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- 種族
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- 学年：職業
- 00月00日生 00歳
- AAA000000
職業体験に潜む罠
――あなたが担当した寝子島高校の生徒について、話を聞かせてもらえるかしら？
職業体験中の生徒の様子を、陰ながら見守る……そんな大人しいことを、あずさができるわけもなかった。
彼女には自覚があったのだ。ダメンズを拾ってきては、通学させていることを。
ちょっとくらいやんちゃな方が可愛いじゃないかと思うが、時には進路を考え心配になることもある。その思いが先走りすぎて、あるスタッフへと声をかけた。
それが、彰尋の応対中だった明智。
『私がご案内した中では、警察官志望の方が多い印象ですね。とても素晴らしい志の生徒の皆様に、感動に打ち震えていたところですよ』
『そんなまともな職業を選ぶ生徒が多いだなんて、簡単には信じられないわ……そこの彼はどんな職業を選択したの？』
そうして彰尋が役者希望と知ったあずさは、役者とバンドマンはパートナーに貢がせる職業だと熱弁してみせた。あまりの偏見ぶりだが、そういった題材のドラマも少なくないので、穿った認知は世間にもあるかもしれない。
ただ、あずさはその職種を糾弾したかったわけではなく、「それくらい食べていけない仕事」だと言いたかったようだ。熱弁すればするほど、生徒を心配しているが故ということが明智と彰尋にはわかってしまう。
『何を笑っているの!? ……いいわ、あなたが演劇で生きていけるか、試験をしてあげましょう。他の生徒だってそうよ、真面目に取り組んでいるのか調査するわ』
こうして、現場に生徒たちの様子を見守るために来ていたウォルターと俊介も呼びつけ、今回の騒動を企画した――……と、あずさは諦めたように正直に話した。
事の顛末を聞いた琳子は、自分が捜査を申し出るきっかけとなったスタッフの言葉を思い出す。
「じゃあ、予定にない事件って……」
「予定に無かったでしょうね。全て、私が今日思いつきでやったんだから」
悪びれもせず、色っぽく髪をかき上げる様は、追い詰められても堂々としている悪の幹部……にも見えていたが、事件のきっかけを聞いてしまうとなんだか憎めない。
「今日は、そもそもの対象年齢を上げるという企画に賛同した学校関係者しか招待されてないし、ちょっとくらい暴れたところで問題ないでしょう？」
「ちょっとって……もし失敗していたら、どうなっていたんですか？」
杖を取り返し、大事そうに抱える桜は、興味本位で尋ねた。
「失敗は、あなた達の仕事ぶりが見ていられないということ。だったら、授業時間と宿題を増量して、進学を目指してもらうほか無いわね」
なんとも極端で横暴なことをしれっと言うものだから、新は黙っていられず噛み付いた。
「はぁ!? 進学はともかく、なんでそれが授業や宿題が増えることになるんスか！」
「このままじゃ社会に出せないんだから、お金の稼ぎ方の授業が増えるのは当然でしょ？」
「ああ、授業ってそういう……いやいや、宿題が増えるとかありえねーっスよ」
「だから、今回はあなた達の勝ちって言ったでしょ？ もう……好きなジュースでも頼みなさい」
わぁっと打ち上げの空気になり、先生らも取り囲んで身内のパーティが始まる。
お互いの活躍を褒め、制服姿を冷やかし――少し変わった職業体験は幕を閉じた。
――数日後。
今回の一件が、寝子島高等学校の教職員が主催で起こした騒ぎであることについて、学校のプリントで謝罪があったという。
職業体験中の生徒の様子を、陰ながら見守る……そんな大人しいことを、あずさができるわけもなかった。
彼女には自覚があったのだ。ダメンズを拾ってきては、通学させていることを。
ちょっとくらいやんちゃな方が可愛いじゃないかと思うが、時には進路を考え心配になることもある。その思いが先走りすぎて、あるスタッフへと声をかけた。
それが、彰尋の応対中だった明智。
『私がご案内した中では、警察官志望の方が多い印象ですね。とても素晴らしい志の生徒の皆様に、感動に打ち震えていたところですよ』
『そんなまともな職業を選ぶ生徒が多いだなんて、簡単には信じられないわ……そこの彼はどんな職業を選択したの？』
そうして彰尋が役者希望と知ったあずさは、役者とバンドマンはパートナーに貢がせる職業だと熱弁してみせた。あまりの偏見ぶりだが、そういった題材のドラマも少なくないので、穿った認知は世間にもあるかもしれない。
ただ、あずさはその職種を糾弾したかったわけではなく、「それくらい食べていけない仕事」だと言いたかったようだ。熱弁すればするほど、生徒を心配しているが故ということが明智と彰尋にはわかってしまう。
『何を笑っているの!? ……いいわ、あなたが演劇で生きていけるか、試験をしてあげましょう。他の生徒だってそうよ、真面目に取り組んでいるのか調査するわ』
こうして、現場に生徒たちの様子を見守るために来ていたウォルターと俊介も呼びつけ、今回の騒動を企画した――……と、あずさは諦めたように正直に話した。
事の顛末を聞いた琳子は、自分が捜査を申し出るきっかけとなったスタッフの言葉を思い出す。
「じゃあ、予定にない事件って……」
「予定に無かったでしょうね。全て、私が今日思いつきでやったんだから」
悪びれもせず、色っぽく髪をかき上げる様は、追い詰められても堂々としている悪の幹部……にも見えていたが、事件のきっかけを聞いてしまうとなんだか憎めない。
「今日は、そもそもの対象年齢を上げるという企画に賛同した学校関係者しか招待されてないし、ちょっとくらい暴れたところで問題ないでしょう？」
「ちょっとって……もし失敗していたら、どうなっていたんですか？」
杖を取り返し、大事そうに抱える桜は、興味本位で尋ねた。
「失敗は、あなた達の仕事ぶりが見ていられないということ。だったら、授業時間と宿題を増量して、進学を目指してもらうほか無いわね」
なんとも極端で横暴なことをしれっと言うものだから、新は黙っていられず噛み付いた。
「はぁ!? 進学はともかく、なんでそれが授業や宿題が増えることになるんスか！」
「このままじゃ社会に出せないんだから、お金の稼ぎ方の授業が増えるのは当然でしょ？」
「ああ、授業ってそういう……いやいや、宿題が増えるとかありえねーっスよ」
「だから、今回はあなた達の勝ちって言ったでしょ？ もう……好きなジュースでも頼みなさい」
わぁっと打ち上げの空気になり、先生らも取り囲んで身内のパーティが始まる。
お互いの活躍を褒め、制服姿を冷やかし――少し変わった職業体験は幕を閉じた。
――数日後。
今回の一件が、寝子島高等学校の教職員が主催で起こした騒ぎであることについて、学校のプリントで謝罪があったという。
あとがき
担当マスター：
浅野 悠希
ファンレターはマスターページから！
たいっへん、お待たせいたしました！！
前回の療養します宣言からの復帰作というのに、この体たらく。
本当に申し訳ございません……。
体調のアップダウンが激しいですが、図々しくも最後まで書き切らせて頂きました。
今回、大きく変わったのは１ページあたりの文字数でしょうか？
5000文字前後を目安に書いていたのが2000文字前後となったので、過去作に参加されていた方には不思議な仕上がりかもしれません。
皆さんが読みやすくなっていれば幸いです。
舞台は、今１番行きたいところをモチーフにさせて頂きました。
抽選で行けるチャンスがあったようですね。行けなかったけど！！
アクションの大半が警察官だったこともあり、バトル相手として怪盗団を設定することにしましたが、
参考にできる怪盗はいないかと考えた結果、自分の好きな怪盗は白ばかりという面白い結果となりました。
あずささんの親心が発端の出来事だったわけですが、次の機会があればぜひ彼女にも仮装をして頂きたいなと思いました。
今回、判定について久しぶりなこともあり、全ての参加者様へ個別コメントを送らせて頂いております。
よろしければ、そちらも合わせてご確認くださいませ。
それでは最後に。
サイレンが鳴ったら、イタズラと思わず冷静に周囲の確認をして避難しましょう！
消防士の体験がしたい浅野でした。
前回の療養します宣言からの復帰作というのに、この体たらく。
本当に申し訳ございません……。
体調のアップダウンが激しいですが、図々しくも最後まで書き切らせて頂きました。
今回、大きく変わったのは１ページあたりの文字数でしょうか？
5000文字前後を目安に書いていたのが2000文字前後となったので、過去作に参加されていた方には不思議な仕上がりかもしれません。
皆さんが読みやすくなっていれば幸いです。
舞台は、今１番行きたいところをモチーフにさせて頂きました。
抽選で行けるチャンスがあったようですね。行けなかったけど！！
アクションの大半が警察官だったこともあり、バトル相手として怪盗団を設定することにしましたが、
参考にできる怪盗はいないかと考えた結果、自分の好きな怪盗は白ばかりという面白い結果となりました。
あずささんの親心が発端の出来事だったわけですが、次の機会があればぜひ彼女にも仮装をして頂きたいなと思いました。
今回、判定について久しぶりなこともあり、全ての参加者様へ個別コメントを送らせて頂いております。
よろしければ、そちらも合わせてご確認くださいませ。
それでは最後に。
サイレンが鳴ったら、イタズラと思わず冷静に周囲の確認をして避難しましょう！
消防士の体験がしたい浅野でした。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2018年11月14日
- 参加申し込みの期限
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- 2018年11月21日 11時00分
- アクション投稿の期限
-
- 2018年11月21日 11時00分
