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【七夕】灯りをつけましょ提灯に☆
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「提灯片手も粋なもんだ。馬ってのは夜目も利くんでね、こいつァ楽勝だ。…………ってのが油断だった」
闇の中へと遠い目を向けている
フォーマ・シャオ
が、己への叱責込めた盛大な息を吐いた。
やけに遠い所にある灯籠だとは思ったのだ。
が、まさか灯籠が鬼火だった挙句に自身たちが持つ提灯の光まで消えてしまうとは予想外で。
灯り纏うものが周辺に何も無くなった瞬間に、横に在ったはずの大きな存在感までもが消えていた。
とりあえず反省は後にしよう。
フォーマはすぐに気を立て直して、暗がりへ声を張った。
「大将! 居るなら返事してくんなァ!」
「フォーマ、そこか」
「お! 良かった意外と近くに、」
『いるのかフォーマ』『やれやれだな』『こっちに来れるか』
「おっとどっこい……大将がいっぱいいるときた」
取り囲むように声たちが聞こえてくれば、踏み出した足を再び止めた。
妖の類か。
このあたりは星の塔の住人の方が知識として明るいのかもしれない。
動揺することなく、むしろどこか鬼気迫る雰囲気を纏ったフォーマが周囲へ紡ぐ。
「おうおう、てめぇら。大将の偽物ったあいい度胸じゃねえか……拳骨どころじゃ済まねえぞ、悪餓鬼ども」
蹴りかかろうと臨戦態勢を取ったフォーマの耳に、偽物か本物か、よく通る声がその時届けられた ――
アジトじゃあまりない、この静寂やらささやかな灯りやらをもうちょい堪能させてもらいたかったもんだ……。
同じ頃、同じように自身の周囲から鳴る己や仲間の声を探るように聞きながら、
ティクス・ソル
もやれやれと吐息一つ。
こういった散策というものはあまり馴染みはないが、キラキラ飾っただけの商人屋敷より大分いいな、とそれなりに雰囲気を楽しんでいたはずなのに。
どうもおかしな奴らに囲まれたらしい。
提灯が消えた途端現れ出したということは、暗闇を好むのか、姿は一向に見せずにただただ偽の声だけでこちらを惑わそうとする空気。
最初の内は、急に訪れた暗闇に神経を研ぎ澄ませていたティクスだが、どうやら本物と偽物が混じっている気配だと悟っては姿勢を改めた。
―― 無闇に探して回っても埒があかねえ。
偽物がどこまで本物の事を知っているのか分からないが、質問で少しは絞れるだろうかと試みることにする。
「フォーマ、お前の所属は」
「え? 大将?」
偽物に混じる本物のフォーマも思わず突然の質問へ声を上げた。
が、すぐにその意図を察する。
……成程。それに答えていけばおれの場所が絞れるってェ寸法か。
口角を上げ、ティクスの案にフォーマは全力でのる。
「よし来た。全部答えてやらあ。まずは『十二支団』ってな!」
「昨日の晩飯は」
「コルの旦那特製焼肉! ……もうちょい肉メニューを減らしてもらいてェなあ」
本物がすかさず答えていくすぐ後に、偽物も慌てたように続く。
時折、本物より早く答えようとするあまり不正解を紡ぐモノも出始めれば、数個目の質問あたりでティクスは大分フォーマの位置が絞れてくる。
―― が、最後の一択に絞るにはちと足りねえか。
―― 大分答えたが……大将は分かったのか?
互いにあと一歩の決定打がほしいところ。
考え込んでいたティクスが、少しの間を作った後正面の闇へと向いた。
「初めて会った時、お前は俺をなんて呼んだ」
フォーマの炎の瞳が微かに見開かれ揺らぎを見せた。
―― 初めて会った日……
そうだ、玉の封印から解かれた直後のおれはよく見えなかったからか、大将の事を……
「『主……!』と」
それは切望から出た言葉。
最期まで共に在る事を望んだ末、叶わなかった元の世界の主。
封印された玉の中ですら何度も夢にみた。
――シャオ・フォーマ、……暁紅馬。
そう名付けてくれた顔を、姿を、微笑みを。ずっと抱いていたゆえに、ティクスの影へと無意識に紡いだのだった。
正面の闇から答えが返って来れば、ティクスは真っ直ぐに見据えそして笑った。
穏やかに、迎え入れるように。
「主じゃなくて悪いが……迷子を家に連れ帰ってやることならできるぞ。どうする?」
夢の影と己を拾い受け入れてくれた影とが、再びフォーマの目に一瞬重なって見える。
手をこちらに伸ばしてくれるそれが、言の葉を続ける。
「今も探してるんだろう。俺たちはそれを殆ど手伝ってはやれねえが。
探し疲れた時、帰る家にくらいはなってやる」
当たり前のようにティクスは紡ぐ。
それは覚悟を持った言葉。
夜をも照らす太陽(ソル)になりたいと思った ―― 冷たい雨が降り注ぎ続けた心の内で呟かれたものは、今や誓いとなって。
だからティクスは手を広げる。自らが後悔しないように。家族を守るために。
フォーマの足が、迷いなく闇の中へと進み出た。
一歩、二歩と進むうちに次第に闇の中に灯るようにして立っている人物へ。
「確かにあんたは……貴方はおれの主君ではない。だが、帰る場所と暖かい日々をくれた。
いつか来るその日まで、おれは貴方が帰る場所を守ろう」
伸ばされた手の先で、フォーマは左手で右拳を包み、跪く。
ティクスはその全てを見守る。
「我が炎は貴方と団の為に」
「おかえり、フォーマ」
「大将。……おれを見つけてくれてありがとな」
恭しく頭垂れていたものがゆっくりと上がれば、炎と黒曜が互いを映した。
真言なる決意を声にのせていたフォーマから、過去と今を繋いだ言葉と共にいつもの調子が混ざったのを耳で捉えて。
ティクスは一度だけその頭部を、ぽん、と撫でた。
そしてすぐに周囲へと殺気にも近い威圧感を奮って見せる。
「……俺たちにまだ用がある奴はいるか」
いるなら命をかけろ、と空気を響かせれば、ティクスとフォーマの周りから雑多な気配たちがあっという間に去っていくのが感じられた。
なんだったんだ……という目を向けるティクスへ、肩をすかして見せるフォーマ。
「だいぶ時間がかかったな。さあて、そろそろ本気だして行くか」
「よし。一気に駆けるぜ!」
二人の手が提灯をしっかと再び握りしめて、息の合った瞬足を見せる。
一緒に居場所へ還るように、決して道に迷うことなくゴールへとひた走る姿があった。
尚、勝負の行方はというと。
ゴール間近で、二組がお互いの姿を捉えた際に、接戦となって余計に燃えたイダスが詰めを誤り(つまり転んだ)、それにより僅差でティクス&フォーマ組が先にゴールを踏むこととなった。
大きく加点を得たことにより結果、
勝者:ティクス、次点:フォーマ、続いてコル、そしてどんじりは言わずもがなイダスとなったとか。
ものすごーく納得いかなそうな視線をしばしコルからされるも、華麗にスルーしたティクスが本当に一週間安眠を得られたかは神のみぞ知る ――
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シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
1000人
参加キャラクター数
102人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年09月22日
参加申し込みの期限
2018年09月29日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年09月29日 11時00分
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