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遥かなる『ねこだい文明』を求めて……
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【ゆずってほしいのです!】
じーーーっ。
「ふむ」
星ヶ丘地区の、とあるこじゃれた雑貨屋さんです。その店先を訪れた
八神 修
は、さっそく学者肌な気質を発揮して、目の前に現れた不思議現象をつぶさに観察しておりました。
「これは興味深いな」
言うなれば、SF映画やらアニメやらにでも登場しそうな、いわゆるホログラム映像です。そこに確かな存在感はあるものの、映像は透きとおっていて、触れることはできません。
ねこは、服を着ていました。どうやらメスのようで、オシャレで高級感のあるドレスを身にまとい、ふわふわのファーがついた扇子をぱたぱたとあおいでいます。
誰かがやってきたのか、ねこがあでやかな笑みを浮かべて来訪者を招き入れたところで映像はループし、扇子をあおぐシーンへと戻りました。
「中世ヨーロッパ風の意匠に近いな。質の良い衣服は、比較的高い文明レベルを有していたことの証だ。ねこだい文明には、少なく見積もっても中世盛期ほどの技術力があったと見える……いっぽうで、この映像を投影している遺物のテクノロジーは異質だ。実際はもっと高度な科学力を有していたのかもしれない」
実のところ、先日体験した遭難サバイバルな日々の中で、最初にねこだい文明の痕跡を見つけたのは修と、その相棒を務めた
恵御納 夏朝
でありました。そのためなのか、この奇妙な現象へ、修の興味は尽きません。
その夏朝もまた、なにやら学校で遺物の痕跡を発見したのだといいます。先ほど、ねこったーにて連絡があったのです。ふたりはそれぞれに現象を確かめてから、後ほど合流する予定です。
「さて、ねこの幻影が現れたということは、ここにも遺物があるということだが……」
雑貨店の壁や店先はマリンスタイルの小物、オブジェなど雑多なものでディスプレイされていて、なんとも楽しいたたずまいなのですけれど。周囲をぐるりと見回してみても、それらしいものは見当たりません。
品物の中にしれっと紛れている可能性はあるものの……寝子ヶ浜海岸で見せてもらった遺物は、もっとこう、形容しがたい存在感のようなものを放っていました。寝子島でよく見かけるものの中に混ざり込んでいたら、すぐにも気づくはずです。
「となると、店内か」
貝殻や海草、サンゴなどをモチーフとしたドアチャームに微笑ましく笑みを浮かべ、修が扉を開きますと。
「……ん?」
「ゼロはこれがほしいのですー。ねこだい文明を見つけるのですー」
中では
ゼロ・シーアールシー
が、店主相手に絶賛交渉中でありました。
「あー、それェー。売りモンじゃァー、ないンっすよねェー」
いかにも高級そうなオートクチュールのスーツに、アンタは鳥か? クリスマスツリーか? と言わんばかりに色とりどりのアクセサリー類多数をトッピングした、なんともド派手なお兄さんです。
おおむね人生余裕たっぷりな星ヶ丘住人らしい個性的な店員さんを相手取り、ゼロは純白のワンピースひとつ、すっぴんのままで交渉に挑みます。
「非売品でも、ほしいのですー。レオさんに届けるのですー」
「そォー言われてもなァー。オレェ、それメッチャ気に入ってる系? 的なー。魂に値段はつけられないってゆーかァ」
なんだかメンドクサイ感じの人のようです。
双方ともにいささか間延びしたしゃべりではありながら、どちらも退きません。
ふたりの間、カウンターの前に据えられたディスプレイ棚に、砂浜をあしらったオブジェのひとつとして飾られているのが、件の遺物であるようです。
レオに見せてもらったそれと同じ、不思議な手触り、不思議な感触を確かめてから、修はふたりのビジネスへと割り込みました。ゼロの頭にぽむっと手を乗せつつ、
「失礼。ちなみにだが、これはどこで手に入れたものなんだ?」
「あー。お兄さんも、それェー、欲しい系なカンジっすかァー。まいっちゃうなァ」
品物の出自を知っておく……というより、修の交渉術のひとつかもしれません。自然な流れで会話へ持ち込み、相手の心を開くのです。
店員さんは長い前髪を指先でくりくりといじくりながら、言いました。
「これェ、イソガレで見つけたんっすよねェー。え? もち、イソラ・ガレッジャンテのことっすよォー。とある店にオブジェとして飾られてたんけどォー、それ見た瞬間オレェ、ビビッ! って来ちゃってェー。思わず、売ってください! 的な?」
「ほほう」
どうやら店員さんもまた、別の店でこれを買い求めたようです。修は思案します。
「昔から、これは寝子島にあったのかもしれないな。なんだか分からないままに人を惹き付け、人から人へと渡り歩いてきたか……」
「じゃあ、ゼロも買うのですー」
ゼロはあくまでマイペース、ぴんっと手を上げ主張します。
「レオさんにあげるのですー。お金に糸目はつけないのですー」
「いやだから非売品って……っつーかァー、おじょーちゃん、いくら持ってるんすかァー?」
なんとなく胸をそらしてどやっしつつ、カウンターにお金を置きました。
ちゃりちゃりちゃりん。
「ひー、ふー、みー……125円」
神出鬼没気味な存在感のごとく、ゼロの金銭感覚もよく分かりません。店員さんは、
「ふフンッ」
鼻で笑いました。交渉終了。
「いや、待ってくれ。俺がもう少し追加しようじゃないか」
と修がすぐさま交渉再開、さっとカードを取り出して金額を提示するも、店員さんは首をタテには振りません。
「だからァー、こいつが気に入ったってゆーオレの魂にィ、値段つけられること自体がァー、心外っつーかァー」
「ふむ。金ではないということか」
星ヶ丘寮在住、修もすこぶるオカネモチではありますけれど、店員さんもまた星ヶ丘に住まうおひとりなわけでして。つまり、お金には困っていないということなのでしょう。
修は腕組み、しばし考え込んだ後に、
「少し待ってくれ」
きらりん!
ひらめいた! とばかりスマホを取り出し、どこかへ電話をかけ始めました。なにやら考えがあるようです。
ビジネスマーン、といった風情で電話の向こうの誰かへ指示を飛ばす修をよそに。ゼロもまだ、あきらめてはおりません。
「お金がダメなら、これを飲むのですー」
「なんっすかァーこれ、うわっ!? すっげェー色なんすけど!? なんっすかァーこれ!?」
「謎茶なのですー」
謎茶! ゼロさんがたまーにおみまいしてくれるアレ! 湯呑に入ったすっげェー虹色の謎な液体はこぽこぽと泡立ち、飲み物というよりなんか工業用製品とかサンギョーハイキブツといったたたずまいではありますけれど、お茶です。
ヒきまくる店員さん、しかしおもむろに鼻をひくひくやりだして、
「あ、なんかフローラルな香り……フローラル? フルーティ? スパイシー? ケミカル? なにこれ?」
「謎茶なのですー、いいから飲むのですー」
つまりは、美味しかったら代わりに遺物をちょうだいよ、ということなのでしょう。
謎茶のお味は完全ランダム、運次第!
人生を大いに楽しむ星ヶ丘住人な店員さん、ちょっぴり興味を惹かれた様子。おそるおそるに湯呑を手に取り、虹色茶をずずず……ひと口。
「…………」
「美味しいのです? ゆずってくれるのですー?」
「……………………」
湯呑を持ったまま沈黙してしまった店員さんのほっぺたを、つんつくつくつん。
「よし、話がついたぞ。その品物の代わりとなりそうな逸品を手配した。気に入ったものがあれば、物々交換という形で……なんだこれは」
電話を終えて意気揚々、戻ってきた修は思わず絶句してしまいました。
虚ろな瞳で虚空を見つめる店員さん、
「……気絶してる」
「よっぽどおいしかったのですねー」
そんなこんなで、しばらく後。
「おおおーっ、ビビッと来たっすよォーこいつは、オレの魂が震える系的なァー!」
「気に入ってもらえたようでなによりだ」
修が手配したのは、ツテを通じてかき集めた、骨董品の数々でした。
その中から、店員さんはどうやら古びた猫の置物をたいそう気に入ったらしく、ひしと抱き締めてすりすりすり。ほおずりしております。はた目にはいささか小汚い古めかしい置物にしか見えませんでしたけれど……見る人が見れば分かるのでしょう、たぶんきっと!
お金には代えられないプライスレスを用意したことで、ディスプレイされていたオブジェは修が買いとることができました。
「まずはひとつ、だな」
「ゼロの謎茶のおかげなのですー」
おかげ、かなぁ? 修は苦笑いしつつも、
「さて、次はどこへ行くか。ねこったーを確認して、手薄そうなところを探ってみることにしよう。君はどうする?」
「ゼロも、次を探しにいくのですー。レオさんに届けて、またなでなですりすりもふもふするのですー」
マイペースにたったかたんと駆けだしたゼロの背中を見送ると、修も雑貨店を後にしました。
次なる遺物は、さていずこ?
「おっ。海上にねこの幻影の目撃情報アリ……船をチャーターする必要があるな。潜水用具も用意しなければ」
修、ノリノリ!
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年09月02日
参加申し込みの期限
2018年09月09日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年09月09日 11時00分
参加キャラクター一覧
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