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【2年遠足】行こう! 日光!
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●<日光・中禅寺湖> その2
中禅寺湖の湖畔には、様々な人がいる。その人ごみの中に混じって、
「涼しくて良い」
「そうですか? うう、私は若干寒いですねー」
呟く
如月 庚
に、
屋敷野 梢
はこれ見よがしに腕をさすってみたりした。が、それを無視して『遠足のしおり』を見ている庚は、見事にマイペースだ。
眠いし腹減ったしとりあえず静かなところに行きてぇ、と中禅寺湖行きを決めた庚である。その理由からして見事にマイペースな彼が、梢の苦言ごときで変わるはずもなく。
はぁ、と梢は息を吐いて、腕をさする手を止めた。辺りの様子をぐるりと眺め、それにしても、と呟く。
「また渋いチョイスを……」
「ここだって色々あるだろうが。あれだ、徳川さん家の墓があったり猿がいたりいろは坂で掟破りの地元走りするとこだろ?」
色々間違っているような間違っていないような、コメントに困る認識である。まぁいいですけどねー、と梢はすっぱり庚からの反応を諦めることにした。
実はこっそり、こういう旅は何と言うかイケナイ関係! って感じでいいな、と思ったりもしていたのだけれど。残念ながら、肝心の相方がそういったロマンを欠片も感じていなさそうだから、空振りも良い所だ。
そう、チロ、と見た梢の視線の先で庚は、もちろんそんな視線には全く気付かないまま『遠足のしおり』を開き、中禅寺湖の歴史について書かれたページを読む。『日光山を開いたとされる勝道上人が発見したとされる湖でありかつては神仏への信仰に基づく修行の場として知られていた』――いわゆる山岳信仰というヤツだろう。
「面白ぇな」
落神騒動が始まって以来、伝承や信仰とかそういう類の話を見聞きすると「もしかしたらここにも『いる』んじゃないか」と思うようになってきた庚である。百聞は一見に如かず、己が身をもって体験したことだからこそ、素直に信じることもできるのだ。
「そういうのを調べてみるのも良いな……民俗学っつーのかね」
「民俗学は面白いと思いますよ、日本各地にある神社とか寺だって建立までにいろんな歴史があるわけで! 温泉を信仰してたり、荒神を信仰してたり、色々あって面白いですよねー。まあ、寝子島の落神伝説だって、かなりヘンテコですけどね」
庚の言葉を受け止めておいて、ひょい、と肩を竦めてそんな風に嘯くのは、梢らしいと言えばらしい。かと思えば気まぐれな蝶のように、ふいと話題と興味が変わる。
ほら、と全くそのままの話題の流れで、梢が指差したのは清楚で華やかなツツジの花だ。
「この時期だと特に映えますねー。さて問題、このツツジの種類は?」
「あぁ? 知るかよ、ツツジはツツジだろ」
「残念! 正解は……トウゴクミツバツツジだそうです。なんかつよそーですね」
名前が長いとトクですよね、と頷く梢が見ているのは植物図鑑――ではなさそうだ。まさかこの『しおり』、そんなマニアックな知識まで網羅してるのか? と思わず手元の冊子を二度見する。
そんな庚の傍らで、庚を気にした様子もなく梢はパラパラと『遠足のしおり』を気ままにめくっていた。そうして興味を惹かれたページで手を止めては「へー、中禅寺湖って、もともと魚いなかったんですねー」とか、「見つからず消えていった生き物とかもいるんでしょーかね、ここ?」とか、呟く内容も気まぐれな蝶のよう。
そんな、かみ合っているのかいないのか、お似合いとも言えるマイペースな2人が何ともなく見やった湖上の遊覧船の上で、
御剣 刀
はこれまた特にどうこうという訳でもなく、のんびりと遊覧船に揺られていた。そうして気ままにのんびりと、湖面や対岸の様子を眺めては、とりとめもない思索にふける。
(明鏡止水……その言葉はこんな場所から生まれたのかな)
常日頃から、そしてこうしている今もなおその境地を目指している身の刀はふと、そんな風に感じて目をしばたたかせた。邪念なく澄み切って落ち着いた心の様――今は遊覧船やボートで波打っている湖は、だがただ澄み渡って泰然とそこに在る。
その、何とも言えず静謐な様。変化を受け入れつつ、受け流しているその在り様。
己の目指すものへのヒントがそこに在るような気がして、刀は静かな眼差しに湖面を映す。スマホで写真を撮るとかはしない――何というか、ただ記憶に残しておきたい、そんな気持ち。
遊覧船から降りたら、少し離れたところにあるらしい展望台まで登って、景色を眺めたりしようかな、と考える。大きく見下ろす湖の姿はまた、違った印象を刀の中に刻むことだろう。
そんな風に、揺れる湖面を見つめる刀から少し離れたところで、デジカメを手にとりあえず湖の周辺をぱちりと1枚、2枚と撮っていたのは
青山 絢
だった。一見すれば少し――否、あまり――楽しく観光しているという風情には見え難い。
何でこんなことになったんだっけ、と自らもそんな己の姿に疑問を覚えた絢は、そう考えながらチラ、と隣を見やった。そこにはなにやら存在感の薄い男の後姿があって、また別の場所で湖面を見ながら楽し気に過ごす生徒を、じっと見回っている。
さて、何でこんな状況になっているのか――そもそもは「何となく」と言う感じで中禅寺湖を選んだ絢だ。なので取り立てて何が見たい、やりたいという希望があったわけでは、もちろんない。
だから、とりあえず遊覧船にでも乗ろうか、とそちらに足を向けたところで見かけたのが、前述の『存在感の薄い男』の後姿。どうやら寝子高の先生らしいが、さて、あんな先生いたっけ……? 一瞬本気で考え込んでから、ようやくその正体に気が付いた。
が、かけた声色には多分、ほんの少しの呆れと感心が混ざっていたことだろう。
『黒崎先生……ここで何をしているんですか?』
そう、その先生──存在感の薄さでは寝子高最強(?)と言って過言ではない黒沢……じゃなくて黒崎先生だったのだ。うん、こんな風につい名前を間違えかける程度には、絢の中で存在感が非常に希薄。
ゆえにと言うべきか、思わずそう尋ねてしまってから、間抜けなことを聞いてしまったと気付く。仮にも先生なわけだから、そんな人が遊んで回っているはずもなく、ここに居るのだって引率なり監督なりに決まっている。
案の定、黒崎先生は生徒たちの見回りで中禅寺湖の方へ来たとの事だった。そうして、見回りもかねて遊覧船に乗るところだという先生に、何となく一緒について来たのである。
閑話休題。
いきさつはともあれ、せっかく遊覧船に乗ったんだから楽しまなくちゃね、と絢はまた湖上からの景色を眺め始めた。遠くに見える湖岸は、目を凝らせば行き交う人の姿も多少は見えて、それなりに面白い。
そんな、行き交う人々の群れの中には、
野菜原 ユウ
と行動を共にする
鬼河内 萌
の姿もあった。せっかくの遠足、ぜひともユウともっと仲良くなりたい! と気合(?)を入れてやって来たのである。
ゆえにもちろん、自由行動もユウと一緒に過ごすべく、ねぇねぇ、と明るく問いかけた。
「ユウくんはどうするの? 遊覧船やスワンボートに乗る? それとも展望台まで登る? それとも華厳の滝ダイブする?」
その口調は完全に、いわゆる新婚さんのノリそのもの。おまけに滝ダイブと来ては、ユーモラスな雰囲気も相まって、思わず苦笑も零れるというもので。
案の定、尋ねられたユウも『なんだそれ』と呆れた表情を浮かべた後で、苦笑した。楽しそうだな、と笑うユウにうん! と萌は力強く元気に頷く。
「ユウくんが楽しいと、ボクも楽しい気持ちになれるんだよ♪」
それは萌の掛け値のない本心だ。だから曇りなくにこにこ笑って言い切った萌を見て、なんだそれ、とまたユウが呆れた、そうして可笑しそうな表情になる。
そんな風に仲良く歩く、2人に背中を向ける形で
薄野 五月
は、ふわー、と感嘆の声を上げた。
「これが中禅寺湖ですかー」
何とも言えない感動の眼差しで、初夏の日差しに煌めく湖面を見つめる。初めて訪れた日光で、これまた初めて目にした中禅寺湖は、凄く綺麗な色をしていて。
(寝子島の三夜湖とはまた違った素敵さがあって、ええなぁ)
脳裏にその光景を思い出して比べながら、しみじみと感じ入って五月は1人、湖畔に立ち尽くしていた。同じ湖と呼ばれていても、場所が変わればこんなにも違う表情を持っているのか。
そんな風に考えていた五月はふと、思い出したように呟いた。
「――そう言えばこちらには、みっちゃん先生もいらっしゃるんですよね」
みっちゃん先生――
久保田 美和
先生。1年生の時の担任の先生で、2年になってクラスが変わった今でも大好きな先生。
ああ、そうだ。今日はせっかくの遠足で、行動するのもクラスごとというわけでもなくて、先生達はそれぞれにあちこちのコースを見回りながら移動しているという話で。
ならば。それならば。
せっかくの機会なのだから、久保田先生に絡みに行くことだって、今日なら出来るんじゃないだろうか? 別のクラスの生徒が一緒に至って何も問題はないはずだ――現に何人かそういう生徒も見かける。
だから。
(……よし、みっちゃん先生の所へ行ってみましょう)
うん、と頷いて五月は辺りをきょろ、と見回す。きっとどこかに居るであろう、久保田先生の姿を探して。
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担当ゲームマスター
蓮華・水無月
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
5人まで
シナリオジャンル
学校生活
定員
50人
参加キャラクター数
50人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年06月27日
参加申し込みの期限
2018年07月04日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年07月04日 11時00分
参加キャラクター一覧
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