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【海開き】賑やかな夏のはじまり
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木々に囲まれた猫鳴館の部屋で
北里 雅樹
は机に向かっていた。問題集の解答欄に次々と答えを入れていく。隙間なく埋めて、ある一問で手が止まった。シャープペンシルの先で欄の隅を突っつく。
渋い表情で唸るような声が漏れた。数十秒の停滞を経て急いで書き込む。その勢いは最後の問題まで続いた。
全ての解答欄を埋めた。長々とした息を吐いて顔を上げた。黒い染みが目立つ天井を見ながら首を回す。同時に両方の肩を上下させて凝りを解した。
「どうするか」
机の隅に置かれた紙に目をやる。志望大学の合格判定はAとなっていた。その直後、積み上げた参考書を見て力なく笑った。
「息抜きは必要だ」
言い聞かせるようにして机を離れた。薄青いサーフパンツに穿き替えた。着ていたTシャツを適当に脱ぎ捨てる。畳に丸めてあった白いパーカーを広げて着込んだ。
「このままでいいか」
スニーカーをゴム草履に変える。その場で足踏みをして馴染ませる。
「行くか」
雅樹は軋むドアを開けて部屋を出ていった。
寝子ヶ浜海岸は大勢の人で賑わっている。笑い声が至るところから聞こえてきた。
雅樹は白いパーカーの前を開けて砂浜をゆっくりと歩く。眠たそうな顔が無関心を装う。その実、若い女性が通り掛かる度に素早く目が反応した。
――あれはマイクロビキニか。紐の食い込みが良い感じだ。重量感のある揺れ方がかなりポイント高い。
下がり気味の瞼を余所に頭の中では水着審査に忙しい。
――スクール水着か。胸はあまりない。マニア狙いか。よく見れば顔もどこか幼い。中々の手練れと見た。
尚も砂浜を歩く。人の密集しているところを選んだ。
――数ではビキニ勢が圧倒している。露出は少ないがタンキニはデザインがいい。
レジャーシートに俯せになっている女性にも目を向けた。
――背中を見るとビキニだが、脇腹に掛けたデザインでモノキニとわかる。難易度の高い引っ掛け問題と言える。
俄かにざわつく。雅樹は正面を向いた。若い女性が歩いてきた。ビキニで白い輝きを放っている。
――スパンコールか。デザイン的には普通のビキニなのだが。
女性が通り過ぎた直後、男性の反応が顕著となった。驚きの表情と共に声が漏れる。マジか、と目を疑うような囁きも聞かれた。
雅樹は同じ歩調で女性とすれ違う。瞬間の横目で舐めるように見た。
思わず、咳き込んだ。
――尻が剥き出し! いや、冷静になれ。割れ目に紐が挟まっている。所謂、ティーバックだ。
周囲の人が疎らになった。雅樹は人知れず息を吐いた。
「さっきのエロすぎだろ」
素直な感想が口を衝いて出た。
机の上には国語の教科書が置かれていた。開いたノートは白い部分の方が多い。
椎井 莉鳥
は頬杖を突いた姿で窓の外を眺めていた。
「海開きの日ね」
感情の籠らない声で言った。
ゆっくりと椅子から立ち上がる。静かに部屋から出ていった。
海の家から莉鳥が出てきた。セパレートタイプの水着は迷彩柄でボーイッシュな容姿によく合っていた。
賑やかな砂浜を落ち着いた様子で海へと向かう。斜め前で小さな女の子がビーチバレーをしていた。飛んできたボールに手を伸ばし、何度も頭で受ける。同年代に思える男の子が、サッカーはやめろ、と怒ったように言った。目にした莉鳥の表情が少し緩んだ。
人を避けて歩いて行くと雅樹の姿が現れた。視線の先を窺うとビキニ姿の女性がいた。
莉鳥は呆れたような顔で溜息を漏らし、そっと横を向いた。
「珍しいところで会うものだ」
離れる前に声を掛けられた。雅樹は小走りでやってきて隣に並んだ。
「偶然にしては出来すぎている。事前に定められた運命なのか」
「ただの腐れ縁よ。この暑さで頭をやられたのかしら」
「相変わらず、手厳しい」
言葉と違い、楽しそうな笑みが浮かんでいた。
「どうして付いてくるのよ」
莉鳥は穏やかな口調で攻勢を強めた。雅樹は力ない笑みで受け流す。
「これは不思議だ。向かう先まで同じとは。もう運命で間違いないって、それはないだろう」
莉鳥は突然に踵を返した。すたすたと歩く横に雅樹が付けた。
「急にこちらに歩きたくなっただけよ」
「意地が悪いなー」
「脆い運命に文句を言えば?」
「とんでもない。運命は絶対だ。なぜなら俺も急にこちらに歩きたくなったからね」
弱々しい笑みの雅樹を莉鳥は横目で見た。
「もう一度、運命を試してみてもいいのよ」
「たまには普通の運命を楽しまないか」
「勝手にすればいいわ」
莉鳥は歩きながら右腕の手の甲を腰に付けた。気だるげな顔となる。横にいた雅樹は宥めるような笑みで歩調を合わせた。
莉鳥は斜めに歩く。波打ち際の砂の感触を確かめるように歩を進める。
その中、目だけを動かした。左手にいた雅樹の姿が見えない。不審な顔で立ち止まる。
すると後ろの方から声が聞こえた。
「これは凄い発見かもしれない」
「また運命とでも」
振り向いた瞬間、海水を掛けられた。莉鳥は無表情で顔を拭いた。濡れた手を払い、静かな口調で言った。
「やったわね……」
「その静かな反応が怖いんだけど」
雅樹は海の中にいた。困ったような笑みで自身の白いパーカーを指差す。
「下はサーフパンツだけど、上はパーカーで濡れたら困るんだよね」
莉鳥は摺り足の状態で距離を詰める。雅樹は海の方へと追い込まれた。
「私は全然、困らないわ」
「まあ、そうだね」
「きっとこうなる運命なのよ」
「その運命は素直に受け入れたくないなぁ」
莉鳥は犬歯を見せるような笑い方をした。
「これも運命よ」
壮絶な海水の掛け合いが始まった。雅樹はずぶ濡れになった。両手で頭を掻き毟る。パーカーは脱いで雑巾のように絞った。
「私は少し泳いでくるわ」
莉鳥は濡れた姿で深い海へと入っていった。
「泳げない俺は留守番か」
湿ったパーカーを羽織り、適当な砂浜に腰を下ろした。
雅樹は伸び伸びと泳ぐ莉鳥の姿を眺めていた。自然に笑みが消えた。
「最後の海開きか」
力の抜けたような声は賑やかな周囲の声に掻き消された。
満足した顔で莉鳥が戻ってきた。雅樹はいつもの笑みで出迎える。
二人は揃って歩き出した。
雅樹は歩きながら目を凝らす。何かを発見したような表情となった。
「ぬるぬるパン食い競争、行ってみるか?」
「行くだけならいいわよ」
「まだ時間ではないみたいだが、俺は参加する。食費を浮かせるかもしれない」
「がんばって食べることね」
莉鳥は素っ気なく返した。
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担当ゲームマスター
黒羽カラス
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
スポーツ
オールジャンル
定員
1000人
参加キャラクター数
35人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年10月21日
参加申し込みの期限
2018年10月28日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年10月28日 11時00分
参加キャラクター一覧
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