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- 学年：職業
- 00月00日生 00歳
- AAA000000
『柊の湯』、マナーを守って ご利用下さい！
マリエッタ・ラシュリエは九夜山近くにある24時間営業の足湯『柊の湯』に来ていた。何故だか突然、「足湯に入りに行きたい」と思ったのだ。その気持ちに従い、突発的に来てみたのである。
時刻は夜の七時だ。
「まあ、ちょうど寝子島に用事があったし」
それも終わったのであとは鎌倉の自宅へ帰宅するだけだったから。
中へ入ると、柊 真斗の姿が。軽く挨拶をして、足湯場へと向かう。
「貸し切りね」
時刻は夜の七時過ぎ。誰もいないので、ゆったりと楽しめそうだ。
マリエッタは靴下を脱いで、しゃがむと、そっと湯場へ足を浸した。
「んっ……、いい気持ち」
つま先からじんわりと温かくなってくる。
「はあ、最高ね」
夜風が気持ちいい。そして静かになると聞こえてくる虫の声。
足湯に足を浸してかれこれ何分ぐらい経過しただろうか。その時だった。
「あははっ」
「ひゃあっ」
突然ドタバタ走り回る気配を感じた。
「え？」
いつの間にか閉じていた目を開けると、キツネらしい尻尾をつけた女の子達が楽しそうに笑い声をあげながら走り回っていたのだ。
マリエッタは思わず、目を瞬かせた。
「どうなって……きゃっ」
女の子にお湯をかけられてしまった。
「きゃははっ」
幸い、水滴がついたくらいで済んだが、マナー違反もいいところだ。
けれどもここで声を荒げて怒鳴りつけたりするのは大人げない、とりあえずマイペースに適当に足湯を続行することにした。
「ねえ、ねえ、お姉さんは何してるの？」
いつの間にか女の子達がマリエッタの周りに集まっていた。自分たちに動じないマリエッタのことが気になったらしい。
「こうやって、足をお湯に浸してるのよ」
「それって楽しい？」
「体が温かくなって、とても気持ちいいわ」
「でも、こうやった方が楽しいよ？」
女の子達は湯に浸った足をバシャバシャと動かす。
「楽しくてもそれは」
すると女の子が胸を張る。
「ふふん。お姉さん、知らないの？ ここではこういう遊び方が正しいんだよ？」
マリエッタはぽかんとした。あまりにも自信たっぷりに言うものだから。
「そ、そうなの？」
思わずそう聞いてしまってから慌てて、首を横に振る。
「嘘ついてもダメよ？」
「……バレちゃった……」
「まあ、はしゃぐのもいいけど、足湯でのんびりとするのも悪くないよ」
「そうなの？ どうすればいいの？」
「じゃあ、みんな、私の隣に座って」
戸惑ったようだが、素直に腰を掛けた。それから足だけをお湯につける。
「体の力を抜いて」
しばらくすると、女の子達の表情が変わって来た。頬が緩むというか、口が半開きになって、気持ちよさそうにしている。
「なんかあったかい。いい気持ち」
「でしょう？」
体が火照ってくると、夜風が冷やしてくれる。そうしてしばらく、女の子達と足湯を楽しんだ。
「さて、私はそろそろ帰るわ。ゆっくりして行って。騒がないように、ね」
「えー？ もう終わりなの？」
「ずっと入ってると茹っちゃうわよ？」
立ち上がろうとして、後ろから抱きつかれた。
「え！？」
「捕まえたー。ねえ、ねえ、もうちょっとゆっくりしようよ！」
「ちょ、ちょっとわかったから」
女の子達にせがまれ、もう少しだけ付き合うことにした。
帰り際、一時騒がしかったが、何かありましたか？ と聞かれたが秘密にしておいた。彼女達はここの足湯を仲間にも教えると言っていたのでそのうちわかるだろう。もしかすると、今日中に連れてきてしまうかもしれないが、長湯はできない。
ふと前を見ると、前から女性が歩いて来るのが見えた。
夜の七時半過ぎ。深倉 理紗子は旧市街にある足湯『柊の湯』へやって来た。
「さすがに疲れてるわよね」
全身が凝りに凝りまくっており、疲労が体にまとわりつくようだ。
理紗子は内科医である。寝子島総合病院の勤務医として多忙極まりない日々を送っている。去年の秋は過労で倒れて一か月間の休養を余儀なくされたが、「医者の不養生」な日々は相変わらず。
一週間、働きづめに働いた先にある週末の休み。
今回は少しでもリフレッシュしようとここへやってきたわけなのだ。
と、丁度『柊の湯』の入り口へ向かうと、一人の女性が出て来た。
マリエッタと理紗子はお互いに会釈をする。
「こんばんは」
「こんばんは。今からですか？」
マリエッタが聞くと、理紗子は苦笑を浮かべる。
「仕事帰りなの。お湯加減は？」
「丁度ですよ。あ、でも……」
例の女の子達のことを思い出したが、やはり伏せておいた。
「？」
「なんでも。ごゆっくり」
「ええ、ありがとう」
二人はそこで別れた。
時刻は夜の七時だ。
「まあ、ちょうど寝子島に用事があったし」
それも終わったのであとは鎌倉の自宅へ帰宅するだけだったから。
中へ入ると、柊 真斗の姿が。軽く挨拶をして、足湯場へと向かう。
「貸し切りね」
時刻は夜の七時過ぎ。誰もいないので、ゆったりと楽しめそうだ。
マリエッタは靴下を脱いで、しゃがむと、そっと湯場へ足を浸した。
「んっ……、いい気持ち」
つま先からじんわりと温かくなってくる。
「はあ、最高ね」
夜風が気持ちいい。そして静かになると聞こえてくる虫の声。
足湯に足を浸してかれこれ何分ぐらい経過しただろうか。その時だった。
「あははっ」
「ひゃあっ」
突然ドタバタ走り回る気配を感じた。
「え？」
いつの間にか閉じていた目を開けると、キツネらしい尻尾をつけた女の子達が楽しそうに笑い声をあげながら走り回っていたのだ。
マリエッタは思わず、目を瞬かせた。
「どうなって……きゃっ」
女の子にお湯をかけられてしまった。
「きゃははっ」
幸い、水滴がついたくらいで済んだが、マナー違反もいいところだ。
けれどもここで声を荒げて怒鳴りつけたりするのは大人げない、とりあえずマイペースに適当に足湯を続行することにした。
「ねえ、ねえ、お姉さんは何してるの？」
いつの間にか女の子達がマリエッタの周りに集まっていた。自分たちに動じないマリエッタのことが気になったらしい。
「こうやって、足をお湯に浸してるのよ」
「それって楽しい？」
「体が温かくなって、とても気持ちいいわ」
「でも、こうやった方が楽しいよ？」
女の子達は湯に浸った足をバシャバシャと動かす。
「楽しくてもそれは」
すると女の子が胸を張る。
「ふふん。お姉さん、知らないの？ ここではこういう遊び方が正しいんだよ？」
マリエッタはぽかんとした。あまりにも自信たっぷりに言うものだから。
「そ、そうなの？」
思わずそう聞いてしまってから慌てて、首を横に振る。
「嘘ついてもダメよ？」
「……バレちゃった……」
「まあ、はしゃぐのもいいけど、足湯でのんびりとするのも悪くないよ」
「そうなの？ どうすればいいの？」
「じゃあ、みんな、私の隣に座って」
戸惑ったようだが、素直に腰を掛けた。それから足だけをお湯につける。
「体の力を抜いて」
しばらくすると、女の子達の表情が変わって来た。頬が緩むというか、口が半開きになって、気持ちよさそうにしている。
「なんかあったかい。いい気持ち」
「でしょう？」
体が火照ってくると、夜風が冷やしてくれる。そうしてしばらく、女の子達と足湯を楽しんだ。
「さて、私はそろそろ帰るわ。ゆっくりして行って。騒がないように、ね」
「えー？ もう終わりなの？」
「ずっと入ってると茹っちゃうわよ？」
立ち上がろうとして、後ろから抱きつかれた。
「え！？」
「捕まえたー。ねえ、ねえ、もうちょっとゆっくりしようよ！」
「ちょ、ちょっとわかったから」
女の子達にせがまれ、もう少しだけ付き合うことにした。
帰り際、一時騒がしかったが、何かありましたか？ と聞かれたが秘密にしておいた。彼女達はここの足湯を仲間にも教えると言っていたのでそのうちわかるだろう。もしかすると、今日中に連れてきてしまうかもしれないが、長湯はできない。
ふと前を見ると、前から女性が歩いて来るのが見えた。
夜の七時半過ぎ。深倉 理紗子は旧市街にある足湯『柊の湯』へやって来た。
「さすがに疲れてるわよね」
全身が凝りに凝りまくっており、疲労が体にまとわりつくようだ。
理紗子は内科医である。寝子島総合病院の勤務医として多忙極まりない日々を送っている。去年の秋は過労で倒れて一か月間の休養を余儀なくされたが、「医者の不養生」な日々は相変わらず。
一週間、働きづめに働いた先にある週末の休み。
今回は少しでもリフレッシュしようとここへやってきたわけなのだ。
と、丁度『柊の湯』の入り口へ向かうと、一人の女性が出て来た。
マリエッタと理紗子はお互いに会釈をする。
「こんばんは」
「こんばんは。今からですか？」
マリエッタが聞くと、理紗子は苦笑を浮かべる。
「仕事帰りなの。お湯加減は？」
「丁度ですよ。あ、でも……」
例の女の子達のことを思い出したが、やはり伏せておいた。
「？」
「なんでも。ごゆっくり」
「ええ、ありがとう」
二人はそこで別れた。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2018年08月17日
- 参加申し込みの期限
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- 2018年08月24日 11時00分
- アクション投稿の期限
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- 2018年08月24日 11時00分
