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寝子島高校
遥かなる『ねこだい文明』を求めて……
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【守れ、フツウ!】
「う、うわぁ……」
目の前に展開されている光景には、
恵御納 夏朝
も思わず形の良い眉毛をくにゃりとひん曲げてしまいました。左手のハルくんも、ぽかんと口を開けております。
寝子島高校の北校舎、いわゆる特別教室棟の一角です。異変が現れたのは、3階の視聴覚室でした。
「ちょっとナニコレー!?」
「猫じゃん、猫! 踊ってんじゃん!」
「か~わい~♪」
「つーか、透けてね?」
1年生のため、これから待ち受けているだろう進路の選択や受験勉強についての特別講座をこの視聴覚教室で行うという、ちょうどその直前のことであったようです。
にゃんにゃかにゃんにゃん、ふにゃふにゃふにゃん! と、ご機嫌な歌声までも聞こえてはきませんでしたけれど……ねこのまぼろしは人目もはばからず、激しくダンスダンスダンス!
往年のロックシンガーばりにド派手な格好をして、ヒップをシェイクしまくり踊りまくるねこの姿が、生徒たちにがっつり目撃されてしまっておりました。
中にはちらほら、訳知り顔なもれいびの生徒が混ざっていたりもするものの、多くはひとで、一般人です。さっそくスマホを掲げて激写している人もいて、このままではフツウが大ピンチ!
「か、かわいいなぁ……じゃない、どうにかしないと……!」
そう、うっかり喜んでいる場合じゃあありません。
夏朝は、開いた扉からするりと教室へ入ると、後輩たちへ声をかけました。
「……う、うわーすごいね、ねこが踊ってる! これがあの、新型プロジェクターの試験映像っていうやつかなっ!?」
「しんがたぷろじぇくたー?」
夏朝の方便に、1年生たちは目をぱちくり。
楽しい幻影は、ねこだい文明の遺物が映し出しているもの。つまりこの周辺には、誰が持ち込んだものか遺物があり、それを回収してしまえば現象はおさまるということです。
「えっと、実はこの教室に忘れ物しちゃって……ちょっと探させてもらうね?」
「あ、いいっすよ~先輩。なに忘れたんすか? 俺たちも探しましょーか」
「だ、大丈夫! 気にしないで……!」
はたしてごまかし切れるものか、ともかくも夏朝は生徒たちの合間へ分け入ります。
机の下や、あるいは机の物入れの中、後ろのロッカーやちょっとした物陰。映し出した映像を操作するパネルのついた、先生用の机の中も、がさごそがさりと探しますけれど。
「な、ない……!」
伸ばした手は空を切るばかりで、お目当ての遺物はちっとも見つかりません。
そんなふうにあたふたとしているうち、教室内の雰囲気が変わってきたようです。
「ね、ねえ……なんかこれ、おかしくない?」
「新型プロジェクターの試験ったって、ここ学校だぜ?」
「どういう仕組みなの? これ……どうなってるの?」
一部の生徒たちが常識を疑い始めて、彼らのカモしだす猜疑心が、なんとも重苦しい空気を呼び込み始めています。
これがいわゆるひとつの『異変』であることに、彼らが気づいてしまったら……彼らのフツウが崩れてしまったら。はたして、どうなるでしょうか?
「……そうはさせないよ……!」
いまや夏朝も寝子高2年生、そして図書委員長です。後輩たちの大切な日常が壊れてしまいそうな時に、弱音を吐いている場合ではないのだと、彼女は分かっておりました。
「最後まで、あきらめない……!」
まだ探していないところは? なにかが落ちていて、ほかの生徒たちが気付かないような場所は?
遺物は、どこに?
「なんかヘンだぞこれ……この猫」
「そう、そうよ……こんなSFみたいなの、ホントにありっこないわよ」
「『フツウ』じゃない……」
誰かがぽつりとつぶやいた時、夏朝の胸は抉られたようにずきりと痛みます。早く、早く見つけなければ!
……けれど。
「なあ。これってあれじゃね? 3Dホログラムってやつじゃね?」
「あ~、あれ! あたし知ってる! 確か、スマホとかでもできるんだよねー?」
「そうそう、それ!」
救いの手は、意外なところから寄せられました。
後輩たちの中で、ふたりの男の子と女の子が唐突に、そんな声を上げたのです。
「3D……? ってなによ?」
「最近流行ってんだってさ。映像が空中に浮かんでるように見えるってやつ、ライブの演出とかでも使われてるんだって」
「スマホで簡単に3Dホログラムが見えるアプリもあるらしいわよ。ほら、聞いたことない?」
「あー……そういえば、聞いたことあるような? ないような……?」
夏朝が再びぽかんとしている間に、ふたりの生徒は教室内に蔓延しつつあった疑念を、すっかり払拭してしまいました。
「ほら、そろそろ先生来るぜー? また怒られる前に、席についとけよー」
「へいへい。なんだ、スマホのアプリかぁ~」
夏朝の手が滑らかな、そして触れたこともない不思議な感触を机の中から手繰り寄せたのは、その時でした。
「……あった!」
その、直後に。
「お、猫消えたー」
「誰だよ~こんなイタズラしたの?」
「まあ面白かったからいいじゃん!」
ダンシング・イリュージョンはすうっと溶けるように消えて、夏朝はほうっとひと息。胸を撫で下ろしました。
手の中には、見たこともない不思議な物体。ねこったーで見たものと形は違うものの、なにかの部品、破片のひとつであることはすぐにも分かりました。
「ふう。大ごとになる前に見つかって、良かった……」
「……先輩。先輩」
「わ!?」
くいくい。不意に袖を引っ張られて、夏朝はびくり。
振り返ると、それは先ほどに声を張り上げた、男の子と女の子でした。夏朝は知らない、まったく初対面のふたりです。
彼らは声をひそめつつも、にぱ、と笑いました。
「お探しのモノ、見つかったみたいですね、先輩。ねこだい文明のなんとかいうやつでしょ?」
「俺らももれいびなんで。ねこったーで見かけてたし、事情は分かってるっすから」
「そ……そうだったんだ……!」
なんのことはなくて、ふたりは夏朝がなにを探しているのか、なにに焦っていたのか、分かっていたのでした。フツウが壊れてしまわないよう、彼らなりに声を上げてくれたのでした。
「あたしたちはちょっと手伝えないですけど……先輩たちのこと、応援してますから」
「フツウのために異変解決、頑張ってくださいっす!」
「う、うん……ありがとう……!」
にこにこと手を振り、見送ってくれる後輩たち。夏朝はちょっぴり、むずがゆくなってしまいましたけれど。
「よーし……次の遺物を探しにいこう!」
拳を握って、むんっと気合十分。頼りになる先輩として、さっそうと駆け抜ける姿を後輩たちへ見せつける、夏朝でありました!
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年09月02日
参加申し込みの期限
2018年09月09日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年09月09日 11時00分
参加キャラクター一覧
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