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チャ・レ・ン・ジ、しましょ♪
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――そうだ、新しいお店を探そうかな。
不思議な風に吹かれた
アルレッテ・ザメニス
は、幾らか華やぐ声でそう零した。
新しい薬草を探したり、星幽塔では得られない材料を採取したりは、常からしていること。
いつもとは違う新鮮なことを、と考えて、最初に思いついたのが、それだったのだ。
早速、ゆったりと、けれど弾む足取りで、アルレッテは再び歩き出す。
行動を共にしている
レイリー・マクティーラ
は、そんなアルレッテの後ろで、金の瞳を瞬かせた。
(休む店にしても、月がよく見える高台の方を好むのが何時ものアルだ)
だから、彼の足がそちらとは異なる方へ向き、その眼差しがこの付近の店に注がれているのは珍しい。
そこまで考えて、レイリーは軽く肩を竦めた。
「まあ、新規開拓も悪くねえだろ。……おっ、アル、あの店はどうだ?」
「わ、何だか洒落ているね。うん、いい感じだ。でも……もう少し、歩いてみたいかな」
アルレッテがそう言うならば、レイリーにも否はない。
きょろきょろと楽しげに店を探すアルレッテの歩調に合わせて、レイリーはのんびりと歩いた。
歩いて、歩いて……随分と奥まったところへと入り込んで間もなく、アルレッテの足が、ぱたと止まる。
「どうした? 気になる店があるのか?」
「うん。ほら、あっち」
更に小路へと歩を進めるアルレッテの後ろに、レイリーも続いた。
今はもう、レイリーの目も、アルレッテが気に留めた店をしかと捉えている。
その店は、小路の先に、隠れ家のようにひっそりと佇んでいた。
扉の前に立ってみれば、古いけれど品が良く、あたたかな雰囲気を感じさせる構えなのがよくわかる。
「いい匂いがするね」
「確かに、香ばしい、悪くない匂いだ。入ってみるか?」
レイリーの問いに、アルレッテは、こくり、と頷いた。
扉を開ける。芳しい香りに満ち満ちた店内へと、2人で足を踏み入れる。
「いらっしゃいませ」
と、店主らしきダンディーな老紳士が、柔らかな声で言った。
こんにちは、と小さく笑んで、アルレッテは、きらきらと輝く瞳で店内を見回す。
「中も、とても素敵だ。派手すぎなくて、上品で」
「まあ、アルが好みそうな雰囲気ではあるな」
機嫌良く、歌うようにアルレッテが言ったのにレイリーが頷いたところで、
「よければ、こちらへどうぞ」
と、店主がカウンターを示して2人に促した。
「この香りって、コーヒーだよね? 私は、ホットコーヒーにしようかな」
「じゃあ、俺も同じのにするか」
注文を済ませて、店内の空気の心地良さを楽しみながらの待ち時間。やがて、
「――わあ、いい香りだ」
2人の前に並べられたコーヒーは、何とも言えない芳醇な香を辺りに漂わせた。
いただきます、と口を付けて――アルレッテは、赤の双眸に新しい煌めきを散らす。
「美味しい……」
傍らで、レイリーも、幾らか面食らった様子でこくこくと頷く。
「適当に頼んだけど、うめえな。すげえうまい。これはいい店見つけたわ」
「私達、このまま、常連になってしまいそうだね」
「だな。じーさん、連れも気に入ったみたいだし、今後も通わせて貰うぜ」
レイリーの言葉を耳に、店主はそっと、少し寂しげに微笑んで、
「ありがとう、お客さん方。でも、この店は今日で閉店なんだ」
と、先ほどよりも砕けた口調で言った。
え? という声が、アルレッテの喉から零れる。
「どうして……」
「ご覧の通り、私も年だからね」
あー……と、レイリーが唸った。
仕方がない、という色と、惜しむような響きの、両方がそこに乗っている。
アルレッテも、同じ気持ちだった。
(やっぱり、もったいないなぁ……あ、)
ふと脳裏に、あの日の青空カフェが過ぎった。
(もしこの場所を借りれたら、理想のお店になるんじゃないかな)
駄目で元々だと、アルレッテは、「あの、」と店主に声を投げる。
「閉めてしまうなら、この店を借りることはできないかな? 勿論、場所代はちゃんと払う」
「それは……お客さん達が、この場所でお店を開く、ということかな?」
店主も、流石に驚いたようだった。
そんな相手の心に想いが届くようにと、アルレッテは、懸命に音を紡ぐ。
「毎日開くわけじゃないんだけど、レイが……こっちの彼が作ったものを、率直に言うと自慢したいんだ」
穏やかな声音の中に、確かな熱がこもっている。
それがよくわかったから、レイリーは、気恥ずかしさに首の後ろをがしと掻いた。
(それにこれって、
俺が、こっちに店持つのも悪くねえかもって言った
からだろ?)
レイリーの頭に浮かぶのもまた、あの日の青空カフェでのアルレッテとのやり取りだ。
レイリーが声も出せずにいるうちに、店主は一つ頷いて、
「なら、試しに何か、作ってみてくれるかな」
と言って、2人の顔を順番に見た。
レイ、と、アルレッテが、強請るような甘えるような声で、レイリーを呼ぶ。
「……仕方ねえな」
コーヒーの残りを飲み干すと、レイリーは、やれやれと息を吐いて立ち上がった。
「じーさん、厨房、入っていいのか?」
「今は他に人もいないしね、構わないよ」
材料も何を使っても構わない、との許しも得て、レイリーは早速仕事に着手する。
「ねえ、レイ」
便乗するような形でレイリーの隣に並んでいるアルレッテが言った。
「折角だから、店主さんをイメージしたドリンクがいいな」
「……作るのは俺なんだけどな」
一応はぼやきながらも、「まあ、いいか」と、レイリーはその提案を受け入れる。
少し考えて彼が作ったのは、スパイス入りのホットココア。
優しくあたたかなホットココアに、スパイスを効かせて大人の味わいを意識した。そこへ、
「飾りつけは私に任せて」
なんて、アルレッテがひょこりと顔を出す。
たっぷりの甘みのないホイップクリームの上に、アラザンが落ち着いた輝きを燈した。
「店主さん、どうかな?」
アルレッテが、店主へとスパイスココアを差し出す。
店主は、それを真剣な眼差しで見つめたあと、一口喉に流して、
「……うん、美味しいね」
綻ぶように、口元を緩めさせた。
「じゃあ、もしかして……」
「ああ、この店を使ってもらって構わない。但し……あちらの彼に、条件がある」
「あ? 俺?」
2人のやり取りをぼんやりと眺めていたレイリーが、声を跳ねさせる。跳ねさせたあとで、
(……いやまあ、実際に店をやるとして作るのは俺だから、当然っちゃ当然か……)
と思い直し、「条件ってなんだよ」と、店主へと怪訝な表情を向けた。
「コーヒーだけはね、この店の味を継いでほしいんだ」
「って、そんなんで……」
いいのか、と言いかけて、レイリーは、はたと気付く。
(いや、『そんなん』じゃねえな)
先程味わった、コーヒーのことを思い出す。その味に、驚かされたことも一緒に。
(あのコーヒーはきっとじーさんの人生、ひょっとすると、じーさんにとっての『運命』だったんだろう)
それを継ぐというのは、相当のことだ。
レイリーは、『運命』の温度も重みも、きちりと知っている。
背筋を正して、レイリーは、真っ直ぐに店主の目を見据えた。
「わかった、途絶えさせないように頑張るよ」
店主が「ありがとう」とくしゃと笑い、アルレッテも、「ふふ」と小さく笑む。
「暫く忙しくなるね、レイ」
受け取った条件もまた、楽しみの一つだとアルレッテは思う。
(それにしても、自分で言っておいてなんだけど、まさか許可されるなんて)
お揃いの制服とかも作ってみたいな、なんて、夢は膨らむばかりだ。一方のレイリーは、
(しかし、こっちに来て新しい師匠ができるなんざ思ってなかったな)
なんて具合に、密やかに胸をあたためていた。
元の店の雰囲気を引き継いで、開店した新しい店の名前は
『Grianmhar』
。
シーサイドタウンの小路を辿って、ほら、ようこそ、いらっしゃいませ。
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あとがき
担当マスター:
巴めろ
ファンレターはマスターページから!
お世話になっております、ゲームマスターの巴めろです。
まずは、ご参加くださった皆様、本当にありがとうございました!
様々な色をしたチャレンジを描かせていただきまして、
執筆している当方まで、何かに挑戦してみたくなってしまいました。
重ねてになりますが、ご参加くださった皆様に心からの感謝を。
この度も、本当にありがとうございました!
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
巴めろ
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
11人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年10月25日
参加申し込みの期限
2018年11月01日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年11月01日 11時00分
参加キャラクター一覧
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