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ラーメン食べりゃあ虹も出るのさ
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「うわー、このラーメン美味しいねーっ」
雨の中、出されたラーメンをひと口食べた
呉井 陽太
は喜びの声を上げた。普段は完全に糸目の陽太、ぱっと見は分かりづらいが、僅かに目が潤んでいる。
その横に座った
志波 武道
はその様子を見て笑った。
「わぁい、陽太くんの目が潤んでも見た目ジャわからなぁい☆」
言いつつも、自分もラーメンを食べる。そもそも特別なラーメンを注文した覚えはないが、武道に出されたのは豚骨ラーメンだ。生まれ故郷の名物ラーメン。
「おお、このトンコツラーメンほんっとおいしいわぁ」
小腹が減っていた男子高校生ふたりの前には一杯のラーメンなど無に等しい。あっという間にドンブリはほぼ空っぽだ。
「そういえばさ……っ」
「んー?」
少しだけ残ったスープの底の具を割り箸で拾いながら、陽太が切り出す。
「そろそろ夏休みだけど、武道君は進路決まった?」
「……」
ぴたりと、武道の手が止まる。
「あーその……陽太くんはー……?」
「あ、オレ? オレは調律師を目指せる学校に行こうと思ってるんだけど」
「へー、調律師! いいなぁ、何かかっこいいっていうか……うん、陽太くんの姿ですぐ想像できる!」
妙に感心している武道。なんだか少しだけ照れくさい陽太は、それでももう一度聞いてみた。
「そうなんだよーぅ……で、武道君は?」
「……」
わずかな沈黙。
「俺? 俺はねー……HAHAHA……もう決めなきゃヤバいよなぁ……」
いつものテンションが一転して静かになってしまった武道。陽太は何となく感じていたことを素直に口に出してみた。
「もしかして、悩み中なのん?」
ここのところ武道に対して感じていた違和感はコレだったのかもしれない、と陽太は思った。いつも他人のために一生懸命、明るく元気に努める武道に僅かに影がさす瞬間があるように感じていたのだ。
「……ん……」
ほんの少し、残ったスープのネギをレンゲですくいながら、武道は微かに頷いた。
「……」
「……」
陽太は特に何も言わない。まだ言葉に出来るほど形になっていない悩みなら、話すのは辛いかもしれないし、そもそも武道がそれを誰かに相談したいのかどうかも分からない。
自分は武道の親友を自負してはいるが、それと進路の相談や悩みごとの話とは別問題だからだ。
だが、ややあって武道は口を開いた。
「最初はさ」
「うん」
普段のややウザいテンションとはうって変わった武道の言葉。存外、これが武道の素なのかもしれない。
「スポーツトレーナーを目指そうと思ってたんだ」
「うん?」
悪くない選択肢のように思える。面倒見がよく、生徒会と水泳部を兼任する武道であれば、むしろストレートな進路ではなかろうか。だが、今ここでこの台詞が出るということは、その進路に迷いがあるということだ。
「まぁ……オレも一時期悩んでたしなぁ……」
「陽太くんも?」
「あーうん……そりゃあね……で、武道君は、何に悩んでるのん?」
「……この島ではさ、色々あったじゃん?」
「うん」
「誰かを支えるよりは、助けたいって……思えるようになってきてな」
「……ああ……」
陽太は合点がいった。本来弟想いの武道はなるほど、誰かのサポートに情熱を燃やせるタイプだったが、この島での経験が武道の性質に変化を与えていたのだろう。恐らくは、本人にも無自覚なうちに。
「なるほど……そうなるとトレーナーはちょっと違うなー……って?」
「そうなんだよ……」
「そうだねぇ……」
確かにこの島では色々あった。もちろんそれは武道だけでなく、陽太にも等しい経験であるし、それを通じて親友になった武道との関係はこれからも大切にしたいと思っている。
「武道君ってさ、困ってる人を助けたいって人なわけだからさ」
「うん」
「警察官とか弁護士とかが向いてると思うんだけど、どーだろ?」
「……」
一瞬。武道の表情に空白が生まれた。
「武道君?」
「警察官……」
すとんと何かが落ちた音が聞こえたような気がした。
「警察官か!」
いいなそれ、と武道の表情が一気に明るくなった。しかし、次の瞬間また元の表情に戻ってしまう。
「俺が……警察官……?」
「イメージはぴったりだけどね」
「俺なんかが……なれるかな……?」
陽太は笑顔と共に軽くため息をついた。こう見えても意外と気弱なんだよな……と親友の心中を慮る。
「あのさ」
「うん」
「キミは『コレだ!』と決めたらどんな困難があっても進んで行ける人だから、なれると思うよ」
「……」
「それにさ」
「うん?」
陽太は、軽く武道の背中を手の平で叩いた。
「キミなんか、じゃない。キミだからこそなれると思う。
志波 武道
だからこそ相応しいと思うんだけどねぇ?」
その一言。
自分ではどうにもできない迷い。誰かの一言、たったの一言でそれが払拭できることはあるものだ。
「そうか……そうかな!」
「そうだよ、オレもかっこいい調律師になれるように頑張るよー☆」
陽太はもういつもの調子だ。武道は残ったラーメンを飲み干して、立ち上がった。いつの間にか雨は止み、青空を彩る一本の虹が。
だからと言って何が変わったわけでもない。ないのだけれど。
「……おう、お互い頑張ろうぜぃ!」
その表情にはもはや、一片の曇りも残っていないのだった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
まるよし
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年08月13日
参加申し込みの期限
2018年08月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年08月20日 11時00分
参加キャラクター一覧
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