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●怪盗ケットシー:
双葉 仄
の視点4
怪盗ケットシーは、ステージの上で指輪をこれ見よがしに掲げた!
「何が何だかまったくわからないけれど、賊と言うなら容赦しないわ!」
給仕服のタイを投げ捨て、胸元のボタンを外しながら、
尾鎌 蛇那伊
が花道の端に登場した。
腰を落とし、両足でしっかり踏みしめると、身体を斜に構えて片手を突き出す。
「はははっ! 中国拳法というわけかな?」
「そうよ」
蛇那伊は、いっそう腰を落とし、下腹部に力を溜めるように息を吐き出した。鍛え上げられた肉体が、ひとまわり大きくなったように見えた。
「いくわよっ!」
仕掛けたのは蛇那伊から。
「おおっと」
怪盗ケットシーはそれを軽く躱す。
蛇那伊は拳を引き身を捻ると、弧を描くような蹴りを放った。
怪盗ケットシーはまたもや後方に跳んで躱す。
「なによ。逃げるばっかりなの!?」
「ええ。とても強そうなのでね。すみませんが、お相手はご遠慮させていただきますよっ」
怪盗ケットシーはそう言うとマントを翻した。
「シーノだか怪盗だか知らんが、逃がすかよっ!」
にやりと笑みを浮かべた文貴が、肩を痛めた方の中指で眼鏡のブリッジを押し上げていた。
もう片方の手には、テーブル。
「どりゃああ!!」
文貴が投げつけたテーブルは、ものすごい勢いで飛んで、まだ崩れた葡萄ほどに天井から下がっていたシャンデリアを丸ごと落とした。それが、会場の照明すべての配線を駄目にしてしまったらしい。
会場は完全に闇に包まれた!
悲鳴。怒号。
「んも~! 怒ったですよ!」
璃人の声……のように聞こえた。続いて。
「――メットル・ユヌ・ヴォレー!」
少女アニメの呪文のような言葉。
きらきらきらっと、星屑のような場違いにメルヘンな光が現れる!
いつのまにか璃人が、玩具のステッキのようなものを、振りかざしていた。
「玩具でもありがてぇ! 見えたぜ!」
そのわずかな灯りを頼りに、
典町 託志
が怪盗ケットシーに向かっていった。手にはビリヤードのキュー。
「……残念だが逃がしゃしねぇぞ? やんちゃなヤツは嫌いじゃねェ。だが『盗み』が悪い事かどうかはよぉく考えねぇとなあ! さぁ、説教の時間だ!」
「おおっと。怪盗にそんな説教をされてもね」
怪盗ケットシーは笑いながら余裕たっぷり。託志のキューでの撞きを躱す。
<巨大な月の指輪>が、ケットシーの手の中で光っているのが見える。
「当たらないよ、そんな攻撃……っ、む?」
ケットシーは突然驚いて手の中を見た。
何もなかった。
手にしていたはずの<巨大な月の指輪>が消えていたのだ。
ケットシーの一瞬の動揺を、託志は突いた。
「大人をナメんじゃねぇぞ!」
ショットをきめるときのように打ち出したキューがケットシーの腹に食い込んだ!
「くっ」
ケットシーが呻きつつも床を蹴る!
衝撃を殺し切れなかったのだろうか、その身体はマントに包まれるようにして後方へ吹っ飛んだ。
璃人がステッキをぶんぶん振りながら駆けてくる。
ケットシーは窓際に追い詰められていた。
「やははー。悪いがのう、指輪は返してもらったぞ」
北美浜 薫子
が、託志の傍に現れた。
薫子の掌の中には<巨大な月の指輪>。
ケットシーは腹を押さえながらも、わざとらしく肩をすくめてみせた。
「おやおや。どうやら怪盗の時間はおしまいのようですね」
そう言うとケットシーは窓ガラスを割り。
その身をひらりと、夜の海へと躍らせた!
「うそっ!」
「冗談だろっ!?」
「怪盗さあああん!!」
薫子と託志、それから璃人が慌てて窓際に駆け寄る。
「フハハハハハ……! 怪盗ケットシーは死なん! またいつか、お目に掛かろう!」
怪盗ケットシーは真っ暗な夜の海に消えた。
不敵な言葉だけを残して。
「ところで……」託志が首を傾げる。
「怪盗ケットシーって言ってたよな。今夜盗みに入るのって……シーノじゃなかったのか?」
薫子も璃人も、「さあ……」と首を捻るばかり。
――ドンっ!
真っ暗闇の中、青白い輝きが浮かんだ気がした。続いて堅い打撃音。
「扉が開いたぞ!」
四角く切り取られた真っ白な光が、大広間の中に注ぎ込む。
その光の中に、拳を突き出した
如月 庚
の影がある。
「庚! さすがね!」
ブリジッドが彼に抱きついていた。
庚は安心させるようにブリジッドの手を取ると、扉の外へとエスコートした。
「みなさん落ち着いて。彼女に続いてゆっくりと扉から外に出てください!」
庚、それから駆け付けた刀や蛇那伊の誘導で、紳士淑女の皆様はようやく混乱の大広間から解放された。
エレノアもまた「ああ! よかったです」などと声を上げ、皆と一緒に外へと出て行った。
そのとき、よろけたフリをして、さりげなく庚の足を踏んづけたようだった。
私は、離れた場所で成り行きをじっと観察していた。
混乱に乗じ、モデルをしていた圭花、それから天野にエスコートされたソワカが傍を通りかかった。
会話も視線も交わさず、圭花はすれ違いざまぶつかったふりをした。
次の瞬間、私の手にあったものを、私は予定通り胸パットの中にしまい込んだ。
時刻はまもなく23時――夜の女帝号の窓の外に、寝子島の夜景が近づいていた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
推理・サスペンス
神話・伝説
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年07月17日
参加申し込みの期限
2013年07月24日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年07月24日 11時00分
参加キャラクター一覧
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