猫もいいけど、ペンギンもね？｜リアクション

猫もいいけど、ペンギンもね？

　ジェットコースターを満喫した御巫は、ペンギンたちと共に園内をお散歩。
「気付いたら楽しそうな場所に来てましたけど、皆さんと一緒でとても楽しいです」
　御巫は無類の鳥好き。
　そう、ペンギンも立派な鳥類である。
　彼女はペンギンたちに会うべく、普段から寝子島のマリンパラダイスに通っている。
　そのせいか、タグがなくとも顔と名前を認識できるまでに至っているのだ。
　ろっこん『鳥の囀り』で、顔見知りのペンギンたちとお喋りをする御巫。
「ペンギンさんたち、次は何処へ行きましょうか？」
『メリーゴーランド！』
　皆、クチ（バシ）を揃えて言った。
　早速、御巫はペンギンたちを馬や馬車に乗せてあげることに。
　ゆったり巡るメリーゴーランドにペンギンたちは大満足の様子。
『次ハ、ココ！』
「ミラーハウスですね。一緒に行きましょう」
　はぐれないように手とヒレを繋いで、御巫がペンギンたちを案内してゆく。
「大丈夫です。こっちですよ」
『アリガトウ！　トキコ！』
　迷うことなく難なく脱出できた彼女らは、このあと、ゴーカートやコーヒーカップを何度も乗って堪能。
「楽しいですね。あ、マンボウくん……」
「わっ、キュゥ……」
　御巫に声を掛けられたマンボウくんが気絶してしまった。
「大変です……！　ペンギンたち、寝子島観光大使のマンボウくんを起こしてあげましょう」
『おおい、起きろよマンボウくん！』
『しっかりしろー！』
　ペンギンたちがマンボウくんのからだをぺちぺち叩くと、マンボウくんの目が覚めた。
　だが、周囲を囲むペンギンたちに驚いたマンボウくんはというと？
「ペンギンに囲まれてるー！？　キュゥ……」
　再び気絶してしまった。
　その光景を遠巻きにマリエッタが眺めて、だめだこりゃ、と肩を竦めていたそうな。
　後日、御巫はマリンパラダイスでこの日の思い出をペンギンたちと語り合うのだが、それはまた別の話である。

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