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遥かなる『ねこだい文明』を求めて……
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【ジーサンズ!】
「まあ、私もこの寝子島で、いろんなもの見てきたけどねぇ」
とは、九夜山のふもとは耳福池のほとりに建つ、寝子島神社の神主さんの談。
最近なにか変わったことは? という
御剣 刀
の問いに、神主さんはどこかおかしそうに語ってくれました。
「今度のは、なんていうか。和んじゃうんだなぁ」
「というと?」
食い入るように尋ねた刀に、神主さんはくすりと笑いつつ。す、と指差したほうを見てみますと、
「……これが、ねこのまぼろしってやつか!」
てってってってっ、という足音こそ聞こえませんでしたけれど。
どうやら、兄妹でしょうか。似た意匠のお揃いの服を着た、小さな二匹のねこでした。追いかけっこでもしているのか、走る兄の一歩後ろを、ひとまわり小柄な妹がついて回ります。
ねこたちは社殿の向こうから現れて、仲良く楽しそうに刀の脇を駆け抜けた後、鳥居をくぐり抜けてどこかへ行ってしまいました。
「時折ああして、駆けていくんだよ。なんとも微笑ましくてね」
「確かに。でも、参拝客が驚きませんか?」
刀が言うと、神主さんはうなずきます。
「害はないんだけどね。猫の島だし、ありがたがる人もいるけど、まぁ驚くわなぁ」
神主さん本人は気にしなくとも、神社を訪れる参拝客はいろいろです。中にはきっと、気味悪がって近づかなくなってしまう人だっていることでしょう……現象が現実に影響を及ぼすことは、刀も心配するところです。
とはいえ幸い、刀には心当たりがありました。
「どうやらこの現象、怪しい道具が関係しているみたいで。俺はそれを集めてるんです」
「怪しい道具?」
「はい、こう陶磁器みたいな、金属のような、なにかの部品のようなパズルのピースのような……とにかく不思議なもので。表面には猫の絵が描かれてて」
ねこったーで得た情報を身振り手振りもまじえて伝えてみると、神主さんはふむ、と考え込みます。
ちょっと待ってて、といって社殿の奥へ引っ込んでいる間に、再び二匹のねこのまぼろしが刀の脇を横切り、走り抜けていきました。思わずゆるんでしまった頬を、慌ててきりりと引き締めます。
ややあって、
「やあ、あったあった。ずいぶんと奥にしまい込まれていたが。これのことじゃないかな?」
身に着けた装束に少しばかりホコリをかぶりながら戻ってきた神主さんの手には、刀が探しているものと思われる、なにかの破片がありました。
滑らかな表面は淡いピンク色で、ツヤがあり、うっすらと透き通っているようにも見えます。刀も実際に目にするのは初めてです。
「私も良くは知らないんだけどね。なんでも、大昔に……そんじょそこらの昔じゃないよ? とにかく誰かが浜辺で拾ったものを、扱いに困って神社へ持ち込んだんだそうだよ。一体なんなのか、使い道も分からないものだから、長いことしまわれたままだったようだ」
「これです、これを探してたんです! それにしても、そんなに昔の物にしては、ずいぶんと」
「綺麗だろう? 一切汚れたり、壊れたり、劣化しないらしいんだよ。不思議だろう?」
確かにそんな逸話は、これこそがねこだい文明の遺物! と呼ぶのにふさわしいかもしれません。
さっそく、刀は切り出しました。
「あのねこのまぼろしには、きっとこれが関係してるはずです。ゆずってもらえませんか!」
「ふむ。神社にあっても仕方のないものだし、参拝客が驚いてしまうのも困る。ゆずるのはやぶさかではないんだけど」
にっ、と悪戯っぽく笑った神主さん。
唐突に刀へ手渡したのは……ホウキとチリトリ?
「タダであげるというのも、味気ないからね」
ごもっとも!
その後しばし、刀は境内のお掃除に明け暮れました。とはいえまだまだ遺物を探さなくてはならないので、時間短縮のためにも、作業はろっこんを使いながら行うことにしました。
「加速っ!! うおおおおーーーっ」
さっさかさかさかさっさっさ!
「フツウを守るのが最優先だ。なんだってやってやるさ!」
寝子島神社で、首尾よくひとつ目の遺物を入手した刀。
次なる情報を追い、山を下りてやってきたのは旧市街の、ひと際に古い家屋が立ち並ぶ区画です。
「さて、このあたりにねこのまぼろしが現れるそうだが……おっ?」
実に立派な門構え。いわゆる名家というやつでしょうか、古めかしくて風情あるたたずまいの大きな日本家屋です。ねこったーの情報を頼りに歩く刀が通りがかったところで、なにやらわいわいと賑やかな声が聞こえてきました。
「たぶん、この家……だよな。遺物について聞いてみるか。すみませーん!」
返事がないので、失礼してお庭のほうへ回ってみますと……わいわいわいわい。
「ゼロはこれがほしいのですー。ゆずってほしいのですー」
「ゆずってやんなさいよ~シゲさん、こんな小さい子がお願いしてるんじゃからさぁ」
「そうそう、意地張らんで」
「いいーや! こりゃ家宝なんじゃ、わしゃゆずらんぞ! ぜったいにゆずらん!」
「まったく、シゲさんはいつまでたっても頑固なんじゃからじゃのう」
なんだか、面倒な事態になっているようです。
近所のお年寄りたちが集まって、縁側でお茶を楽しんだり自慢の盆栽を見せあったり……そんな集まりの中で、
ゼロ・シーアールシー
がひとりちょこんと座り、交渉中でありました。
「あの~……」
「おや、また若い子が来んさった! 入りんしゃい入りんしゃい、遠慮せんと」
「おい、ここはワシの家じゃぞ!」
「まったく、シゲさんはいつまでたっても頑固なんじゃからじゃのう」
「いいから入りんしゃい、茶ァはいるかね? せんべいもあるでよ」
「はぁ。それじゃ……お邪魔します」
よく分からないまま、ひとまず遺物の持ち主に接触成功! 刀もゼロのお隣に座らされ、お茶をいただきます。
「刀さんもいっしょにおねがいするのです。あれをレオさんにおとどけするのですー」
ゼロが指差したほうを見てみますと。どうやら部屋の壁に飾られた神棚に、なにやら仰々しくまつられているものが、件の遺物であるようです。
庭では一匹のねこのまぼろしが、くるくるくるりん、楽しげにダンスを披露しています。遺物が見せているのでしょう。
この家の持ち主であり遺物の所有者であるところのシゲじいちゃんは、つるりとした頭をお日さまに光らせながら、たいそうな剣幕で言いました。
「ワシ知っとるもん、あのカケラが死んだミャーちゃんを呼び戻してくれたんじゃ! このまぼろしはミャーちゃんの霊なんじゃ、戻ってきてくれたんじゃ!」
「ウソこけシゲじぃ、ミャーちゃんはミケじゃったろが。この猫はサバトラじゃ」
「ちゅうかミャーちゃんが死んだのはウン十年も前じゃろが。今はタマちゃんがおるじゃろ? かわいそうに、シゲじぃがミャーちゃんミャーちゃんと構ってくれんもんで、隅っこでいじけとるわい」
老いてもなお健啖な、お年寄りの皆さんが語るところによりますと。
家主、シゲさんが遺物を手に入れたのは、彼がまだ若い時分。戦争中のことだったのだといいます。
「シゲさん、拾った不思議なカケラを懐にしまっちょったら、ちょうどハラを撃たれてな」
「あのカケラ、割れも傷つきもせんで、シゲさんを守ってくれたんじゃ」
「そおじゃ! だからワシゃああれを後生大事に持ち帰って、こうして今でも飾っとるんじゃ。そんなワシの誠実さを、きっと落神さんが聞き届けてくれたんじゃのう!」
「はぁ……」
遺物は、シゲさんにとって大切な守り神であるようです。その後もやれこのカケラを持っていたから商売がうまくいっただの、やれカミさんと運命的な出会いを、だのという話を聞いておりますと、
(くれって言いづらいな……)
他者のフツウ、日常を守ることを信条とする刀としては、いささか気おくれしてしまうところもありました。
そんな彼の表情を読み取ってか、お年寄りのひとりがぽむっと肩を叩きつつ、言ってくれました。
「お兄ちゃんもあのカケラを取りに来たんじゃろ? ねこったーでウワサになっとるもんな」
「えっ。ジイさん、ねこったーやってるのか?」
「ジジイなめんじゃねーわい、スマホもPCもバリバリよ」
お年寄りたちは、それぞれ自分のスマホを掲げて見せました。いまだ好奇心と知識欲旺盛な彼ら、情報にも敏感であるようです。
だからこそ、そのうちのひとりがシゲじいさんへ提案しました。
「シゲさんや。ワシらももーあといつまで生きるか分からんでな」
「縁起でもないことゆーな、このジジイ!」
「まあ聞きんさい。あのカケラはシゲさんの人生を豊かにしてくれた。今度は若いもんに、その恩恵をゆずってやったらどうかのう?」
「そうそう。それにお嬢ちゃんもお兄ちゃんも、タダでもらおーとは思っとらんじゃろ?」
ぱちり、ちゃめっけたっぷりにウィンクしたおジイちゃんに、刀とゼロもうなずきます。
「そのカケラを集めないと、寝子島のフツウがどうにかなってしまうんだ。ゆずってくれるなら、俺、なんでもするよ」
「ゼロは、これをあげるのですー」
ででどん! でっ出たー、謎茶! アーンド、
謎団子
もセット!
「遠慮なく飲むのですー。食べるのですー」
刀は思わず口元をひくつかせ、友好ムードだったお年寄りたちも、ぴしり! と動きを止めましたけれど。
「な、なんじゃこりゃあ?」
「毒? 毒なんか?」
「なんかこの団子、ぶるぶる震えとるんじゃけど!」
「くわばらくわばら……」
「……ふん。お前らは相変わらず、臆病モンのヘタレどもじゃのう」
意外にも、最初に謎団子へ手を伸ばしたのは、ほかでもないシゲじいさんでありました。
カケラの恩恵にあずかり、怖いもの知らずで生きてきたというシゲさんは、ショッキングな虹色団子を躊躇なく手に取り、ぱくり!
「ほう! 味は案外まともじゃあないか。ちゅーかウマイ」
マジで? と疑いの眼差しを向けた仲間たちをよそに、シゲじいさんは言いました。本当は最初から、心は決まっていたのかもしれません。
「お嬢ちゃん。これからもたまに、ウチへこの団子と茶ァを持ってきんさい。小僧、お前さんは庭の草むしりじゃ。一本たりとも残すんじゃあないぞ? そうすりゃあ……ゆずってやらんこともない」
「りょ、了解!」
さっそく刀はろっこん加速、うおおおおっ! と草むしり。
ゼロは、にっこり!
「おじーちゃん、ほんとうはいいひとなのですー」
「ふふん」
ニヤリと真っ白な歯を見せたシゲじいさんはまさしく、人生の古ツワモノでありました。
遺物を手にしたゼロと刀。
次を探しに行こうとするふたりへ、おじいさんたちが教えてくれました。
「例のネコダイブンメイのイブツとやら、旧市街にもまだいくつかあるよーじゃの」
「うむ、この近くでもにゃんこのまぼろしが目撃されとる」
「きっとシゲじぃみたいな頑固ジジイが、後生大事に抱えとるんじゃろな」
「やかましいわいジジイども!」
賑やかな先達たちのお言葉に、
「おう! ありがとな、ジイさんたち!」
「またあそびにくるのですー」
言うなり、ゼロはちょっと目を離した隙に、ふいっと消えてしまいました。さっそく次の場所へと向かったのでしょう。
刀もまた新たな手がかりを頼りに、次の遺物を求めて、お日さまの下を駆けていきました。
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3人まで
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年09月02日
参加申し込みの期限
2018年09月09日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年09月09日 11時00分
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