逆襲の時｜リアクション

逆襲の時

　ドアは地下駐車場の外に繋がっていた。左右が出た直後に消滅して敵の追撃を阻んだ。
　各々が脱出の喜びを噛み締めた。感謝の言葉を口にして散り散りとなって逃げた。
　新田樹と新田亮の兄妹は旧市街を走っていた。危険から遠のき、どちらともなく速度を落とす。
　二人は並んで歩く。樹は亮に話を振った。
「兄さん、黒服を何人くらい倒せた？」
「五人だが、樹はどうなんだ」
「どうだったかなー」
　白を切るような態度に亮は笑った。
「腹が減ったな。どこか食べにいくか」
「それ、いいね！　サバゲーでお腹ぺこぺこだよ」
「だからゲームじゃ、まあ、樹にすれば似たようなものか」
　亮は樹の頭を乱暴に撫でた。

　全員、生還を果たした。その直後、複数の通報によって地下駐車場には数台のパトカーが駆け付けた。壁や床に飛び散った血痕は惨状を思わせるものの、負傷した者を発見することはできなかった。
　異変はそれだけに留まらない。間仕切りの役割を担っていた鉄骨が悉く捩じられていたのだ。凄まじい暴力の痕跡を目にした者は得も言われぬ不安を覚えるのだった。

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あとがき

担当マスター：黒羽カラス
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　今回は個々の連携のおかげで、全員が無事に地下駐車場から逃げ出すことができました。
　ＧＡによる役割分担が功を奏しました。状況判断が的確で味方への情報伝達にも抜かりがありませんでした。
　ＰＢＷの妙というのでしょうか。単独行動をしていたＰＣさんがＧＡの僅かな穴を埋めて、
　完璧に近い結果を導きました。
　十七ピースのジグソーパズルが綺麗に嵌った感覚に近いです。
　一作のリアクションとして、ここに完成しました。

　研究機関に所属する黒服達。ボスの存在。果たして彼等の報復の時はあるのでしょうか。
　書き終えた私にもわかりません。今回の一件に懲りて、二度と現れないことも考えられます。
　または別の方法を模索して、いえ、今は未来について語るよりも優先すべきことがあります。

　シナリオの完全攻略、おめでとうございます！
　皆様の素晴らしいアクションが相応しい結果を生みました！

　何かを成し遂げた誇らしい気分で、あとがきを終わります。
　最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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