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ワックスがけされたばかりの廊下、古木の香り。
築数十年という木造の校舎は、歩くたび床がきしんだ。
それでもきちんと掃き清められ、窓枠に積もる埃もない。
大切に使われている校舎なのだ。古いのは事実だが、その古さを誇っているようでもある。
緑のフェルト地の掲示板には、色とりどりのポスターがピン留めされている。いずれにも魅力的な絵や写真が躍っているものの、翔は目を留めずに歩き続けている。
今から二年前の話だ。
このとき、親の転勤で鳳城翔はこの国にいた。転入したのはインターナショナルスクールではなく一般の小学校、当時フランス語もろくにしゃべれなかった東洋生まれの少年は、最初の物珍しさが去るとやがて孤立するに至った。
しかし翔は無力な異邦人ではなかった。授業の内容は理解していた。
教科書を丸暗記する勢いで読み続け、万国共通の算数では高い成績を記録するに至った。
さすがに国語(仏蘭西語)の文法になると苦しい部分もあるが、それでも、綴り方の試験についてはやはり高い点数を記録しつづけた。
要領がいいといえばそうだろう。
けれどそれは、適応力があるというのが正しいかもしれない。
歩く翔の背後から、なにか声が聞こえた。
誰かを呼んでいる――と思った。それが、まさか自分のことだとは翔は夢にも思わなかった。
「Sei Kakeru Hojo?」
たどたどしい『カケル、ホウジョウ』は、翔の耳には扉の開け閉めの音のように聞こえた。
声の主は苛立ったらしい。
「オマエノナマエダ。カケル ホウジョウ、ダロ?」
と、呼びかけ、ぐいと翔の肩を引いた。
日本語――?
驚いて、翔は持っていた教科書をどさどさと足元に落としてしまう。
「聞いているのか? カケル、ホウジョウ」
クラスメートのタイラ・トラントゥールだった。
「そうだけど……日本語、できるの?」
ところがタイラはその質問をまったく無視して、
「観察していたんだ。お前がどんな勉強法をしているのかと」
「俺を? 盗み見てた?」
しかしタイラはやはりその問いを一顧だにしない。
「なのにお前は、普通に教科書で勉強していただけだった! どうやったんだ! なにか隠しているのか!」
「待ってよ」
つかみかからんばかりにするタイラに翔は両手を振った。
「なにも隠してなんかない。ただひたすら教科書を読んでいただけ……本当だよ」
「騙されないぞ、日本人。ボクは常にトップだった。算数も、綴り方も。なのに最近、お前に両方とも負けた。そんなバカなことがあるわけがない!」
「本当なんだって、タネも仕掛けもないってば」
「だったら」
腕組みしてタイラは言った。
「お前の秘密を探るため、ボクはこれからお前と行動を共にするからな!」
行動を共にする? それって――と翔は改めてタイラを見た。
どうやらタイラは本気らしい。ニコリともしていない。
なのに翔は思った。
――それって、まるで友達みたいだな。
気がつくとタイラがしゃがんで、落ちた教科書を拾い集めてくれている。
「ごめん、ありがとう」
慌てて翔も手伝った。
「なぜ謝る? 落としたのはボクのせいだ」
「うん……」
「卑屈になるな! 手伝う必要もない。お前はもっと自信を持つべきだ!」
***
「……そんなこともあったよな」
タイラと翔は並んでベッドの上で、肩を寄せ合うようにして一冊のアルバムを見ている。
ちょうど写真が、ふたりが知り合った頃のページにさしかかったのだ。
「そうだな。翔はボクの日本人初の友ってことになるな!」
やっぱあれって「友達になってくれ」っていうタイラなりの表現だったんだ、と翔は思ったものの言わないでおく。
「あの頃よく、タイラに怒られたなあ……『卑屈になるな』って」
「そうだ。お前はボクの上を行っているのに、賞賛しても『まぐれ』だとか言うものだから腹が立ってな」
「でもタイラは、そのたびに『その言いぐさ、イラッとしたぞ!』と言って真っ正直にぶつかってくれた」
すると、当然だとばかりにタイラは言うのである。
「溜め込むのは得意ではない。心にもないことを言うのもな」
「感謝してる」
偽りない気持ちで翔は言った。
「いつもタイラが正直だったことに。市内を案内してくれたり、寄り道で買い食いを指南してくれたことにも」
翔とタイラの目と目が合った。
するとタイラは身を起こし、なぜか眉を怒らせて腕組みすると、
「それは……なんだかんだと言いつつも、翔といるのは苦ではなかった……からだな!」
ぷいと顔をそらせたのである。
なんだか頬が赤い……ように翔には見えた。
「じゃあ、そろそろギアバトルしようよ」
翔はベッドから滑り降りた。
「手加減はしない」
と翔が呼びかけると、待ってましたとばかりにタイラも追ってくる。
「手加減しない? ふん、当然だろう! だが負けるつもりなどボクにはないからな!」
互いにギアを手にしセットする。
「ギアスタンバイ!」
翔とタイラの声がぴったりと重なった。
ギアとギアとが火花を散らす。
金属の滑車が回る音、モーターの熱、歯車が焦げるかすかな匂い。
「タイラも前より楽しそうにギアバトルしてると思う」
「なっ、ボクは別にかわってないぞ!」
「誰かさんのお陰でバルティーグルに愛着湧いたか」
茶化す翔の口元には、小動物のようなくすくす笑いが浮かんでいる。
「アイツだってまったく関係ない!」
とは言うがタイラが、操作ミスをしでかしたのを翔は見逃さなかった。
「あっそ?」
タイラってわかりやすいなあ……翔は思った。
誰を思い浮かべたか、丸わかりじゃないか。
けれどそれを明かすことなく、翔は『ろっこん』でギアと交信するのである。
「SHOが楽しそうで何よりだ」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
恋愛
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年11月09日
参加申し込みの期限
2018年11月16日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年11月16日 11時00分
参加キャラクター一覧
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