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【海開き】賑やかな夏のはじまり
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ヒュー・ヒューバート
は作業用の机にカメラを並べた。望遠レンズを収めた箱を開けて取り出しては眺める。
思い付いたように三脚を手にした。
「足場が悪い砂浜では……」
顔を曇らせる。コンパクトなデジタルカメラに目をやった。
――邪魔にならない大きさで、シャッター速度を重視した方がいいか。
頭の中に被写体を思い浮かべた。艶やかな黒髪を弾ませて浜辺を歩く。すらりと伸びた四肢に想像のフレームを合わせる。人差し指が勝手に動いてシャッターを切った。
瞬間、頭を左右に振った。
――僕は何を考えているんだ。久しぶりのデートで浮かれているのか?
「職業病なのか?」
ヒューは苦笑いを浮かべて部屋を出ていった。
城山 水樹
は海の家の更衣室で着替えを済ませた。出てきた瞬間、周囲の若者の目を集める。見惚れたような顔の面々に透かさず笑い掛けた。
「今日はオフだからサインはお断りよ」
嫌味のない一言で遣り過ごす。海の家を一歩、出ただけで圧倒的な夏が広がった。
キメの細かい砂が足を優しく包み込む。水着姿の人々が行き交い、子供達は浮き輪を片手に海に駆け込んだ。
水樹は歩きながら目で探す。カラフルなビーチパラソルが目に留まった。その下にサーフパンツを穿いたヒューが自然体で座っていた。
声を掛ける前に軽く髪を両手で掻き上げる。雰囲気のある表情を作ってから声を掛けた。
「ヒュー、もしかして少し待った?」
「水樹が気にする程ではないよ」
振り返ったヒューは優しい眼差しで見詰めた。
「カメラを持ってくればよかったかな」
「別に無くてもいいわ。せっかくのオフが仕事になりそう。ヒューはプロのカメラマンだし、私も本職のモデルだからね」
「そうだね。今日は仕事を忘れて二人の時間を一緒に楽しもう」
ヒューは立ち上がった。そっと手を差し出す。水樹は恥ずかしそうな笑みで指を絡めた。
二人は揃って歩く。向かう先に崩れかけた砂の城があった。手を繋いだ状態で左右に避けようとして引っ張られ、反動で肩が触れて距離が近くなる。
水樹はヒューの目を見て恥ずかしそうに言った。
「ドキドキしているのは私だけなのかな」
「僕も同じ気分だよ」
「身長が同じで目が合い易いからなのかもね」
「それだけではなくて水樹が僕にとっては」
ヒューは口を閉じた。水樹はせがむような目で見詰める。
「ヒューにとって私は?」
「ここでは人の目があるから」
見詰め合う二人を遠巻きに見ていた人々がそれとなく散ってゆく。
「僕達も行こう」
二人は強く手を繋いで海へと向かった。歩いて腰まで浸かる。波音に紛れてヒューが口にした。
「僕にとって水樹は大切な人だよ」
水樹は照れ笑いで頷いた。繋いでいた手を離して前に出ると、海上に浮かぶ飛び込み台に目を注ぐ。
「ねえ、あそこまで泳いでみない?」
「どこまでも付き合うよ」
二人は揃って海に飛び込んだ。緩やかなクロールで泳ぐ。息継ぎをする度に視線が合った。
ヒューが先に飛び込み台に着いた。両手を使って乗り込んだ。
「手を出して」
立ち泳ぎをしていた水樹に手を差し出す。しっかり握ったところで引き上げた。
「滑り台は意外と幅があるのね」
「思っていたよりも大きいな」
「二人で一緒に滑ることもできるんじゃない?」
水樹は弾むようにして階段を上がる。先に座って手招きした。
「仕方ないな」
ヒューは苦笑いで従う。水樹の真横に座った。
「ほら、手も握って」
「大丈夫かな」
ヒューは滑り台を見下ろして言った。
「少し角度はあるわね。あとは滑ってからのお楽しみってことで」
二人はタイミングを合わせて滑り降りる。風を受けた髪が後ろに靡いて空中に投げ出された。一瞬の浮遊感のあと、揃って海中に沈み込んだ。
白い泡に包まれた二人は輝く海面に向かって浮上した。
「これ、意外と楽しいかも!」
水樹はヒューに笑顔を見せた。
「最後がふわっとするね」
「そうそう、もう少しスピードがあれば」
口にした瞬間、水樹は飛び込み台に向かう。手と足を引っ掛けて攀じ登る。
「水樹、格好が」
ヒューは笑って後に続く。水樹は再び、滑り台の頂で座り込む。今度は両手を使って呼んだ。
「ヒューは私の後ろに座ってね」
「こうかな」
「そう、そんな感じで前に強く押し出してみて」
言われた通り、ヒューは滑り台の縁を両手で掴み、一気に後方に引っ張った。勢いを乗せたまま、二人は仰け反る格好で飛んだ。青い空が緩やかに縦に回るのを見ながら海面に頭から突っ込んだ。
「爽快な気分ね!」
「僕は少し恥ずかしいよ」
ヒューは照れ笑いを浮かべた。周囲には浮き輪を付けた女の子が遊んでいた。二人を気にする素振りを見せず、バタ足の練習に励んでいる。
「じゃあ、今度はあれに挑戦よ」
水樹は一際、高い飛び込み台を指差した。宣言した通り、急な階段を上がっていく。踏み板の先端に立つと、眼下のヒューに向かって軽く手を振った。
「ちゃんと見ていてね」
「わかったから、前を向いて」
宥めるように手を動かす。
水樹は姿勢を正した。水平線の彼方に目をやる。軽い屈伸で踏み板を上下に揺らし、思い切って飛んだ。滑らかな軌跡を描いて両腕を伸ばす。一本の槍となって海中に没した。
数秒の間を空けて戻ってきた。顔を勢いよく振った。
「爽快感が段違いね! ヒューも試してみなよ」
「僕も少しだけ、弾けてみようか」
小気味よく階段を上がっていく。見晴らしの良い頂に立った。下に誰もいないことを確認して数歩の距離を走り出す。
踏み板の先端の手前で跳び上がり、踏み込んだあとの反発を利用して大きく飛んだ。空中で両腕を左右に広げる。大空を滑空する鳥を思わせる状態から急に窄める。両手の先から綺麗に着水。ほとんど飛沫を上げず、ゆっくりと海面に顔を出した。
「ヒュー、カッコ良かったよ!」
「ありがとう。水樹が言うように爽快な気分を味わえたよ」
「まだまだよ。これからが本番なんじゃない!」
後ろに回り込んだ水樹がヒューの背中を笑って押した。
二人は海と飛び込み台を何回も往復した。共に笑顔が弾けた。疲れ果てるまで泳いで砂浜に揃って戻ってきた。
「さすがに疲れたわ」
「僕も」
ふらふらと揺れるような足取りで二人はパラソルの下に腰を下ろす。レジャーシートの重石になっていたクーラーボックスをヒューが開ける。中からミニボトルを取り出し、水樹に渡した。
「ありがとう。もう喉がカラカラ」
蓋を開けると直に口を付けて喉に流し込む。その隣でヒューは缶コーヒーを一気に飲んだ。
飲み終わると二人は並んで寝そべった。水樹は安らいだ表情となった。
「こんなにのんびりできるのは久しぶり。大学の講義やモデルの仕事で東京に行ったりで、本当に忙しかったわ」
「連絡を受けていたから事情は知っていた。でも、少し心配で。無理なスケジュールを組んで体調を崩しているのでは、とか」
「ヒューは優しいね。私だって心配してたのよ。プロのカメラマンとしては経験が少ないから、毎日が大変なんじゃないかなって」
二人は口を閉ざす。優しい言葉を胸の中で何度も繰り返しているかのように笑みを浮かべた。
「水樹、僕はいつまでも君と一緒に」
ヒューは言葉を切った。真剣な目を水樹に向ける。
「本当に疲れたんだね」
ヒューは水樹に手を伸ばす。顔に掛かっていた髪を後ろに流した。少し開いた唇から安らかな寝息が聞こえてきた。
「明るくて、優しくて、時に無邪気な水樹が大好きだよ」
ヒューは仰向けになってパラソルの向こうの青空を眺める。次第に瞼が下がってきた。
「僕も、少し、寝よう……」
二人は共に眠る。夢の中でも共に求めているのか。手はしっかりと繋がれていた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
黒羽カラス
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
スポーツ
オールジャンル
定員
1000人
参加キャラクター数
35人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年10月21日
参加申し込みの期限
2018年10月28日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年10月28日 11時00分
参加キャラクター一覧
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