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猛暑酷暑の七月とて夜ばかりは別世界、それがキャットロードの裏通りともあればなおさらだ。ネオンの華が赤白毒色、濃く艶やかに咲き競うなか、ひっそりたたずむその店は名を『プロムナード』という。
夜の闇が実体化したかのよう。このとき何の前触れもなく、黒い、黒い姿が舞い降りた。
されどその闇は白い肌と、白い翼とを持っている。
生まれ落ちたばかりの嬰児が、最初に吐くような深い息。
アケーチ・タッマーキ
は手錠を解かれた囚人(とらわれびと)のごとく、プロムナードの前に降り立ち手首をさすった。
「間違いありませんね……ふ、ふふ……!」
以前、閉店後の早朝に訪れるというミステイクを経験したアケーチだ。しかし今夜プロムナードは魅惑の扉の、鍵を開けて待っている。
アケーチの左右の手には名刺が一枚ずつあった。いずれもプロムナードのロゴが入っている。
右の手には、『泰葉(やすは)』と書かれた名刺。
左の手には、『紗央莉(さおり)』。
「お美しい女性の名刺を、二枚もいただいてしまいました……」
ご挨拶にうかがいたい、そう願いし頃より幾星霜か、ようやく彼は今宵の機会を手にしたのだった。
アケーチは左手の指を鳴らす。翼が消えた。
けれども、肌の白さはそのままに。
「お邪魔します……!」
たちまちそこは竜宮城か。絢爛たる鏡張りの天井に、シャンデリアの下がるゴージャスな内装が彼を迎えた。同じ夜の店とはいえ、アケーチお気に入りのBARとは正反対だ。BARの雰囲気も好みだが、こうした陽性のもてなしもいい。
「いらっしゃいませ」
いわゆる黒服というのだろう、褐色の肌をした男性店員がアケーチを迎えた。丸っこい顔つきで浅黒く、目もどんぐりみたいで愛嬌がある。胸のバッジに『店長』と書いてあった。
「なるほど、あなたがキャピキャピでクラクラな殿方というわけですね……え、違う?」
ころころと笑った店長氏よりシステムを説明されると、なるほどとアケーチはうなずいた。
「それでは本日はフリーでお願いいたしましょう、ふふ」
まだ見ぬ美しい蝶と戯れるもよし、縁があればまた泰葉や紗央莉にお会いできるでしょう――。
案内され席に着き、待ちながら店内を見回した。
――あぁ、楽しそうな殿方に美しいお嬢さん方……!
アケーチは恍惚とした表情を浮かべた。はかなき一夜の夢と人は言うのだろうが、そのはかなさこそ愛おしい。
「はじめましてーっ。
あんな
って言います」
深々とおじぎして、大学生くらいの少女が名刺を差し出した。栗色の髪を夜会巻きにして、首から背中が大きく空いた黄色のドレスを着ている。背伸びしたような衣装とあどけない表情にアケーチはときめいた。
これまた、意外。
泰葉や紗央莉のような、大人っぽいキャバ嬢以外もいるのだ。しかしあんなの元気の良さはいい。ついアケーチも元気になって、
「私は明智と申します。素敵なお店を教えていただき遊びに来てしまいました……ふふ!」
と名刺を返した。
あんなは両手でもらったばかりの名刺を持つと、しげしげと眺め真っ正直に言う。
「『流浪のバーテンダー兼アーティスト』っすか……! 格好いいっすねー」
「いえいえ、どちらも中途半端の二刀流ですよ……ふふ」
あんなは目をキラキラさせていた。
「自分、田舎のヤンキー出身なんで横文字の職業に憧れちゃうんすよ~。あ、元ヤンってこと隠すよう言われてたんだ……今のナイショでお願いします」
「ふ、ふふ……もちろんです」
「ところで」
と、あんなはアケーチに視線を戻して、
「明智さんって、お顔もめっちゃ格好いいです……細面で……!」
ますます目を輝かせる。
「ふ、ふふ……ありがとうございます。あなたもとても魅力的ですよ……!」
ぼっ、と音がするくらいあんなが紅潮するのがわかった。
「自分、美形のひとに誉められ慣れてないんで……ど、どもです……! あ、お、お酒はロックのオンザバーボンでいいんでしたっけ?」
バーボンのオンザロックの言い間違いだろう。指摘するのも意地悪なので、アケーチは慈しむような目で微笑するにとどめた。
「明智先生のこと、教えてほしいっす。お仕事とか……」
「そうですねえ……」
虚実ないまぜ、当の自分すらどこまでが真相か不明瞭な話を面白おかしくあんなに話しているうちに、あっという間に時間が来てしまった。
「うう……また呼んで下さい……」
名残惜しそうにあんなが去ると、
「待たせたの」
また妙なキャバ嬢が来た。
腰の辺りまである豊かな髪、しかも前髪をぱっつんにしている。すっと線を引いたような一重瞼の目は、やけに気が強そうな印象だ。……アケーチがぞくぞくするタイプの目である。胸が大きいようで、黒いドレスが窮屈げだった。
「
九鬼姫
(くきひめ)じゃ。見知りおくがよいぞ」
名刺を手渡しもせずテーブルに置くとソファに座って、「もらうぞ」と言うなり返事も聞かず、九鬼姫はおつまみのナッツをぽりぽりと食べ始めている。
かと思いきや、
「明智とやら。そち、どこから来た?」
前振りなしで質問してきた!
瞬間、アケーチの四肢を電気が駆け抜けたのである。
確信する。
――このお方に下手な回答でもしようものなら、即ハイヒールで蹴られちゃいますね……!
その緊張感がたまらない。いやむしろ、下手な回答をしたい! 顔に跡が残るくらい踏まれたい……っ!
だから思わずこう言ってしまった。
「確かな記憶はないのですが、私の生まれは……この世界の人間からすればファンタジックな異世界です……ふ、ふふ!」
ところが驚いたことに、
「そうか。わらわは現世じゃが、五百年ほど前の生まれじゃ」
あっけらかんと九鬼姫は返してきた。
「後生の区分によると『戦国時代』とかいうのじゃそうな……どうも解せん。いくさ続きの世ではあったが、それのみではなかったに」
酌してつかわす、という九鬼姫と、差しつ差されつ時間を過ごす。
嘘か誠か思い込みか、彼女はあるきっかけでタイムスリップして、仕方なくこの店に身を寄せているという。
案外と九鬼姫は会話上手で、真偽不明のタイムスリップ話をするだけでなく、アケーチから巧みに話を聞き出していた。
「ふうむ、おぬし、早着替えと似顔絵が得手とな。着替えのほうは要らぬが、わらわの似姿を描くのなら許してやってもよいぞ」
「ぜ、ぜひ喜んで……ご褒美はののしり言葉の言葉責めでお願いします……ふふ!」
「わからぬやつ。なにゆえそれが褒美となるぞ」
ふむ時間か――と言って九鬼姫は、「またいずれ」と言い残すと立ち去った。振り向きもせぬワイルドな雅さであった。
そうしてフリー三人目として姿を見せたのが、
「お待たせしました……あら?」
先月のナンバーワン嬢、
紗央莉
だったのである。
「あぁ……!」
珠樹は反射的に立ち上がってしまう。
艶やかに黒い睫毛、淡い桃色の唇――。
アルコールが見せた幻か、はたまた鏡張りの天井がもたらした魔法か、いまの紗央莉は彼が夢の世界で暮らした妻、千亜にますます似ているではないか。
「来て下さったんですね、明智にゃんさん」
両膝を揃え席に腰を下ろすと、蠱惑の微笑を紗央莉は浮かべた。
これが夢なら、醒めないでほしい。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
恋愛
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年11月09日
参加申し込みの期限
2018年11月16日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年11月16日 11時00分
参加キャラクター一覧
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