スイカ・ザ・マッスル！｜リアクション

スイカ・ザ・マッスル！

◆夏のビーチでの贅沢

「さぁ、沢山作ったので、いっぱい食べてくれ」
　旅鴉が海の家で料理を振る舞う。
　ビーチバレーを終えた面々も、自然と集まり食事休憩と相成った。
　
「フフ、皆さん、いい筋肉でしたね、武道さん……！」
「みんな案外、鍛えてるぅ！　スイカ男たちもすんごいマッスルだね？　筋肉キレてるぅー！」
　アケーチと志波は木陰で涼みながら、筋肉鑑賞と洒落込んでいた。
「俺的にはやっぱ上腕二頭筋と腹筋が気になるところだな。タッマーキさんは？」
「そうですね、やはり大殿筋でしょうか？」
「オシリ！　わかるー！　うーん、やっぱ鍛え上げられた筋肉ってきれいだよなぁ……」
　しばし、２人は筋肉の魅力にうっとりとしてしまう。
「しかしさすがに動きまくったら疲れたね！　タッマーキさんもこれどーぞ！」
　ここでスポーツドリンクをアケーチに手渡す志波。
　その心遣いに、乙女のように頬を赤く染めるアケーチ。
「あぁ、素敵ドリンクありがとうございます……！　ところで、海の家のごちそうも美味しそうですね、武道さん？　フ、フフ……！」
「海の家のラーメンって、凄く罪の味ってカンジ！　更に空腹ならばもっと美味しい！　ってことで！」
　志波は立ち上がると、持参していた水中ゴーグルを装着！
「よっし、俺もあの筋肉に負けてられない！　身体に付いた砂を落とすついでに泳いできまっす！！　そしてお腹を空かせてくる！！」
　元気よく海へ猛ダッシュする姿をアケーチは眩しそうに眺める。
「いってらっしゃいませ、武道さん……！　フフ、私はここで武道さんのスイマーっぷりを鑑賞させていただきますね。人工呼吸のご用命あればいつでも……！」
「それはご遠慮しまっす！」
　大声で志波のツッコミが返ってきた。
「あら、聞こえてらっしゃったようで？　そうですね、不要ですね？　フ、フフフ……！」
　それでも、怪しく微笑みながら、爛々と野獣の眼光を泳ぐ志波に向けるアケーチであった。