this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
【七夕】灯りをつけましょ提灯に☆
<< もどる
1
…
37
38
39
40
41
…
84
つぎへ >>
「空が曇っててお星様が見えないのが残念だね」
「月が、出てれば……もう少し、明るかったな……夜の池って、どうして、こう、雰囲気不思議……なんだろ」
提灯揺らしながら、耳福池を連れ立って歩く
志波 拓郎
と
高梨 彩葉
。
正直ちょっとだけコワイ。けれど彩葉さんの前ではヘタレたくない!
胸の中でそう己を鼓舞し頑張っている拓郎の目に、次の竹燈籠の光が見えた気がすれば、平静装ったままゆっくりと彩葉にも『こっちだ』と提灯引いて促してやる。
しかしてもれなく、それは火の玉であった。
二人が近付いた瞬間、竹燈籠改め火の玉はふいっとどこかへ飛んで行き、提灯も急に消えれば途端に辺りは真っ暗闇へ。
あんなに至近距離で一緒に提灯手にしていたはずの彼女の気配まで無い事に気付き、拓郎は慌てて声を上げた。
「……彩葉さん、どこだー! スマホの明かり……ダメだ、つかない」
自分がしっかりしていれば。
そんな自責からショックで呆然とし出す拓郎へ、そばの茂みから明るい声が飛んでくる。
『拓郎! 無事でよかったぁ』
「彩葉さん!?」
『ねー、早くもどろ?』
「……え? あの……いつもの、は……?」
『うん? なーに? いつものって?』
声は彼女そのもの。しかしそこに拓郎だから感じる違和感。姿が見えないからこそ、声だけに集中される感覚があった。
―― いつもならここでもうちょっと……。
想像する拓郎の中の彩葉が、拓郎の心へと語り掛けて来る。
決して焦らすとかそういう類のものではない。
私から離れたら駄目だよ、とか、今度はちゃんと掴まえててね? とかとか、それはあくまで無自覚な、彼女の天然小悪魔対応。
いつも不意打ちで動揺させられるものの、可愛すぎる! と何度も思わされている彼女の魅力そのものだ。
今感じる物足りなさは、彼女がきっと彼女らしくないから。
―― ……まさか、偽物?
この島の現象を考えれば十分にあり得る。
そう至れば、一気に冷静さを取り戻した拓郎、身構えながら茂みへと一歩、二歩、と近づいていく。
ガサッ。茂みから焦るような音がすれば、素早く草をかき分けて覗き込んだ。
そこに居たのは、きゅるんっとした小悪魔的空色まなこの彼女、……とは到底似てもいない、ムキムキと良い筋肉をしならせるどうやら河童。
「誰だお前!!」
物の怪相手に誰だも何も無いが、拓郎にとっては大切な彼女を隠した犯人そのもの。
『名乗れ!!』と言い放ちたくなる心境は無理も無い。
逃げようと背を向けた相手に、駆け出した勢いでチョークスリーパーを鮮やかにキメた。
力で負けると思わなかったらしい河童。
全く外れない腕の力に、ロープロープ……と降参するかのように近くの枝へぷるぷる手を伸ばしていたとか。
「ねぇ、た……あれ? 拓郎、拓郎!?」
拓郎が居ない!?
こちらでも同じように、スマホの電源や圏外表示を確かめ驚き中の彩葉がいた。
挙句、何度も彼の名を連呼している内に暗闇のあちこちから彼らしき声が聞こえ出し、一度足を止め思案する。
―― そういえば、ペアの偽物が出てくるって噂があったような。
屋台を巡っている最中、通りすがる人波の中から、そんな会話を拾った気がしたのを思い出した。
(尚、拓郎氏は彩葉の一言一句聞き逃すまいと集中していたゆえ、全く周囲の会話は聞こえていなかった模様)
特に動転する事無く、ならば立って待っていても埒があかないね、と結論付けて自ら探しに歩き出す。
進んでいく内しょっちゅう聞こえていた声がなりを潜めたのを感じ、諦めたかなと彩葉が首を傾げたそんな時。
今までの中でも一際大きな声量で、自分の名を呼ぶ声がすれば条件反射でそちらの暗がりへと駆け出した。
「拓郎、無事だったんだ! はぐれたからどうしようかと思ったよ」
『自分は、大丈夫。ごめん彩葉さん、もう絶対に離れないから』
う~~~~~ん。
咄嗟に近づいてしまったけれど、会話すればする程雰囲気が違うような?
まだ偽物な可能性があるかー。
本物じゃない可能性に、ちょっぴり残念そうに苦笑いをそっとしてから。
「ねぇ、拓郎。ちょっと聞きたいことがあるんだけど」
『なんでも聞いて』
「私とお菓子、どっちが好き?」
『そんなの決まってる。彩葉さんが、好きだ』
(それを聞いた瞬間の彩葉の顔)
「はい! 偽物!!」
『 え゛』
「拓郎はお菓子が大好きなんだから、私って即答するはずないもん!」
ドヤァ☆
自信満々に言い切った彩葉。
人間に限らず、物の怪たちの中にも居たかもしれない。
なんと残念な……、そう思わず呟いたモノが。
微妙な空気が周囲の物の怪たちからもたらされている事に、全く気付く事無く彩葉は大きく息を吸ってみる。
「助けて~!」
近くに居た物の怪たちには、あまり必死さが感じられない救援信号であった、が。
それを捉えた大きなワンコもとい拓郎、ピクンッと身体が反応した瞬間すでに全速力で走り出していた。
「~~~っ彩葉さん!!」
「あ、ホンモノ!」
木々の闇の中から、ぬっと姿現し全力で肩で息をしている様子を見つめた彩葉、直感でそう発して笑顔になる。
「お……まえ、たちっ、彩葉さんに……!」
「拓郎、大丈夫大丈夫。私なんともないよ」
「でもさっきの声……」
日頃からは想像出来ぬ鬼の形相浮かべた拓郎が、周囲へ睨みをきかせた途端、物の怪たちは蜘蛛の子散らすように逃げていった。
どうどう。そんな含みが聞こえてきそうな動作で、彩葉は呼吸乱れた拓郎の背中を優しくさすってやる。
しばらくして深呼吸の音が聞こえれば、にこっと微笑んだ彩葉の手を取り拓郎はゆっくり歩き出した。
今度は絶対にはぐれないよう、提灯持つ手に手を重ねしっかりと握って。
「……ところで、彩葉さんは、どうして偽物の区別が……ついたの?」
「ちょっとねー。質問ぶつけてみたんだよ」
「質問?」
「拓郎、『私とお菓子、どっちが好き?』」
面食らったような顔になりつつも、真面目に少し考えた後。
「彩葉さんの、ほうが……好き。でも、彩葉さんと、一緒に……食べるお菓子も、同じくらい、すき……かな」
「ふふ、やっぱり本物の拓郎だね。偽物はね、私が好きだって即答したんだ~」
「!」
それは、しっかり悩んでしまった己よりむしろ男らしいのではなかろうか。
俺のヘタレ!
心中頭を抱える拓郎がいた。
「逆に拓郎はどうして私の偽物を見破ったの?」
「完全に……偽物って分かった、のは、直接正体……見に行ったから、だけど……」
「だけど?」
「その……………、……小悪魔、っぽく無かった、から」
言っていいものだろうかと、日頃より更にたっぷり間を作ってから、かなり音量落としてしかし正直に拓郎の口から紡がれた。
今度は彩葉が面食らった顔となる。
ものすごく、拓郎から意外な言葉が飛び出た気がして。
「ふ~ん、拓郎から見た私は小悪魔なんだ」
ちょっぴり驚かされたから。
わざと拗ねた様子を見せて翻弄しちゃおうか、と彩葉はいつもより声のトーン抑えてはそっぽを向いてみたり。
案の定、『だっ、そっ、ちがっ……わなく、ない、けど! そうじゃなくて!』なんて思い切り慌てた拓郎からの言の葉が降って来る。
彼はいつ気付くだろうか。
自分の手の上に重なる大きな温もり。
その上にもう一方の彩葉の手が、しっかり合わさっていることに ――
<< もどる
1
…
37
38
39
40
41
…
84
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
【七夕】灯りをつけましょ提灯に☆
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
蒼色クレヨン
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
1000人
参加キャラクター数
102人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年09月22日
参加申し込みの期限
2018年09月29日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年09月29日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!