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【七夕】灯りをつけましょ提灯に☆
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袖や裾にフリル散りばめられた洋柄なゴシックミニ丈浴衣と、静寂の中に炎纏っているような鬼灯模様を浮かばせる浴衣が並んで歩く。
一見、絶えず微笑み交わすその男女の様子は、とても和やか且つ美男美女思わせる印象である。
―― が。
「やれやれ、雰囲気を楽しむって言葉を知らないのかな、因君は。まあ仕方ないね、因君は所詮因君だし……」
「情緒に背を向けて引き返そうとした人に言われても、説得力ぜんぜん無いんですけどぉ❤」
交わらぬ視線のはずなのに、バチバチと蒼い火花が見えた気がした。
喧騒を避けるように進んでいれば、
天宮城 因
と
如月 蘇芳
はいつの間にか散策コースの入口まで共に歩いてきていたらしく。
もれなく、問答無用でスタッフから提灯を手渡された。
因君と二人きりだなんて、真っ平ごめんなんだけどな。
すかさずそんな思いに則り、『これは返して、向こうに戻ろうか』などと放った蘇芳へ、間髪入れず因がもはや呼吸するように煽った。
『ええ~、すおーさん怖いんですかぁ? 男の人のくせに情けないですねぇ?』
『……怖いなんて一言も言ってないと思うんだけどな? 人の話が聞けないのかな、因君は』
と、結局挑発に乗る形で、いざバトル染みた散策へと繰り出されたわけである。
うっかり売り言葉に買い言葉な勢いに任せてしまった自身に、こっそり溜息をつくも。
蘇芳はチラホラ見える他参加者の提灯や道標な竹燈籠を見やれば、まぁこういうのも悪くは無いかといっそ開き直りながら足を進めている。
「ほらほら、あそこに灯りがありますよぉ?」
近づく次の灯りへ、蛍のように惹き込まれるが如く寄って行く因の足取りに、合わせる形になるのは不服といえば不服だが。
始終複雑そうな雰囲気漂うそんな彼を、因は大変大変楽しそうにツッコまず放置な構え。
そんな因が寄って行った灯り、急に揺らいだかと思えば二人が持つ提灯の火を攫ったかのように揃ってフッと消えた。
「ちょっとぉ、何やってるんですかぁ?」
ちゃんと提灯ももてないんですかと続けようとして振り返ると、そこに居たはずの人影もぽっかりと失われている。
「……チッ、さっさと出てこいっつーの」
相手の身に何かが起こったのかもしれない。
考えが過れば、素の言葉が因の口をついて出た。
『そんな言葉遣いじゃ、可愛い顔が台無しだよ』
居たはずの位置とは、全く正反対側からあの声色が響いて来る。けれど、因の耳は、心は、それを『彼』だとは到底捉えなかった。
―― ……誰だよお前。
これまで散々悪態付き合わせた間柄。癪ではあるが、彼の気配も声音も覚えてしまっているのだ。
『元から不細工な顔がよけい不細工になってるよ』
―― ……これも違う。
今度は後ろから響くも、それは因の表情を余計険しくさせただけだった。
すおーさんが一番嫌いなのは取り繕った表の自分だろうから。
だからこそ以前に、思わず因の逆鱗になりうる言葉を放ってしまったのだろうから。
さすがの彼も言い過ぎたのだと理解していたようだけれど。
変に聡いとこ見せやがって。
温度の下がった表情が、『だから嫌なんだ』という呟きと共にしかし微か口元は上がっていた。
―― これは……物の怪の類か何か……なのかな?
人間の気配や感情とは違う何かに囲まれているのだと、蘇芳は悟って身構えている。
しかして襲ってくる気配は無く、姿自体も今のところ何も現わさない。
あるのは先程からしきりに発してくる、あの不愉快な声たち。
『すおーさん、何やってるんですかぁ?』『因はこっちですよぉ? すおーさん』
「困ったな、どの声が本物か分からないな……」
途方に暮れたような表情つくって、蘇芳は呟いた。周辺へ聞こえる音量で。
『情けないですねぇ。しょーがないから手を繋いであげましょうかぁ?』
そんな言葉と共に、脇の茂みががさりと音を立てた。
「ああ、そこにいたんだね」
にこっと笑みをつくった蘇芳へ、まるで喜ぶように茂みが揺れる。
おいで、おいでよ、と誘う葉や枝がしなる音たちへ、蘇芳は無防備に近づいていく。
あと一歩、そこを踏み越えたらば脅かしでもしようか、なんて茂みの奥で構えるナニカがいた中、
蘇芳の足がピタリと止まった。
「……なんてね。残念。この俺を騙そうだなんて、100年早いよ」
先程までの造られた表情とは全く違った、本来の清々しくも威圧感を含んだ微笑みがそこに在った。
嘘や演技、そこには必ず紡いだ当人の感情が上手に隠されているもので。
―― 本当の因君のそれは、こんな安直に感じ取れるものじゃないんだよ。
だから面倒なわけだけれど。
似た者同士なのだと、決して本人たちは認めはしないだろうけれど、心の奥底では理解しているのだ。
動揺して遠ざかろうとする音へ、さてどうしたものかと思案顔を向けたところで、蘇芳の耳へと届いた声に脊髄反射の如く振り返った。
「まったくもう、いい加減にして欲しいんですけどぉ?」
「……こっちこそもう懲り懲りなんだけどな」
「……さっきぶりですねぇ、すおーさん?」
「あはは、俺と離れて怖かった? なんてね」
「迷子のすおーさんのべそかき顔を拝みにきたんですぅ」
互いに顔を見た瞬間、一言言葉を交わした瞬間、確信されればそのまま同時にいつもの調子を取り戻した。
ホンモノなのだと、暗に認め合った。
「因にメーワク掛けた代償に、屋台で何か奢ってくださいよねぇ? すおーさんの奢りは特別ですからっ♥」
「あれ? 屋台のご飯は舌に合わないんじゃなかったかな?」
「知らないんですかぁ? 屋台は食べ物以外も売ってるんですよぉ」
奢らせた優越感に浸れる♪ というオーラ全開で、もう歩き出そうとする因へ溜息を一つ漏らす。
―― まぁ、物の怪からかってる間に向こうに探させたのは事実、か。
自分を置いていく事も出来ただろうに。
言ったとて、『そんなことしたら奢ってもらえないじゃないですかぁ』程度しか返ってこないだろうと、蘇芳は喉の奥に仕舞い込んで。
再び灯った提灯を携えれば、諦めの表情纏ってその後に続くのだった。
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担当ゲームマスター
蒼色クレヨン
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
1000人
参加キャラクター数
102人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年09月22日
参加申し込みの期限
2018年09月29日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年09月29日 11時00分
参加キャラクター一覧
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