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「――どうぞ、本日のオリジナルカクテルです。ごゆっくり」
夜。
とあるクラブでウェイターのバイトをしている
如月 庚
はカクテルグラスに入った蒼い酒をテーブルに置いて、ふと顔を上げた。
今日は賑わってんな、と客の流をチェックしながらカウンターに戻り、雑用を探す。
「ご苦労さま、如月くん。ゴミ出ししたら休憩に入ってしまっていいよ。今夜はもうちょっと混みそうだから今のうちにね」
「うす」
視線が合ったマスターから指示を受けて、店の裏口から外に出る。ボックスにゴミ袋をぶち込むと、軽く伸びをする。
「……忙しくなりそうだな……ってあれ?」
「……よお」
そこに現れたのは
天利 二十
だ。
日中に神社から去った天利だが、夜には繁華街の裏路地をうろついていた。どういう経緯があったのかは分からないが、そもそも事情を知らない庚にとっては関係のないことだった。
「珍しいすね、こんなとこで」
夜の繁華街に天利がいることは珍しいワケではないが、クラブの裏口で休憩中に出くわしたことがないのも確かだ。
「ああ……ちょっと、表通りで目立ちたくないもんでな」
「何かやらかしたんすか」
「無実だ……まあ、ちょっと隠れる場所を探してんのさ。逃げ回るのにもいささか疲れたんでな。子供が立ち寄れないような場所がいいんだが」
確かに天利の様子はいつにも増してくたびれ感が強く、挙動も落ち着きがない。庚は親指をくいっと立てて、裏通りと表通りの中間ぐらいのところにある建物を指さした。
「それならあそこがイイんじゃないすかね……詳しくは知らんすけどご休憩で2時間は粘れるって聞いたことが」
そこは最近ではかえって珍しくキラキラと輝くお城のような外観をした宿泊施設で、宿泊単位が一泊ではなく時間単位で区切られているいわゆるそういうアレである。
「まあ一人で入れるかっていうと疑問が」
言いかけた庚の腕をがっしり掴んだ天利はそちら方面に進路を取った。
「いいアイディアだ、ぜひそうしよう!!」
こりゃあそうとうキてるな、と庚は思った。
「冗談すよ、そういう趣味はないすから。ちょっと今日の天利さんの風貌じゃ表からは入れないんで、こっちからどうぞ……多少は融通利くんで、休憩室でよければ」
庚は店の裏口を開けて、廊下で隔離された喫煙できる休憩室に天利を通してやった。
パイプ椅子に深く腰掛けた天利は軽くため息をつく。その天利にレタスとささみのリゾットを差し出す庚。
「メシ食いますか? 賄いですけど」
「いいのか……恩に着るよ。逃げ回るのはいいとしても、落ち着いて眠れないのが参る」
「そんな厄介な相手なんすか、その子供っての」
「ああ……寝てる間でも追ってきかねないからな……」
がつがつとリゾットを半分平らげて、天利は煙草に火をつけた。ひと吸いが重い。
「……」
天利は軽く目を閉じた。庚も懐から携帯を取り出して、天利には話しかけない。
「……」
庚がネットで寝子島の様子を探ると、天利を探している女の子がいるという噂はすぐに掴むことができた。これかと庚は思ったが、リアルタイムで少女の居場所を特定できるわけではないので、逃げ回る役には立たないだろう。
「……それにこの時間だ、子供が探し回れるような時間じゃねぇと思うが……」
それでも天利の様子を見るにつけ、この夜中でも油断ならない相手なのだろう。
「この探偵さんがコトの中心になってるのは、珍しい気がするな……」
結局、1時間ほど休んだ天利は礼を言って去って行った。
「まあ、どうすることもできねぇか……さて」
なんとなく天利を追っているという子供のことを気にしながら、庚は路地裏のゴミ箱の裏を探ってみる。
「あの人の子供なら、こういうところに入り込んでたり……」
「あ」
そこで庚は、路地裏のゴミ箱の裏に入り込んでいた少女と目を合わせることになる。そこにいたのはフィリアであった。
まさか本当にいるとは。
「えー……と……」
どこからツッコんだらいいものか、と庚の思考が中断している間に、フィリアが口を開いた。
「あら、ごめんなさい。驚かせてしまったかしら? ちょっと人をさがしていたものだから」
「いや……こんな時間に子供が危ないすよ」
まだ驚きから回復していない庚は、その少女の琥珀色の瞳を覗き込みながら、ボンヤリと答える。
「……あなた、あのひとを知っている?」
「……まあ」
それが誰とは言っていないが、庚にはそれが天利のことだと感じられた。特に嘘をつく気になれなかったので、正直に答える。
「……どこにいるかは……」
だが、居場所まで教えるかどうかは別問題だ。
「教えねぇすよ、本人逃げたがってたんで」
「……そう……そうよね」
とりあえずゴミ箱の裏から出てきたフィリアは、素早く表通りのほうに走り去っていく。
「ありがとう……これからも、天利をよろしくお願いします……」
そのひとことを残したフィリアを見送った庚は、裏口のドアを開けて、呟いた。
「たしかに厄介……それに子供というより、ありゃあ……」
☆
明けて翌日の朝。
「……今日はまた、いつにも増して不審者ぶりに磨きがかかってますねー……」
屋敷野 梢
は呟いた。
例によって路地裏に潜んでいた天利を発見した梢のひとことである。
「よう学生さん……褒めても何も出ねぇぞ」
こりゃあそうとうキてるな、と梢は思った。
「褒めてませんよー」
力ない呟きも、相手の耳に届いていないような気がする。梢は続けた。
「アマリモノノニートさんを探してる娘さんに会いましたよ? ギックリ腰で死んだって言っておきましたけど、よかったんですか?」
「何が」
ここ数日の逃亡と寝不足で、天利は疲労の色が濃い。普段はもうちょっと察しがいい筈だけど、と梢は思った。
「えーと、もし私の言葉を信じちゃったら、帰っちゃうんじゃないですかー? その辺のラーメン屋にいるとかにしといたほうがー」
「はは、ソレを信じるようならここまで来ちゃいないさ」
「……そんなものかも知れませんねー。で。今日はどうするんですかー?」
「ノープランさ」
「胸を張って言うようなことですかー? 隠れるんだったらホラ?」
路地裏から梢がくいっと指をさした建物は、ほんの数時間前に見たお城みたいな、いわゆるアレな建物だ。
「怪しげな二人組が休憩とかするホテルとかいいんじゃないですかー? 子供も入れないでしょうし、中がどんな感じか私も気になりますし!」
「いいアイディアだ、ぜひそうしよう!!」
こりゃあそうとうキてるな、と梢は思った。
「冗談ですよー。娘さん以外にもケーサツと世間の目から逃げなきゃいけなくなりますしねー」
天利に組まれた腕をさらりと外して、梢は軽くため息をつく。
「え、ああ冗談か? つい最近聞いたような意見だったんで、存外イケるのかと思っちまった」
「ダメでしょー常識的に考えてー」
「あ、うんそうだな。つかああいう施設にも詳しいのか?」
「……知りませんよー……さて」
冗談はさておき、と梢は天利を前に考え込んでしまった。このポンコツ探偵をこのまま放置しておいてはろくなことにならないのは目に見えている。
「それなら……うちの蔵とかどうですかー?」
「蔵? そんなもんがあるのか?」
「正確にはおじーちゃん家のですけどねー。カビと埃くさくてよければですけどー。おじーちゃんも今日はしばらく出かけてる筈ですしー」
「蔵か……そうだな、悪いが頼めるか」
もとよりアテのない天利は、梢の提案に乗るしかなかった。
「それにしても」
祖父宅の蔵に天利を案内しつつ、梢は呟く。
「ん?」
「いえ、何でもないですよー」
天利さんって子持ちだったんですね、と口に出かかって寸前で止めた。
「ん、そうか」
疲れている天利にはその呟きを追求する余力はない。普段なら梢が言いたいことを察してしまっていることだろう。
「じゃあ悪いが、ちょっと借りるぜ。2~3時間で出て行く」
「はーい、鍵の心配はないですけど、私も出かける前に声かけますねー」
梢はそう言うと、蔵の扉を閉めた。昼前の買い物までまだ時間がある。
「ふー……」
なんとなく蔵から離れてから、梢は独り言をこぼした。普段から頼まれると嫌とはいえない天利の性格。依頼料も取らずに簡単なお礼だけで仕事を引き受けてしまうお人好し。
「その辺を考えると……するだけしておいて子供を認知しない人には見えませんし……訳アリですよね」
天利と梢は事件があるとよく絡む顔見知りのようなものだが、お互いのあしらい方を覚える程度には関わってきた間柄だ。どんな事情かは分からないが、子供から逃げ回っている現状は梢が知っている天利の性格や信条にはそぐわないものだった。
そこにどんな事情があるのか、知りたくないと言えば嘘になった。
しかし。
「まあ、よしときましょーか」
梢はつとめてさらりとその好奇心を押し込めた。軽く頭を振って、気持ちを切り替える。
「いい女は、詮索しないものですしね!」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
まるよし
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年09月30日
参加申し込みの期限
2018年10月07日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年10月07日 11時00分
参加キャラクター一覧
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