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FEAR THE FORCE:夢幻泡影
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隔離病棟の長い廊下を、車輪つきのストレッチャー(担架)が流れていく。
医師や看護師とすれ違うが、誰も気に留めない。
病院をストレッチャーがころころ進むのは当たり前だからだろうか。
しかしこれを押すのが、制服姿の女子高生であっても、やっぱり気にしないのだ。
しかも彼女が鼻歌まで唄っているのに、スケーターよろしくすいーっと滑走までしているのに、すれ違う医師に「ハァイ♪」なんて気軽なあいさつをして見せたりしているのに。
もちろん鬼河内萌が『ろっこん』を発現させているためである。どうやら彼女の持ち物(この場合はストレッチャー)にも同様の効果が及ぶらしい。
「ねえこれすごくない? ワンダフル『もれいび』ライフって感じ?」
などとストレッチャーのシーツの下に呼びかけつつ、萌は忙しく眼を動かしていた。
「おっと、あの行き止まりの扉、怪しいよ♪」
最上階の一室だった。入り口に見張り番までいる。
ところが見張りはまったく萌に気付かず、ドアがいつの間にか開いていたので、あわてて閉じるだけにとどまった。
扉の先にはまた扉があった。防音らしく分厚い扉だ。
「おじゃましまーす」
押して入ると、ここで萌は『ろっこん』を解除した。
「こんばんは、公王陛下! 赤子(せきし)鬼河内萌、御礼を述べに参りました!」
ところが。
キングサイズのベッドに寝かされているのは、案に反して香川公王ではなかった。
そればかりか男性ですらない。
少女だ。
黒い髪、やや丸顔、太い眉。目を閉じているのでわからないが、なんとなく、穏やかな顔つきだ。
「え……誰?」
萌はこの子を知っている。知っているはずなのに、最初に出た一言がこれだった。
「誰?」
と言ったのは萌だけではなかった。
「誰ですか!?」
少女の傍らにいた看護師が、眼を怒らせて立ち上がったのだ。わずかずつ壁に向かっているのは、そこに警報ベルのスイッチがあるからだろうか。
「ちょちょちょ、ちょい待ち! 僕は怪しいものじゃ……っていうか、もしかして看護師さん、キミって……」
「七夜さん!?」
と声を上げたのは、ストレッチャーのシーツを払いのけ身を起こした佐藤英二である。
白い看護服を着ているものの、見まちがうはずはない。
そこにいたのは
七夜 あおい
だったのである。
「あおいちゃん、なにしてるのそこで? バイト? コスプレ?」
ううん、とあおいは首を振った。
「私、学校辞めてナースになったの。看護に興味があったから。これが私の夢」
「でも学校で見たよ。声も聞いたよ。結婚だってしてた……」
「結婚?」
あおいは目を丸くし、そして、くすっと笑った。
「それは誰かの夢なんだろうね。でも私の夢とは違う。矛盾してても、全部叶うのがこの世界みたいだから」
「世界とか夢とかって……ええと、ごめん、よくわかんないんだけど」
萌はそう言ったものの、あおいの言葉の真意は理解していた。
つまり自分たちは偽りのなかに生きているということだ。
夢の世界に。
ああ、やっぱりぃぃ――!
突然気付くと、萌は崩れ落ちそうになる膝に力を入れた。こんな簡単に『もれいび』になれるなんて! ご都合主義もいいところだと思ってたよ!
英二はストレッチャーから降りベッドの脇に立った。
「で、その子は……」
眠る少女の顔を眺める。
知っている子だ。
とても良く知っている。好意すら抱いていた……気が、する。
でも、彼女が誰なのか思い出せない。
救いを求めるようにあおいを見ても、あおいは首を横に振るだけだった。
「私も知らない。正確には覚えてないの。知っているはずなのに。どうやら、この子はこの世界に存在しないことになってるみたい。普通の人間じゃないのかもしれない。だってなにも食べないし、なにも飲まないし、点滴すら投与しなくたって、ずっと同じで眠りつづけてるんだよ」
あおいの目に涙が浮かんでいた。彼女を思い出せない自分が許せないらしかった。
「私、あなたと話したいよ……起きて、起きてよ……!」
このとき、
「もしも〇〇〇君が危機におちいることがあったら、英二君、きみは全力で彼女を守ってあげてほしいんだ」
「もっと言っちゃってください、ダンボー先生。そして万が一のときは頼むよ、英二君」
「はい……そのつもりで、いたいと思います」
まるで落雷を受けたかのように、英二の頭に一連の会話が蘇った。
もう少しだ、かつてダンボー先生という人がいて、たしかに英二にそう言ったのだ。
英二は、がばとベッド脇に両手をついていた。
「僕は……先生と約束した。この人を守るって……! そう意識している内に、いつの間にか彼女の笑顔がとても大切になった」
彼女の寝顔がよく見えない。目を拭って、記憶を探る。
改札口から転げ落ちるようにして、溌剌とした少女が姿を見せた。わー、と、元気に手を振っている。
来た。
来てくれた。
英二と出かけるために来てくれたのだ。〇〇〇が。
「こういうときの定番セリフって『電車が激混みで~』とかになるのかな」
英二が見たことのない服装だった。はっきりと、お洒落していると言い切れる。彼女がこの服装をしてくれたのは、他でもない、
――僕のために……だよね。
僕のために、そう心の中で繰り返す。不覚にもじんときてしまった。
ところが英二の無言を怒っていると判断したのか、ぴしゃっと音を立てて○○○は両手を合わせた。
「ごっめーん! 遅刻しました! 許して~」
慌てて英二は両手を振った。
「ち、違う違う。僕も今来たばかりだし、そんな、遅刻といえるほどのものでもないし……」
来たばかり、はもちろんウソだが方便だ。
「そう? 良かった」
「いやあ、なんと言って褒めたらいいのか、って思って」
「褒めてくれるの? 褒めて褒めてー。でも何を?」
キョトンとしている彼女を見ていると、なんだか英二は照れてしまって、
「その服装……いいなあ、って」
「やだー。そんな面と向かって言われちゃうと恥ずかしいよう。でも、デートらしい服装ってこういうのじゃない?」
きっしっし、と
ののこ
は笑った。
「そうだ……ののこ……野々さん!」
我知らず大きな声が出たが、すぐに、
「そう!」
「そうだよ!」
あおいと萌も同時に、飛び上がるような声を上げたのである。
そのとき扉が開いた。
入ってきたドアではない。奥の小部屋につづくドアだ。
「詳しいことは……僕が説明するよ」
その人は、ひょろりとしたシルエットだった。
骸骨みたいに痩せていて、手首なんてまるで白い棒だ。
肩の肉も落ちているのか、病院着がずり落ちそうになっていた。
ヒゲは剃っており髪も短かったが、その眼差しは覚えている。段ボール芸術家アルチュール・ダンボー、またの名を
香川道太郎
の現在の姿だった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
前回シナリオ
FEAR THE FORCE:変異-METAMORPHOSE
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
オールジャンル
定員
21人
参加キャラクター数
21人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年08月09日
参加申し込みの期限
2018年08月16日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年08月16日 11時00分
参加キャラクター一覧
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