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【2年遠足】行こう! 日光!
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●<日光・戦場ヶ原> その3
ハイキングコースを繋ぐ桟橋からは、広々とした湿原が殊更よく見渡せた。
寝子島も自然が豊かな方だと思うが、やはり島なのでどうしても、広さという点では限りがある。だからまず
新田 亮
が感じたのは、日本でもこんなに開けている場所があるんだな、という驚きだった。
周りに背の高い木々が少ないからか、山の大きさがより栄える。それをしみじみと見つめてから、亮は
牛瀬 巧
先生を振り返った。
「そういえば戦場ヶ原って、昔大きな神様同士が土地を巡って争ったんですよね」
「男体山の神が変身した大蛇が中禅寺湖を巡って赤城山の神が変身した大ムカデと喧嘩し、男体山の神の孫である小野猿麻呂が大ムカデを追い出した。これが中禅寺湖と戦場ヶ原であり、日光に猿が多い理由であるとか」
「そうなんですよね。武将が戦ったトコかと思ったら、神様とは凄いですよね」
しかし、それに先生が何か言いかける前に、少し離れたところでベンチに座りスケッチをしていた
旅鴉 月詠
が口を開いた。横で聞いていた
椿 美咲紀
もスマホを見て、うんうん、と調べて来た話を見直しながら頷く。
そんな2人からの返答に、まったく凄い話だよな、とまた感心を覚えた。とはいえ――
「この世界は神様が沢山いるから、実話なのかもしれないな。――先生はどう思いますか?」
「うーん、ま、神様でも戦国武将でも、ずっと昔に何かあったって言われてる場所に居るんはなんか、不思議な気ぃするよなぁ」
振り返っての亮の問いかけに、牛瀬先生はそんな風に笑ってひょい、と肩を竦めて見せた。神にしても武将にしても、現代から見ればはるかなおとぎ話みたいなものである。
そんな、ある意味では投げやりな言葉はだがもっともで、そうですね、と亮は頷いた。頷いてまた、湿原の雄大な景色へと視線を戻す。
案外、神もその辺の草むらの陰に潜んでこの話を聞いていたりして……そう考える亮と同じような眼差しを湿原へと注ぐ美咲紀はだが、もしかしたらかつて権力者の領土争いも本当にあったのだろうけれど、神が戦ったとされるぐらい大きな災害もあった場所なのでは、と古代日本に想いを馳せていた。日本神話に語られる神には自然物や現象を神格化したものも多いから、あながち的外れでもないのではないだろうか。
そんなロマンを思いつつ、見なれない湿地帯の植物をじっくり観察したり、写真を撮影したりする。そうして、不意に響いてくる野鳥の声をICレコーダーで録音しようとしつつ、その姿を探してみたり。
「水鳥の生息地としても有名なトコなんだよね?」
そうしながら誰にともなく確かめるような口振りで呟いた美咲紀に、月詠が無言のままこくりと頷いた。だがスケッチをする手は止まらない――彼女にとってこの時間は、休息時間を兼ねていたりもする。
今はまだ涼しい方だが、もう少し夏場になると暑いからか、猿はあまり出て来ないらしい。代わりにツキノワグマが活動していることがあるとかで、広いと言えど限られた面積の湿地帯にもかかわらず、実に多彩な生態系だと感心する。
ざっくりと何枚かスケッチしたところで、よし、と切り上げた。手早く荷物をまとめて片付ける――アウトドア派というわけではないが、フィールドワークもするので足は強い方だ、と思っている。
さて、と歩き出した。足をとられて危ないこともあるから、湿原には入らないように注意して。もちろん、下手に踏み荒らせば環境破壊にもなるから、入ろうとする人を見かけたら注意するのも観光客のマナーだ。
(踏破したら、近くの店で時間までスケッチを元に絵を描いていこうかな)
そんな風に考えながら歩き出した月詠と交代するように、ベンチに座ったのは
上下 左右
だった。軽く肩で息をしながら、小さく口をついて出るのは微かなぼやきだ。
「思ってたより道のりが長いですわね……疲れてきましたわ……」
地図で見た時はそれほどでもないと思ったが、実際に歩いてみたら道のりはもちろん、地味なアップダウンもあって意外と体力が削られた。だから腰かけたベンチに荷物も置いて、ちょっと休憩しましょう、とのんびりした風情で飲み物を口に含み、喉を湿らせる。
そうしてから、先輩、と何となく一緒に歩いてきた同行者に声をかけた。
「ののの先輩も座りませんこと?」
「おー、そうしようかな。――あれ、英二くんは座んないの?」
そんな左右の誘いに、ぴょこん、とベンチに腰掛けた
野々 ののこ
だ。そうしてからきょとんと首を傾げた彼女に、1人立ったままの
佐藤 英二
は軽く首を振る。
ふうん、とそれに頷いて辺りの景色にまた視線を戻した少女2人は、また初夏の湿原を楽しみ始めた。鳥の鳴き声が心地良いとか、そよぐ風が優しいとか、辺りを見回しながら交わす言葉は楽しげだ。
そんな2人と同じように、英二もまた辺りの景色を楽しんでいた。緑萌える美しい風景――人が自然の中に紛れ込んでいるとも感じられるようなその景色の中には、本来の住人である野生動物もまた、時に人を見物に来たかのような風情で顔を見せることがある。
その、様々な生き物と巡り会えた幸運を静かに、静かに噛み締めて。刺激を与えないように静かに見守りつつ、特にレアなニホンカモシカを発見出来ないかな、と遥か遠くを眺めやる。
そんな風に、静かにテンションを上げている英二に左右が、再び声をかけた。
「英二先輩は写真は撮りませんの?」
「なんとなく気が引けて……画像に撮ったりせず、目に焼き付けることにしようかと」
そうして尋ねた左右に英二は、どこか照れたようにも見える素振りでそんな言葉を投げて返す。なるほど、と左右はそれに頷きを返した。
心の写真、という事なのだろう。それもまた良い楽しみ方だ――そんな彼女自身は1つでも記念に残したくて、あちこちでどんどんシャッターを切っているけれど。
こんな風に、それぞれの楽しみ方が出来るのも遠足の魅力の1つなのかもしれない。同じ場所で、同じものを見て、けれどもそれぞれのやり方で。
よーし、と立ち上がった。
「ハイキングと写真撮影再開ですわ!」
いきますわよ、と先頭を切って歩き出した左右の背中と、互いの顔を見比べたののこと英二は、にへ、と笑い合った。そうして後を追って歩き出した、3人の後にやって来たのはこちらも同じく3人組の、ミス研メンバーだ。
神野 美野梨
はあちらこちらへとレンズを向けては、良い景色ね、と呟きながらパシャリ、シャッターを切る。
「ハイキングは建造物と違って、撮影し放題なのはありがたいわね」
「確かにいい場所だ。やあ、あそこに野鳥が沢山いるね」
そんな美野梨の言葉に頷きながら、
新井 すばる
もまたのんびりと視線を巡らせ、そんな事を呟いた。途端、「え、どこ?」と反射的に辺りをキョロキョロし始める美野梨だ。
そうして珍しい鳥を見つけるや、よく観察しようと一目散に走り出した美野梨の後ろ姿に、実に彼女らしいな、と考えながら「走ると危ないよ」と声をかけたすばるは、だがふと口をつぐんで眼差しを脇へそらした。目の端に留まる、小さな鳥居に気付いたのだ。
「あれは神社だね。お参りして行こうか?」
「こんな所に? へぇ……面白いわね」
同じ方向を見つめた
ブリジット・アーチャー
が、興味深そうに頷いた。湿原のただなかに忽然とたたずむ神社の存在は、いかにも日光、というべきなのだろうか。
面白いわね、もう1度呟いてからブリジットは、それにしても、と美野梨の方へ視線を戻しながら言った。
「私は日光に来たことがなかったから、美野梨がガイドしてくれて頼りになるわ」
「たいした事してないわ。でも、日光は小学生のころ来た事があるけど、ミス研のみんなと来れて嬉しいわね」
ブリジットの言葉に、心行くまで野鳥を撮り終えた美野梨が、ひょいと肩をすくめて応じる。実際、彼女はどちらかと言えば今のように、撮影に熱中している事の方が多かったりした。
とはいえ、三人で楽しく遊べたらいいなあ、と思っていたのは事実。だから今回のハイキングは、なかなかに面白くて楽しい。
古地図と辺りの様子を見比べて、記されたマークを探して歩きながらすばるが、それにしても、と呟いた。
「ストレートな事件ではないけれど、こういうのも案外面白いね。最初はどうなることかと思ったけど」
「え? 事件がないと行動に困るってどういうこと?」
そんなすばるの物言いに、思わず美野梨は目を丸くして、いぶかしげに振り返る。せっかくの遠足なのだから、こういう時くらいは普通のほうがいいんじゃないかしら……と思うのだけれど。
だが、すばるの顔を見る限り、真剣にそう思っているらしい。ミス研らしいと言えばまったくその通りだが――まあいいわ、と呆れも含んだため息と共に軽く首を振ってから、ああでも、と忠告した。
「熊もいるようだから気をつけないと」
「熊とかいるの? さすがにハイキングのコース上にはいないわよね――まぁ、いざとなればすばるを置いて逃げればいいか」
「ブリジットさん……時々よくオレにひどいよね」
「そう? もちろん、冗談よ」
ふふ、と軽やかに笑ったブリジットが、その軽やかさそのまますばるをいなす。良い景色ね、と改めて辺りを見回す様は話を逸らしているようでもあり、本当に自然の雄大さに感じ入っているようでもあって。
そんな風に賑やかに戦場ヶ原を歩み行くのも、それはそれでどこかミステリな雰囲気がないと言えなくもない。より正確に言えば、ミステリで事件が起きる前の雰囲気に何か、よく似ている。
「さて、次のマークの場所についたけど……」
しばらく歩いたところですばるが、手に持つ古地図と辺りを見比べながら足を止めた。ここには何があるのかな、と辺りを見回してみると、目に入ったのはお手洗いだ。
これまた宝探しとは少し雰囲気が異なっている。というよりは、宝探しの目印だとしても意味がよくわからない。
うーん、と3人で少し考え込んでから、まあいいか、とそんな答えの出ない思考を放棄した。
「ここから先に進むと次にいつあるか分からないし、ちょっと身支度しておこうか?」
「そうね」
「それにしても、なんだか親切な地図ね」
くす、と誰からもとなく笑みが零れたのは、誰もがこの状況をそれぞれに楽しんでいるからか。
そんな風に進んでいっては、記されたマークを1つ、1つ確かめる。一見なにもないかと思えば水琴窟の涼しげな音がしたり、道端にささやかに置かれた造形に目を和ませたり。
ゆえに一行は、半分は次は何が出てくるのかと楽しみになりながら、『古地図』を見て進んで行く。
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蓮華・水無月
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
5人まで
シナリオジャンル
学校生活
定員
50人
参加キャラクター数
50人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年06月27日
参加申し込みの期限
2018年07月04日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年07月04日 11時00分
参加キャラクター一覧
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