導く。ちゃんと楽曲豊富で本人映像も多くて、ドリンクやルームも充実しているカラオケ店をチョイスしている。受付でさっと会員証を提示し、てきぱきと入店手続きを終えた。
「慣れてるんだねぇ」
「いえいえ、結構簡単なんですよ、実際やってみるとー」
まもなく、赤と黒に飾られた上品な部屋に通される。
「うわ広っ!」
カラオケ『ボックス』という名前だから三畳敷きくらいの狭い部屋を想像していただけに、由貴奈は目を丸くした。ちょっとしたパーティくらい余裕で開催できそうな空間ではないか。
「昼間の時間で空いていたからですねー。実際は十人までオーケーなルームみたいですよ。ちょっと広すぎるくらいです」
広すぎて由貴奈が逆に居心地悪くならないか心配した梢だったが、むしろ彼女がはしゃいでいる様子なのでほっとする。
冷房も適切、おまけに部屋はゴージャスときて、由貴奈は高揚感を隠せない。
「わーすずしーい、快適快適」
どさっとソファーに腰を下ろし、『注文用』と書かれたリモコンに手を伸ばした。タブレットPCみたいな大きさと形だ。
「適当に飲み物とお菓子でも頼んじゃおっか」
直観的に操作できるリモコンらしく、すいすいと使いこなすことができた。
「飲み物はー……紅茶にしよ、クッキーあるかなー?」
どちらもあるのでびっくりした。クッキーは名店のものだし、紅茶だけでも四種類もあるではないか。最近のカラオケはすごいことになっている。
「こずえちゃんはなににするー?」
「あ、私はオレンジジュースでお願いしまーす」
「即答だねぇ。オレンジジュース、その意図は?」
「喉にいいんですよー。後チョコレートとか。気のせいかもしれませんけど、声がよく出る気がします」
今度は選曲用リモコンを手にして由貴奈はまた感嘆の声を上げずにはいられない。
あんな曲やこんな曲もある。
最新曲はもちろん、懐かしい曲もつぎつぎ出てきた。
日本の歌だけではない。海外曲だって豊富だ。
まさかの童謡、唱歌のセレクションまであって、その幅広さにはうなってしまう。
変わり種、というボタンを押してみるとなぜか般若心経まであり、由貴奈は目を白黒させた。……歌?
「さ、歌っちゃおうかぁ」
と言いながら由貴奈は顔を上げた。
「こずえちゃんから先にいくー? 十八番を聞いてみたいなぁ」
にこっと微笑むと、得たりとばかりに梢はうなずく。
「お、十八番ですかー、いろいろありますけど……」
ここが大切っ!
心の中で由貴奈は高速思考を開始している。
一発目から気分が沈むよーな曲はアレですよね。
初手でどん引きするくらい暗いのを選んで衆目を集めるという高等テクニックもあるにはある。しかしそれは危険すぎるしこの状況では決して歓迎されないだろう。
盛り上がる感じの曲がいいですよねー。
これだ。
しかし盛り上がる曲といってもたくさんある。
ゆえに絞り込む必要があろう。
鉄板といっていい定番。誰でも知っていて、かつ、明るくアップテンポな曲がベストだ。ドラマや映画のテーマ曲、CMソングがこれに該当することが多い。といっても、マニアックすぎるとしらけるし、バリバリのドメジャーだと逆に聴き飽きられている危険性もある。
そのフィルターでふるいにかけても、なお五指に余るほど候補は出てきたが、梢はここで安全策を採ることにした。
すなわち、ちょっと古い曲。
三歳上の先輩でも知っているくらい有名で、なおかつ懐かしい感じ、歌詞をそらんじることはできずともメロディはばっちり通じるような曲。
だとすれば……。
カラオケの画面に、やや懐かしいアニメの主題歌が表示された。といってもアニソンとして局地的にヒットした曲ではない。当時のシングルチャートで堂々一位を獲得、その年を代表するようなメチャクチャ売れた曲だったと思う。
大変ポップな曲調なのに、メタル出身のギタリストが奏でるイントロのギターがやたらと強靱なのも印象的だ。
マイクを手にすると、梢は心を込めて歌った。
何十回、下手すれば何百回と歌ってきた曲だ。歌詞の意味も自分なりに理解し消化していると思う。しなやかで柔軟性に富んだヴォーカルラインは梢の地声に近く歌が乗せやすい。いわゆるフェイクを混ぜなくても、高音パートまでぶれなく声が伸びる。だから細かな部分まで、しっかりと思いを込めることができる。
曲名とイントロをみて、おおっ、と小さく声を上げた由貴奈だが声を出したのはそこまで、あとは、満面の笑顔で梢を眺めていた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
恋愛
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年11月26日
参加申し込みの期限
2018年12月03日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年12月03日 11時00分
参加キャラクター一覧
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