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霧中の獣
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「何だこの霧は……?」
如月 庚
は買出しにでも出かけようと外へ出たところで即座に異変に気付いた。
一見すればただの霧のように見えるが、庚は明らかに普通のものではないと感じていた。これ程深い霧自体、この島では珍しいのだがそれだけじゃない。見た目には霧である筈なのに、それから感じるのはまるで纏わりつく闇のような不快感。
まるで、この霧が生命を否定しているかのようさえ感じる。
「どうにもこいつは異変の匂いがするな。……一先ず旧市街に向かってみるか」
根拠はないが、経験からの推測でこれを放置するのはまずいと判断した庚はバイクに跨ったかと思えばすぐにエンジンをかけて走り出し始める。
「……ちっ」
深い霧の中で庚が旧市街へとバイクを走らせていると周囲を漂う霧とはまた違う気配を感じた。明らかに尾けられている気配に小さく舌打ちをする。
確認の為、わざとスピードを緩めてみればその気配は一気に速度を増す。どうやら間違いないようだ。
『グルォオオオオッ!』
深い霧の中で爛々と紅い双眸が輝き、白い獣のような腕と爪がどこからともなく現れ獣の咆哮と共に振るわれる。
しかし、既に気配を感知していた庚は攻撃される直前に再びアクセルを全開にして爪が薙ぐ空間を一早く離脱していた。
だが、どうやら思いの外しつこい性格をしているのか白い獣はそのまま庚を追って来るようだ。
「さて、どうしたもんか……ん?」
あの白い獣の対処をどうするか考えようとしたところで、庚はこの深い霧の中でも見間違えのようのない姿を見つけた。
「はぁ、何でしょうか、この霧。何か変な気配を感じるんですよねー」
妙な霧の中でさえ
屋敷野 梢
はいつもと変わらないのんびりとした様子で歩いていた。
明らかにこの霧は変なのだ。ただの霧ではありえないまるで生きているかのような気配を梢は感じている。
「………おじいちゃん大丈夫かなぁ」
同居の祖父を心配する声が漏れてしまうが、それを掻き消すかのようにかなりのスピードを出しているバイクの走行音がしたかと思うと、甲高いブレーキ音と共に梢の前に止まり、聞き慣れた声が彼女の耳朶を打つ。
「よう。タイミングいいなお前は」
「お。如月君じゃないですか、いきなりですね」
半ば押し付けるようにして庚から差し出されるヘルメット。それが意味するところを梢はちゃんと理解していた。
「とりあえず乗れ」
「ん、私と二人乗りしたいんですか? しょうがないですねー」
何かがあると察したのか口調とは裏腹に梢は素早くバイクの後部座席へと滑るように跨る。
梢が庚にしがみ付いたのと同時にバイクは急発進する。
「何かに追われてますね、恨まれるようなことでもしたんですかー?」
「厄介なのに絡まれっちまってな」
かなりのスピードで走行するバイクに若干の怖さを感じている梢は運転する庚にしっかりとしがみ付きつつも後ろから追ってくる存在の気配を感じ取っていた。
霧に感じるモノをより濃密にしたかのような気配。間違いなく霧と無関係ではないだろうと考え、片手でスマホを出してネット上に流れている情報を探り始める。
「ふむふむ。……他でも出没が確認されているんですか。で、触れていると霧に溶けれないみたいですね。なるほどー」
自分の後ろで何かしているのを感じつつも庚はバイクを走らせる。ただ、適当に走っているわけではない。彼はあの獣を誘いこむつもりでいた。
参道商店街を真っすぐ抜けて寝子島神社へ入ったところでバイクを止める。
「おい、ここで戦うぞ」
「ここは……寝子島神社ですかー」
「あぁ。ここなら周りを気にせず戦えるからな」
梢にそう答えると同時に庚は自らのろっこん『青にして蒼穹』を発動して戦闘準備を整える。
「岩しかり、倒木しかり、武器になる物はいっぱいありますよね。神様、大目に見てください、あとで如月君が掃除しますから!」
「おい」
庚のツッコミをしかし、梢は聞こえないとでも言うかのようにろっこん『胡蝶の詩』を発動。
腕を、指を、タクトのように振るう毎に神社に落ちている石ころが蝶へと変わって行く。次第に周囲はまるでそこが蝶の世界でるかのような光景へと変わる。
「これで相手は霧になって逃げる事が出来ない筈ですー。霧になる以外に特殊な能力は確認されてないですねー」
それ以上詳しい説明を梢はしない。また庚側も梢に説明は求めない。直ぐ傍まで気配が迫って来ている為だ。そして、同時に無駄な事はしないと信頼もしていた。
蝶の群れに紛れるようにして自身も蝶へと変じる梢に、庚はただ黙って頷いた。
『グルァアアアッ』
咆哮。同時に庚から少し離れた正面に顕現する白き獣の姿。より正確に言えば二足歩行の獣らしき姿だ。元々が霧である為か、獣の形を取っている今も、所々が曖昧で不定形。狼や熊のように見えると言えば見えるだろうか?
「はっ。来いよ!」
『ガァアアアッ!』
いつの間にか拾っていた倒木を庚が構える。それを見た獣は一瞬、紅き瞳の輝きが増したかと思うと庚へと飛びかかって来た。
霧の体躯とは言えども姿形は獣。膂力は人のそれを超えるだろう。風を切って振るわれる爪を庚は軽やかなステップで躱していく。
庚が額の傷跡をなぞって進化能力を発動させる。庚の命を刈り取らんとする爪が再度襲いかかるもしかし、その霧の腕が倒木で弾かれた事により在らぬ方向へと。
獣が僅かに目を見開く。どうやら人間如きに弾かれるとは思っていなかったのかもしれない。
一度霧になって距離を取ろうとしたところで獣は霧になる能力が発動しない事に気付く。獣の周囲を舞っている蝶の影響だと感付き苛立ちを露わに蝶を振り払うように爪を、腕を振るう。
「どうやらその姿をしてる時はちゃんと攻撃が効くみてぇだなッ」
一閃。倒木が蝶に気を取られていた獣の身体を捉え、ろっこんによって増強された庚の力が獣を吹き飛ばす。そして、更に追撃の一撃が獣を捉えた。
地面を転がりながら訳が分からないといった表情を晒してしまう獣。何故、こんな有様なのかと言えば今、獣は追撃を霧になって庚の攻撃を避けようとしたのに出来なかったからだ。
何かに触れていれば霧になる事は出来ない。だが、今、自らに触れている物などない。周囲を舞っていた蝶も今は視界に入っておらず周囲にいない筈なのだ。
だが、それは梢が仕掛けていた罠だ。実のところ周囲を舞わせていた蝶はただの囮。それに紛れて獣の死角にそっと彼女自身が変化した蝶はいるのだ。
「終わりだッ」
獣に何が起こっているかを説明する必要などない。庚が獣の懐に飛び込んだかと思えばろっこんの進化能力によって増強された身体能力の全力を持って倒木を振るう。
慌てて防御態勢を獣が取ろうとするも既に遅い。完全に捉えたその一撃は霧の獣を霧散させた。
「……他愛ねぇもんだな」
「まだ安心するのは早いですー。この相手、一匹じゃないですよー」
「何、他にもいるのか? 仕方ねぇ、探すか」
この異変を解決する為に、再びバイクに跨る二人。バイクのエンジン音と共に神社を後にする。
「しかし、霧の獣か……。一年で出尽くしたと思ってたが他にもこういうのが眠ってるのかね」
二人の視界の先には相変わらずの深い霧。突然現れたこの怪異と同じものが存在している可能性は十分にある。事実、影響の大小はあれど怪異そのものは今も起っているのだから。
果たして庚と梢が能力を振るわなくなる時はいつか訪れるのか。今はまだ解らない。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
昂祈
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
バトル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年08月01日
参加申し込みの期限
2018年08月08日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年08月08日 11時00分
参加キャラクター一覧
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