this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
S・H・I・P・S
1
2
3
4
5
…
11
つぎへ >>
蜃気楼が見える気がする。茹だってる。
いま、屋外に水をバケツ一杯撒いたところで、またたくまに蒸発して消えてしまうだろう。
「夏だねえ……」
鬼河内 萌
は恍惚とした目で窓の外を眺めている。
真夏七月灼熱の街、時計の針はそろそろ夕方圏内に入ろうかというのに、なお燦然と太陽は輝き、裏返しにしたスプーンみたいな眩しい光を投げつけてくる。
「といってもここは涼しいんだよー!」
萌はふふっと
野菜原 ユウ
に笑みかけた。
「どうしたん? いきなり?」
体温が下がってきたのか、ユウはぱたぱたと扇いでいた手を止めている。
「いやあ、科学の進歩とその恩恵を味わっているというかー」
「よーするに『ファミレス涼しくね? ていうかむしろ寒くね?』でよくないか?」
「いやまあそうなんだけどさ☆」
早いものだ。ついさっきまで暑い暑い死ぬと言っていたユウが、今や「クーラー効きすぎだっつーの」とぼやいている。
「たしかに肌寒いくらいかも」
この店は、標準よりややきついくらいの冷房度合いなのだった。外回りの営業サラリーマンの憩いの場だからだろうか。
でもね、と萌は思う。
ボクのハートは外よりもホットなくらいだよ☆
ふたりきりのファミレス休憩、これをデートと呼ぶのは無理があるが、だからといって単なる日常と切り捨てるには、ちょっと惜しい貴重なひとときである。
学校帰りの萌とユウだ。今日もまたヤケクソのような猛暑ゆえ、途上でユウはへばりそうになり、「ピットインしよーぜピットイン! 今すぐピットイン! でなきゃ死ぬかも!」と宣言、こうしてファミレスに立ち寄ったというわけだった。
ドリンクバーにて炭酸飲料と、アイスカプチーノをグラスに注いで戻る。
氷がグラスの縁に当たる音が、カランコロンと心地いい。
せっかくだし、と萌はカバンに手を突っ込んだ。
「ねえユウくん、英語の課題手伝ってくれない?」
「英語? 俺得意じゃねーぞ」
「大丈夫大丈夫。ボクも得意じゃないけど、数学じゃないから死なないし☆」
「で、課題っつーのはなに?」
得意じゃねーぞと言いながら、ちゃんと手伝う体勢になってくれるのがユウらしい。
萌はノートを広げた。ノートの表紙には『えいご』と丸っこくレタリングした文字が躍り、星型のステッカーで飾られている。
「『ship』にからむ言葉だって」
角が丸くなった英語の辞書と、桃色のペンケースも取り出す。
「痛む部分に温湿布?」
「無理してギャグにしなくていいから☆」
「ちっ、笑顔で厳しいこと言うな」
「どうやら船のことではないらしいんだよね」
と言いながら萌はノートにさらさらと単語を書き出していった。
airship『飛行船』
starship『恒星船』
spaceship『宇宙船』
battleship『戦艦』
「ぜんぶ船のほうじゃん?」
「ボクがぱっと思いついた『ship』ってこんな感じだから」
「いや
battleship
とかフツーに出てこねえから」
「じゃあユウくんは、どんな『ship』を思いついたのさ?」
「そーだなあ……」
俺は、と言ってユウは、カリカリと筆記体で綴ったのである。
friendship
「『友達関係』ってな。ふふん、俺、上出来じゃね?」
友達関係?
別におかしな言葉じゃない。よくある単語だ。
けれど萌の頭に、この言葉はひっかかった。
ボクとユウくんの関係って、やっぱ友達を超えるものじゃないのかな。
そういえば、『関係』だって『ship』だね。
relationship
。
萌はシャーペンを握ると、ぐいぐいと濃い文字で描いた。
mastership
「ボクならこれかな!」
「マスター……えっと、これなんて意味だっけ?」
「『支配』!」
「うへっ、鬼河内らしいな」
「らしい、ってどーゆー意味さ」
ぷうと頬を膨らませ、笑いに紛れさせてみたりする。
「あとねー、
scholarship
ってのも見つけたよ」
「それなんだっけ? えーっと、英語で習ったような気がすんだけどなあ」
「『奨学金』」
「お、それそれ」
ここでユウは、はーっとため息をついた。ゆるゆると座高を下げて言う。
「俺もさあ、大学進学考えてるわけよ、いちおー」
「うん?」
「けどなあ……学費が……俺のアタマじゃ国公立は無理だろうし……」
「ああ、だから『奨学金』って言葉にブルーになったんだ」
「そういうこと。やっぱ奨学金に頼ることになりそーでさ。でもなんか、大学出てからもずーーーーっと奨学金の返済支払い続ける場合もあるっていうじゃん? それこそ十年二十年とか。借金背負って大学出るってことだろ? それ思うとユウウツにもなるよ、とユウは頭をかいた。
ユウくん、将来のこと考えてるんだ。
当たり前、だけどね――萌は思う。
ボクはどうなんだろう?
いつまでもユウくんと笑ってられたらそれでいいと思ってたけど。
大学。
その先。
どこまでボクは、ユウくんといられるんだろう?
そして、いつまで『友達関係』のままなんだろう。
……いけない、なんだかボクもブルーになってきた。
「えい!」
萌は力強く、今までで一番濃くノートに文字を書いた。
shipper
「シッパー? なにこれ?」
「『カプ厨』!」
「え?」
「アニメとか漫画のキャラ同士を、勝手にくっつけまくる妄想をする人のこと! あの物語のバックグラウンドでは彼と彼がキャー☆ ……みたいな」
「それ英語の勉強なのか!? 腐女子ってやつだな!?」
「違う違う、男女カプでも断然あり! 調べたら『複数のカプを指す時はshipsと複数になる』って新発見もあったよ☆ 『Who is your ship?』で、『あなたの推しカプ誰?』という意味になるんだって。この言葉を覚えて、レッツ国際人!」
「国際的にアレな人ってだけだろーがっ」
言いながらユウは、にししっと笑っている。やわらかい話題になったことを、彼もほっとしているのだろうか。
「ちなみにユウくんの推しカプって誰?」
待て、とユウは片手を挙げた。拒否するのかと思いきや、
「少し考えさせてくれ……」
と、ユウは真面目に頭を悩ませ始めたのだった。
ところで英語の課題のほうはどうなったのだろう?
1
2
3
4
5
…
11
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
S・H・I・P・S
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
恋愛
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年11月09日
参加申し込みの期限
2018年11月16日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年11月16日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!