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【七夕】灯りをつけましょ提灯に☆
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寝子島神社鳥居前。
濃い灰色に薄紫の角帯、和装に合う小さめの鞄に揺れるは大切なコがくれた星の開運アクセサリーが、人が通ると時折その微風に煽られチャリンッと音を立てる。
呉井 陽太
は人垣に隠れてしまいそうな、あの華奢な姿を見落とさぬよう視線走らせながら、その表情は少し考え込んでいるふうで。
―― この間の返事がしたくて呼び出しちゃったけど。どのタイミングで言うか悩むな……。
ずっと寄り添っていてくれた人。
真っ直ぐに気持ちをくれた人。
この間の話とは違う。伝えるのをためらったりなどしない、けれど。
こうも人が多いと、さすがに場所は選ぶよなと複雑そうに思案している視界に、今思い描いていたコが駆けてくるのが映った。
「呉井先輩! おっお待たせしちゃって……っ」
「待ってない待ってないよぉ。だから走らなくて大丈夫」
優しい言の葉が飛んでくるも、
白草 朱乃
はせめて折角着付けた浴衣が着崩れないよう小走りする。
結局一睡も出来なかった上、ソワソワしている間にもう夕方で。
―― 今度返事を聞かせて下さい、と言ったのは私だもの。
だからどんな答えがきても大丈夫。
先輩と二人で出掛けられるのは……今日が最後になるかもしれないけれど。
痛む胸ごと覚悟を決めて、陽太の手を振る姿見つければやっぱり自然と頬は緩んだ。
「わぁ! 先輩、浴衣すごく似合ってますねっ」
「おっと先越されちゃった。朱乃ちゃんもね」
「似合って、ますか?」
「うん。とっても」
「呉井先輩に浴衣見て欲しくて頑張っちゃいました!」
「贈ったかんざしも、つけて来てくれたんだ」
「かんざしのお土産、嬉しかったですから」
撫子と水仙の柄が浮かぶ紺の浴衣。新緑と湖のブレスレットが袖からチラリと垣間見える。
神社にもつるされる提灯の灯りに、朱乃の結った髪の上で中の実が透けて見えれば、それと浴衣を交互に見やって。
「紺と鬼灯の橙がよく映えてる。浴衣に合っててキレイだなぁ」
「贈ってくれた呉井先輩のおかげですね」
それぞれ巡る想いを胸に秘め、二人は微笑み合って歩き出した。
゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚・*:.。..。.:*・゚
―― ……樹雨さんから誘ってもらえたのは嬉しかったけれど……
浴衣で来たのははしゃぎ過ぎたかしら……。
濃淡のある青紫地に、白と水色のかのこ桜が控えめに散りばめられた自身の浴衣を見下ろして、綾瀬は落ち着かなそうに視線を動かす。
すると、まだ居ないだろうと思っていた人影が待ち合わせ場所に在るのを見つけた。
いつもの服装とは違い、黒地に白ストライプ、濃緑の半帯にはススキ柄がよく映えた浴衣姿だけれど、その姿を見間違えるはずなどなかった。
「すみません、お待たせしましたか? ……樹雨さ……店長も浴衣で来たんですね……」
洩れ出そうになるものを押し殺すかのように、綾瀬は『店長』と言い直しては彼の出で立ちを見つめた。
「今晩は綾お嬢さん、僕も今来たところだから。ああこれ? 変、かな?」
「い、いえ。似合っています、とても」
「よかった。綾お嬢さんも、去年の藤柄も素敵だったけどそれもとてもよく似合っているよ、
大和撫子みたいだね」
「え、……似合い……ますか……? ありがとう、ございます」
「いつも手伝い有難う。お礼になればいいんだけど、一緒に楽しもうね。暗いから足元気を付けて」
昨年浴衣で会った日の事を覚えていてもらえたとは思っていなかった。
思わず驚きで固まりそうになったのを、どうにか言葉紡いだ綾瀬へ蓮太朗は微笑んで。
―― 浴衣の樹雨さんが見れただけでも今夜来てよかった。
それに……褒めてもらえたなら、浴衣を着てきたのもよかった。
……なんて、決して言葉には出来ない想いを胸に、綾瀬も蓮太郎へ並ぶように歩き出すのだった。
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待ち合わせ場として、時間が経つごとに特に人の固まる鳥居周辺。
その群れを避けるようにして、鳥居から数メートル離れた場所に立った少女は億劫そうに息を吐いた。
それは虚しさと諦めの吐息。
椎井 莉鳥
は現在、他の人たちと同じように待ち人の訪れを待ち構える身。
そしてその待ち人とは、今までのイベントなどと例に漏れる事無く、元カレである
北里 雅樹
のことである。
―― なんの意図も無く誘うとか、誘っておいて待たせるとか、分かり切っていたことだけれど。
人混みは決して得意ではない。
共にお祭りを見て回る事はすでに観念しているから、早く来なさい。
今にもイラ立たしさを感じる直前、あの飄々とした声がその耳に届いた。
「よぉ、椎井お待たせ。お、桔梗柄の浴衣なんて珍しいな」
「待ったわ。……雅樹のその浴衣、何なの?」
「これか? 寝子島温泉の浴衣」
「どうしてそんなものを着てるのよ?」
「猫鳴館にあったのがこれしかなかったから」
白地に青い桔梗の図柄の浴衣、髪には蜻蛉玉の髪飾り。
いつものボーイッシュ且つスタイリッシュな彼女を、詳し過ぎる程知り尽くしている雅樹は、雰囲気違う莉鳥にすぐ気付き言葉にした。
そこに案の定待たせた謝罪の言葉なぞ加わるはずが無いのは、莉鳥も予想済みであり気にはしないものの。
『女の子らしく見えるな、意外に』などと一言も二言も多めに付け足されれば、ジト目にもなる。
寝子島温泉の浴衣を何故着て来るのかとか、そもそもそれが猫鳴館にあることがおかしいとか、たとえ問うても空振るだけだと莉鳥は知っている。だからもはやそれ以上会話を繋げるのをやめた。
つかみどころのないウナギみたいな奴だもの。
「お? どこ行くんだ?」
「さっさとここを離れるのよ」
「屋台ならあっちだぞ?」
「行くなら一人で行ってきて」
呆れた表情浮かべながら、人の群れから逃げるように歩き出す彼女の後を、雅樹ものんびり追いかけるのだった。
゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚・*:.。..。.:*・゚
―― 浴衣、変じゃないといいなぁ。
星ヶ丘寮の玄関先にて。
結城 日和
は丁寧に結い上げた髪をそわそわ動かし、何度も自身の身なりを確認している。
新しい浴衣、一番に神嶋くんに見てもらいたい、二人でお祭り回りたいという願望込めて、昨日たまたま寮の玄関で顔を合わせる事が出来た彼へ、勇気振り絞って声をかけたのだ。
あっさり断られても気にしない……気にしない……と胸の内で呪文のように唱えていた日和の耳に、
彼、
神嶋 征一郎
から素っ気なくも『静かな場所なら』と彼なりの了承の返事がもらえたのが、ついさっきの事のように思い出されて口元が緩む。
と、そこへ玄関扉を抜けてきた彼と目が合った。日和の顔が幸せそうな笑顔に変わった。
―― 人混みは苦手だ、と言おうとしたはずなんだが。
昨日の自分を思い起こしながら、支度整え自室を出る征一郎の蒼玉の瞳はここ最近、今のようにうつろい揺らぐ事がある。
『非』と出そうと思っていた言葉が、頭とは裏腹に『是』になるのは自覚している。
……特定人物の前だと特に、それが顕著だということも。
『明日の七夕浴衣まつり一緒に行かない?』
愛らしい声色が耳に届いた瞬間、もう言の葉が音となって答えていた。
しかし未だ征一郎には、頭と心が正反対に動く理由に推測は立てられても確証が持てなかった。
―― 幽霊の類がなけりゃいい。
だから『是』と答えた己へ、言い訳の思考を付随させる。
征一郎はまだ気付かない。
それは、相手が己を理解してくれているから辿り着く思考であることに。自身の心の奥で、彼女を信じているということに。
「浴衣のお花、綺麗でしょう?
ノウゼンカズラっていう夏のお花なんだけど、とっても鮮やかで可愛いお花でね、」
お祭り会場までの道すがら、征一郎の視線が浴衣の柄へ注がれていた気がすれば、日和は話してみせる。
『好きなお花の一つ』『この浴衣を見つけた時は嬉しかった』などなど。
その間中、征一郎はただ黙するのみ。
「お花がトランペットに似てるから洋名だと『トランペット・ヴァイン』って言うんだよー
……その……似合ってるかな?」
問われた言葉に、ぎしりと内心固まった。
見慣れない浴衣姿の彼女に目を留めていたのは事実なのに、何故か言葉に詰まって、結果征一郎は『さっさと来い』と適当な返ししか紡げなかった。
自分でも呆れる。
そう思うのに、隣りに並ぼうと必死についてくる彼女の表情は、決して陰ることなくこんな自分へずっと笑顔をくれている。
無意識に安堵する征一郎。そんな不器用な彼の優しさを、日和は見つけていたから笑えるのだ。
だって歩調は寮を出た時からずっと、自分に合わせてくれていたから。
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「ごめん! ヒュー待った? っひゃ!」
「大丈夫だよ、……おっと!」
お祭りの日ということもあり、今宵の寝子電・寝子島駅前は日頃より多くの人で賑わっていた。
駅前にて、待ち合わせ時間より早めにそこに立っていた
ヒュー・ヒューバート
は、人混みの中でも色鮮やかに映る恋人の姿をすぐに捉える。
それは駆けてきた
城山 水樹
も同じ。浴衣姿な人々で溢れる中、白地に柳の葉があしらわれた物を自然と着こなしている男性が目に飛び込めば、一直線に駆け寄ろうとして………こけた。
日頃、モデル仕事柄どんな高いピンヒールでも履き慣れている水樹といえど、人の波がランダムに押し寄せてくれば足元もおぼつかなくなるというもの。
そんな水樹の一挙一動を、最初から見つめていたヒューはいち早く彼女に腕を伸ばしていた。
結果、ナイスキャッチ。綺麗に結い上げられた髪が、一瞬ヒューの頬をくすぐった後起き上がった。
「あ、ありがとうヒュー」
「どういたしまして。そんなに慌てなくても良かったのに」
「だって……早く会いたくて」
月に1、2度会えるかどうかというほど、互いに忙しくする2人。
今日も昼間は、水樹は大学が、ヒューは広告写真の仕事があった為、昼の部のお祭りは残念ながら見送って。
代わりに夜はめいっぱいデートすることになったのだ。
逸る気持ちを隠そうとせず、直球で伝えてくる彼女へ照れくさそうに、しかし幸せそうに目を細めてからヒューは彼女の手を改めて取った。
参道商店街を通り寝子島神社へ向かう。
歩いている最中、紺地に竜胆を咲かせた水樹の浴衣を『すごく似合ってる』と褒めてくれるヒューへ、水樹が笑顔輝かせて顔を向ければ視線が重なる。
身長差ゼロ――この瞳同士の交わりも、もう何度経験しているか知れないのに、その度まだ心臓は早鐘打つのを巾着持つ手で水樹はそっと押さえた。
―― 本当に、彼のこと好き過ぎると思う。
言葉にしたとてきっと彼は、年齢よりもずっと可愛らしくはにかんでくれるだけだろうけれど。
未だ初恋かのように翻弄される気持ちと、赤くなる頬が恥ずかしくて。
抱く想いはヒューも同じだった。
昨年のクリスマスに出会ったのが、昨日のことのように思い出せる。
恋人となってから半年以上になるはずなのが、初めて視線絡ませた時のような、恋人として初デートした時のような、新鮮な気持ちは今も湧き起こるのだ。
こうして腕を絡めながら歩いているにも関わらず、強い中に無垢な光宿す黒真珠の瞳と目が合うだけで、未だドキドキする己にヒューはそっと苦笑いを漏らしていたり。
水樹は、ヒューは、はぐらかすように雑談をずっと口にしていた。
想いの丈も、育む速度も同じ2人。
寝子島神社の鳥居を視界に入れれば気恥ずかしいものは心の奥に隠し、微笑み合って足並み揃えるのだった。
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グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
1000人
参加キャラクター数
102人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年09月22日
参加申し込みの期限
2018年09月29日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年09月29日 11時00分
参加キャラクター一覧
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