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●<巨大な月の指輪>の謂れ:
空ノ音 ノエル
の視点3
「ムーンストーンという石はね、シラーと呼ばれる柔らかい光の効果が見られるのが特徴。その中でも無色透明で青白いシラーが現れるものは、ロイヤルブルームーンストーンと呼ばれているわ。今日お披露目する<巨大な月の指輪>はね、そのロイヤルブルームーンストーンよりもさらに美しいシラーが見られるのが特徴なの」
「それでもムーンストーンというのは、そんなに高価な石ではありませんよね? どうして狙われたりするのでしょうか」
潤一が訊ねる。シブカワが頷いた。
「シーノ、とかいう組織の話ね。彼らが何を考えているかはわからないけれど、この指輪の魅力についてなら教えてあげられる。――謎が多いのよ、この指輪」
「謎、ですか?」
「ええ。ひとつは、この石が、地球上のどこで産出されたか今もって鑑定できていない点。ムーンストーンの産出国はインドやミャンマー……さっき言ったロイヤルブルームーンストーンはスリランカで採れたものを指すことが多いのだけれど、<巨大な月の指輪>は、そういった場所から取れた石とは特徴が違う、という話なのよね。それからもうひとつ」
「それは?」
月詠が続きを促す。
「……この指輪はね、とても古いものだと考えられているの。もしかしたら何千年も前のものかもしれない。そして、その時代にどうやってこのような精確で美しい球体にカットすることができたのか、全く分かっていないのよ。……ある種の、オーパーツ、と言えるかしら」
「オーパーツ。発見された場所や、作られたと思われる時代にそぐわない、時代錯誤遺物――だったか?」
月詠の答えに、シブカワは満足そうに頷く。
「いい答えね。それに、そもそもムーンストーンは旅のお守り石、特に航海のお守りとして用いられてきた歴史があってね。この指輪にもこんな言い伝えが残されている。月の力を蓄えたこの指輪を持っていれば安全な航海が約束される――ってね。だから代々の王族や貴族、そして海賊たちまでもがこの指輪を欲しがり、そこには血なまぐさい歴史もあった……まあ、それは古い有名な宝石にはありがちな尾ひれかもしれないけれど。ともかく――この<巨大な月の指輪>が、百年以上表舞台から姿を消していたのは真実。伝説だと思われていたのよ。そんな指輪が久々に現れたのだもの、もし私がシーノとやらだったとしても、盗んでみたくなるかもしれないわね」
傍に控えていた庚がふと、疑問を浮かべた表情でシブカワを見た。けれど、仕事中にウェイターが話に割り込むのは躊躇われたのだろう。それを察したかのように礼二が訊ねた。
「シブカワさんやジガント・ルアは、シーノ……とは関係ないんですよねぇ?」
「いやあね。もちろんよ」
シブカワは冗談だと思ったのか、からからと笑った。
「そうですよねぇ。いや、失礼しました。噂をご存じのようでしたので、警察に相談したり、パーティを取りやめるという選択肢はなかったのかな、と少し気になったものですから」
「そういう手ももちろんあったかもしれないけれど、私たちは準備に時間もお金も費やしてきたし、なにより……それじゃあつまらないじゃない?」
「つまらない、ですか。けれど、パーティ客に何かあったら、ジガント・ルアにとって大きな損失では?」
「そうかもしれないわね。でも心配しないで。当社でちゃんと警備は手配しているし。それにね、信じてるの。……伝説が本物だからこそ、指輪に価値があるのだとね」
シブカワの顔に浮かんだのは、子どもみたいな悪戯っぽい笑み。礼二も同じ笑みで応える。
「月の力を蓄えた<巨大な月の指輪>は、安全な航海を約束する――ですか。もしかして、今回この夜の女帝号でパーティをすることにしたのは、指輪の伝説に絡めてでしょうか」
「それもあるわね。なにより、豪華客船という舞台でショーをできるだなんて、デザイナーとしては最高に素敵なことだわ。折角の機会を逃したくなかったのよ」
「お話を伺って、ますます実物を拝見するのが楽しみになりました」
潤一はシブカワに礼を言うと、薫子と連れ立ってその場を辞した。
月詠ももう少し船内をスケッチしたいと去る。
遊琳が礼二の袖を引いた。
「まだお話あるのぉ?」
「ええもう少し。すみませんが遊琳、少し遊んできて戴けますか?」
「はぁい。でもちゃんとあとで迎えに来てよね?」
すこし頬を膨らませて拗ねた表情をした遊琳に、礼二はごめんね、と甘く微笑む。
礼二はその後、ジガント・ルアは寝子島にも進出するのかとか、寝子島の有力者とのお付き合いについて、いくつか質問していたようだったが、シブカワがデザイナーということもあってか、これといった収穫はなかったようだった。
◇
「すみません、飲みものをいただけますか」
急に、遊琳がこちらに近づいてきた。サングラスをかけているから、いままで彼らの様子を伺っていたことは気づかれてはいないはずだ――そう思い、飲みものを差し出そうとした瞬間。
「きゃっ」
ドレスの裾でも踏んだのか、遊琳が俺に倒れ込んできた。
俺はなんとかそれを抱きとめる。
「ごめんなさいっ。着物は何度か着たことがあるんですけれど、ヒールは不慣れで……」
遊琳が上目遣いにじっとこちらを見つめる。
それからふいに、遊琳は俺のサングラスを奪った。
「あ、やっぱりかっこいいですね」
遊琳のまだ幼さの残る大きな瞳。それを見た瞬間、なにかもやもやとした感情が一瞬胸の内に沸き起こった気がした。が、それはすぐに収まった。
誘惑された? ――なぜかわからないがそんな気がした。俺は警戒して、務めて冷たい声を出した。
「サングラス、返してください。……ちょっと……光や色などが苦手なものですから」
「色が……そうなんですか。だから……」
遊琳はすこし残念そうな表情を浮かべた。
情報収集か? それとも単に俺をからかおうとしているのか?
わからなかったが、あまり関わりあわない方が良さそうだと判断した俺は、遊琳にこう伝えた。
「お連れさまのお話、終わったみたいですよ」
礼二が迎えに来たのだ。遊琳は頬を膨らませながら俺の腕に絡みついてみせる。
「なあに? 今夜は礼二のものだって言ったのに、構ってくれないんだもん……もうご機嫌ななめだからね」
礼二が俺に「すみませんねぇ、俺が仕事にかまけてたもので」と言ってきた。
「ちょっと膨れてしまったみたいです……でも、今夜の遊琳の恋人は俺なんで」
それを聞くと、遊琳は俺から腕を解き、礼二の胸に飛び込んだ。
それから俺に向かって申し訳なさそうに舌を出した。
「遊んじゃってごめんなさい。でも今夜はやっぱり礼二がいいの」
ため息を押さえつつ、一礼して二人を見送る。
ふっ、と会場が暗くなった。
照明が落とされたのだ。
どうやら、ショーがはじまるようだった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
推理・サスペンス
神話・伝説
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年07月17日
参加申し込みの期限
2013年07月24日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年07月24日 11時00分
参加キャラクター一覧
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