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FEAR THE FORCE:夢幻泡影
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大きな音がして扉が、周辺の壁ごと倒壊した。
もうもうと粉塵が立つ。
そのとき既に藤堂静はバーカウンターを乗り越え、香川を護るようにその前に立ち両腕を広げていた。
すさまじい量の粉塵だったが、ほどなくきれいにかき消えた。
扇風機に両手両脚が生えたようなロボット怪人が、一気に吹き飛ばしてしまったからである。
「すいません、公王のところに遊びに来ました」
一歩踏み出したるはブロッコリーみたいな髪型、どす黒いマントで身を隠した悪の天才科学者、南戸河蔵人その人である。
「正面玄関からあいさつにうかがったところ、つまみ出されてしまったもので、やむなく謁見室とは反対側から突入してみた次第です。ご迷惑をおかけしております」
妙に礼儀正しい。
といっても蔵人が危険人物であることは言うまでもない。例のスーパーネコジッマ(サンマさん)を含め、十数体の怪人軍団を引き連れているからだ。
なお現在、お掃除ロボットと思わしき者が、蔵人の周囲でちょこまかと瓦礫を片付けている。
ここまで口上を述べたところで、「やや!」と蔵人は目を丸くした。
「これはこれは、公王陛下ではありませんか! こちらにおいでであったとは!」
浮かれた調子でお辞儀する。
「はじめてお目にかかります。南戸河蔵人です。悪の組織の首領です」
「知っているよ、南戸河君」
香川には何ら動じるところがない。
「これが君の夢だとわかっていたから、実害もないことだし君の活動には目こぼしをしていたのだけれどね」
「ははは、それはそれは」
「で、どうかな? 公王への電撃訪問も、やってみたら苦もなくできただろう。感想は?」
「感想……?」
蔵人は周囲を見回した。
王宮である。もちろん護衛兵の抵抗はあったものの、怪人軍団はこれをあっさりと蹴散らしており、蔵人は袋の中のものを取るくらい簡単に侵入に成功していた。しかも、でたらめに選んだ部屋でいきなり公王との対面を果たしている。
これってまるで、最初からそう書かれていた台本みたいだね……?
「おかしい……」
蔵人は理解した。
「ここには、なにもないわけか。成功も……失敗も……挑戦も……諦めすらも……何でも願いが叶うから。望んだ通りになるから。そりゃあ……つまらなくもなるはずだよな」
蔵人の頭から、ぽろりとブロッコリー風髪型が落ちた。カツラだったのだ。
黒マントも捨てる。
そしてハンチング帽をかぶった。このほうが、よほど落ち着くじゃないか。
「挑戦のない人生なんてつまらないよ、香川さん」
「前会ったときと同じ結論になったようだな」
一杯やっていくかね? と香川は言った。
「前? そうか……前ね」
記憶が蘇ってくる。規模は大きかったが結局のところ、小芝居につきあわされていただけということか。
しかし蔵人は首を振る。強く。
「だとしても! せっかくまわってきたこの悪役、悪役らしくここからは世界征服狙っちゃおうかなと思うよ……私の思い通りにならない王様を追っ払ってね!」
「意外だな、そう来るとは」
香川は少し、愉快そうな顔をした。
「なにが現実かなんて人の認識次第なわけで……幸せそうにしてる人たちには申し訳ないけど、まあ悪だから、今回!」
「それで、どういう手段を取る?」
「まずは現在の王を捕縛かな?」
「割合ストレートなシナリオなんだな」
「幸い手勢もあることだしね! では!」
いざゆけ、と蔵人は、怪人軍団に指示を飛ばすのである。
「香川公王を拘束せよ!」
イエッサー! と振り向いた掃除機ロボットが、腹部に連打を浴びてうずくまった。
「何がどうなってるのかわからんが」
ファイティングポーズを取り、静はボクサーのステップを踏む。
「好きにさせるわけにはいかないな。雇われとはいえ、ここは俺の店だ」
怪人はロボットということだが、その実、材質は鋼鉄などではなく特撮でおなじみのゴムやラバースーツらしかった。
ゆえに殴って倒すのは用意だ。いずれも動きやすいフォームではないため動作も鈍い。
しかし、と藤堂静は思う。
数がな。
怪人は最初十数体だったのだが、さらに数体、奥から現れたのである。さすがに多勢に無勢というものだ。非力な公王はカウンター裏に避難させたものの、このままではいずれ奪われてしまうだろう。
だが援軍は思わぬところから現れた。
「あら? これって妖怪じゃない?」
壁に空いた穴からのそりと、引き締まった巨躯が姿を見せる。
「ということはアタシの出番、ってわけね!」
言うなり彼は肘を立て、扇風機怪人のボディに横殴りの一撃を与える。ガシャン! 扇風機の前面は、羽根含めて粉々に砕け散った。
「何者だ!」
と南戸河蔵人は叫んで、そうだこういうのがやりたかったんだ、と密かに胸を躍らせる。
「人呼んで妖怪ハンター」
ニヤリと歪む真っ赤な唇、スイートな口調に似合わぬ蛇のごとき眼光、呼吸を整え気を練り上げ、練り上げた気を全身に巡らせて、かちかちに固めた甲冑のごとき肉体、オーラ漂わせてぬうっと立つ、彼こそ現代の武神、尾鎌蛇那伊その人である。
「この状況、本当は妖怪のほうに手を貸すべきなのかもしれないけど……どうも多勢に加わるってのは、アタシの美学に合わないのよねえ」
ち、と蛇那伊は人差し指を立てた。
「というわけで、まずは明らかに悪の側をぶっつぶすわよ」
立てていた指を下ろす。拳だ。鉄の塊のような拳となる。
「言っておくけどね、君」
黙って見ていた蔵人も、さすがに口を挟まざるを得ない。
「私の率いる軍団は、全部私が作ったロボット怪人だ! 妖怪変化なんて非科学的な存在じゃない!」
「どっちでもいいわよそんなこと。考えたこともない。アタシ、肉体労働専門だし!」
「ええい問答するだけ時間の無駄だ! かかれ!」
と叫んで蔵人は、これまた言いたかった台詞を口にできた快感に酔いしれていた。
「イエッサー!」
黒電話怪人、タコ乗せコック怪人、豹柄の虎怪人、つぎつぎと怪奇ロボットが飛び出す。
「テオバルーンの電撃はご免だけど、物理的に殴りあえる相手なら大歓迎よぉ!」
丸太のような蹴りが飛ぶ、豪腕、大回転の拳がうなる。
受話器ヌンチャクをスルーでかわし、大爆発のハンマーパンチ! 左右、左右と怒濤の二往復で、たちまち怪人は火を噴いた。
電子回路が爆発する。ゼンマイが、ネジが吹き飛ぶ。瀟洒なバールームはたちまち、鉄屑舞うスクラップ工場へ早変わりだ。
「今なら」
この間に、と静は裏口から香川を逃がすのである。
「一緒に来てはくれないのか」
「残ります。連中を食い止める人手が必要でしょう」
静は付け加えた。
「いつか弟さんと一緒にうちの店に来て下さい。とっておきを用意しておくんで」
扉を閉め、鍵をかける。
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担当ゲームマスター
桂木京介
前回シナリオ
FEAR THE FORCE:変異-METAMORPHOSE
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
オールジャンル
定員
21人
参加キャラクター数
21人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年08月09日
参加申し込みの期限
2018年08月16日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年08月16日 11時00分
参加キャラクター一覧
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