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【中間テスト】4日目のラクガキ革命
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「今回のテストは上出来だな、うん」
鏡箕 萌
はすらすら答えを書いていった。
この間食べた“ちえの実”の効果が続いてるらしく、頭が冴えて設問の答えが泉のように湧き出てくる。
余裕があると心も広くなるもので、サンマさんにも不思議と優しくなれた。
「今のあたしは気分がいいんだ。食べられても書き直してればそのうち他の人の所に行っちゃうだろ。気にしない気にしない」
とは言え、寛容さに付け込むことにおいては追随を許さないのが、この落書きサンマなのである。
『早く書けよ。こっちゃ腹減ってんだ』
『おっせーなぁ! おいノロマ、馬車馬のように手を動かせ、このノロマ!』
隙を見せるとこの落書きサンマさんは際限なく調子に乗った。
萌はシャーペンをばきっとへし折った。
「……いい加減にしろよ、おまえらぁ!!」
落書きには落書き。萌はバットを持った棒人間で迎え撃つ……が、
『おらぁ!!』
サンマさんのキックに、棒人間はくたっと倒れた。
「ああっ!」
『うらぁっ!!』
今度はパンチ。棒人間は一撃で吹っ飛んだ。
「お、おい待てよ! よわすぎるだろ! どうしてこんな弱いんだ、お前ら!?」
『そりゃお前の絵がへったくそだからだよ!』
「!?」
この空間において強い弱いを決めるのは画力、そして描き込んだ量なのだ。
「なにおぅ……もう少し頑張れよ、お前ら!」
けれど、彼らの心は既に折れていた。
『むりだよぉ、萌ちゃん……。サンマさんも別に上手くないけど、萌ちゃんの絵のほうがヘタクソだもん』
『ごめんね、萌ちゃん……』
「ごめんで済むか、コラ! 逃げるな! 戦え!!」
『何だよ、この答案……食いでがねぇなぁ』
『あ、また間違えてる。ホントしょうがねぇな、このバカは』
『おいバカ、聞いてっか、バカ』
梅影 裕樹
の額に地下鉄路線図のような青筋が走った。
一問一問覗き込んではせせら笑うサンマさんにもう我慢の限界だ。
「お前らが邪魔するから答えが出てこねぇんだよ! この腐れサンマ!」
『あ、ようやく正解あった』
サンマさんはペロリと食べた。
『ようやく当たったと思ったら、マルバツ問題かよ。しょっぺぇ。こりゃ勘で当たったヤツだな』
「数少ない正解を食った上に、この言い草っ! うがぁーーーーっ!!」
裕樹は頭を掻きむしった。
掻きむしった上で、答案に釣り竿を持った棒人間を描いた。釣り針に問題と答えを括り付ける。
「魚類に生まれたことを後悔させてやる。食いついたが最後、一気に消しカスにしてやるぜ……!」
消しゴムを身構える。とその時、仕掛けた針にサンマさんがかかった。
「よしきたーっ!」
一撃必殺の消しゴムを繰り出す裕樹。
ところがその直前、棒人間は逆に引っぱられ、サンマさんに引きずられていってしまった。
「え? なんで?」
萌と同じく絵心のない裕樹の絵では力不足なのだ。
『バーカ! 頭も悪けりゃ絵も下手だな! 眼鏡なのにくそバーカ!』
「うがぁーーーーっ!!!」
裕樹は頭を掻きむしった。
(およ? サンマさんだ。歩いてる?)
夢宮 瑠奈
は目をぱちくりさせた。
また誰かが何かを暴走させたんだろうか、と思って見てると、サンマさんは瑠奈の解答を食べ始めた。
(……って食べないでよ!)
と言いたいところだが、桐島先生の殺しの目が怖いので、文字で、サンマさんの横に「あなた、何者!? テストの邪魔しないで!」と書いた。
サンマさんは頷きながらそれを読み、そしてペッとツバを吐きかけた。
『バーカ』
(な、何するのよ! 性格悪いなぁ!)
お前と話すことなんざねぇよって感じなので、今度はサンマさんを描いて、背中に“味方”と書いた。
同族なら話ぐらい聞いてもらえるかもしれない。
『あなたは誰に作られたの? 何でこんなふうに邪魔するの?』
『あ?』
『あたしはただこのテストを無事にクリアしたいだけ。だから、邪魔しないでくれないかな!』
『うるせぇ』
ポカリ。味方サンマさんは殴られた。
『こちとら嫌がらせに来てんだ。そっちこそ抵抗してんじゃねぇぜ』
『だ、だから何でそんなことするのよ!』
『へっ、俺を描いたヤツが“いい点とりたい”って思ってたんでその手助けよ! 俺ってイイ奴ぅ!』
『だ、だったらその人に頑張るよう言ってよ。人に迷惑かけないで、自分の力で……』
『バカヤロウ! 頑張ってどうにもならねぇバカだから、俺らが余所を貶めて回ってんだろが!』
『な、なんてダメな発言……。ちょっと。誰なのそれ?』
『ん?』
『前にも落書きが暴走したって話があったけど、その人じゃないよね? ほら正解何個か食べさしてあげるから、犯人をおしえてよ』
『バカにするなよ、嬢ちゃん。身内を売るような俺じゃあねぇぜ。それに正解なんざ勝手に食べるっつーの!』
『あ、コラ!』
(……何これ? サンマさん?)
小山内 海
は、目の前を歩き回るサンマさんに目を奪われた。
不思議なこともあるものね、とぼんやりその様子を観察してると、不意に彼は海の回答を口に入れた。
微笑ましく見守っていた海の額にぴきっと一筋の青筋が浮かんだ。
(……なにいまの? わたしへのちょうせん?)
海は侵入を防ぐため、答案をぐるっと囲むように網を描く。それから、銛を持った漁師たちを描いていく。
芸術科の生徒なだけあって、時間をかけずにすらすらと描き上げてみせた。
『野郎ども! 今日はサンマ漁だぁ!』
鬨の声とともに突撃する漁師たちは、銛のひと突きでサンマさんを串刺しの盛り合わせに。
それから、海の描いた炎に豪快にサンマさんを放り込んで、あっという間に焼きサンマの完成だ。
(ひは……べつにとうあんをもやしたりはしなさそうね)
サンマの水揚げは漁師に一任して自分はまたテストに戻……ろうとした時、こちらを見る視線に気付いた。
棒人間たちがこっちを見てる。彼らは釣り竿を手に、なんだか酷く弱っているように……棒人間だからなんとなくだけどそう見えた。
『……立派な漁師だな。あっという間にあんなにたくさんサンマをとって……』
(なにしてるんだろ……?)
海が見てるのに気付くと、棒人間は慌てて立ち去った。
(おなかへってたのかな……?)
「落書きが、勝手に、動き出す、なんて……。不思議なこと、も、あるものなんですね」
桐生 唯
はぼーっとサンマさんを見ていた。
「サンマさん……秋刀魚……はっ、よだれが、出そうに……」
よし、と唯はなにやら思い立ち、答案のまわりに網を巡らせた。
のんびり待ってると、答案に潜り込もうとしたサンマさんが網に引っかかった。
『のわっ! なんだこりゃ!』
「えへへ……」
それから挟むタイプの焼き網を描く。サンマさんを挟んでこれまた落書きの七輪の上に。サンマさんを焼き始めた。
『うわわわわっ! あっち! あっち!』
「あ、そうだ……うちわ……」
うちわを描いて七輪に風を送る。じゅうじゅう脂の滴る音が耳に心地いい。
すだちに醤油も描いて……あとは食べる人ってことで、自分を描いた。
『えへへ……』
腕と脚をもいでから、こんがり焼き上がったサンマさんを、落書きの唯は美味しそうに頬張る。
皮はパリとこうばしく、中は身がふっくらとして実に脂が乗ってて、とっても美味しかった。
「……お腹空いてきちゃいました……」
ぐぅとお腹が鳴って、唯はため息。
テストの時間はまだあるけど、半分以上ヤマが外れてもうやることもなかった。記憶する系の教科は苦手なのだ。
「……猫の居場所を覚えるのなら、得意、なんですけど、ね」
早く終わらないかなぁ……と唯は天井を見た。
「もしかして夢……?」
サンマさんの落書きを見て、
北原 みゆき
はそう思った。
けれども、頭の中に聞こえてきた声によれば、どうやらこれは現実の出来事のようである。
「話が本当なら私の絵も意思をもって動くってことだよね……」
みゆきはペンを握りしめた。
(私の数少ない取り柄が誰かの役に立てるのなら……頑張る!)
いつもノートの隅に絵を描いているので絵には自信がある。
手始めに魔法少女とヒーローを描いた。素早く仕上げたのにどっちも上手く描けてる。
けれどこれは足止め要員だ。2人がサンマさんと戦ってる間に、細かいところまで描き込んだドラゴンの完成を急ぐ。
牙や爪は鋭さが際立つように、鱗の表現を陰影を使って丁寧に、表情は勇ましさと美しさを意識して。
『……ん?』
サンマさんは答案の奥にそびえる巨大な影にはっとした。
気付いた時にはすでに遅し。大地を……じゃなくて答案をドシンドシンと揺るがし、ドラゴンが姿を見せた。
『どええ! 描き込みの量が違う!』
『がおおおおおおおおおおおおおおーーーッ!!』
ドラゴンの吐く炎はサンマさん焼き尽くし、真っ黒コゲのコゲサンマに変えた。
「やった……!」
みゆきは小さくガッツポーズ。
それから、黒い染みになったサンマさんを消しゴムで消し消し。
ようやくテストに戻ろうとしたその時、釣り竿やバットを持った棒人間が、答案に迷い込んできた。
『がおおおお……!!』
「待って」
侵入者を消し炭にしようとするドラゴンを止めた。
「ひどい傷……」
かどうかは棒人間なのでわかりかねるが、みゆきにはそう見えた。
『すごいドラゴンだ……。俺達にも力があれば……萌ちゃんを守れたのに……』
『ああ。複雑なディティールがあれば……裕樹を助けてやれたのに……』
事情はよくわからないけど、きっと複雑な思いでここまで来たんだろうと、みゆきは思った。
「まかせて」
『!?』
「私が強くしてあげる……!!」
萌は机に肘を突き、頭を抱えていた。
書いても書いても片っ端からサンマさんに食べられて、全然テストが進まない。
「くっそーっ……せっかくちえの実食べたのに……!」
諦めかけたその時、ドグシャアと、サンマさんの一匹が弾けとんだ。
「!?」
現れたのは、バット……いや棍棒を持った筋肉モリモリの劇画調の男たち。
見覚えのない荒くれどもに、だ、誰ですか……? となってると、そいつらは最高の笑顔を見せた。
『待たせたね、萌ちゃん』
「……へ?」
彼らこそみゆきの描き込みによって最強の肉体を得た棒人間。
『俺達は帰ってきたぞぉぉぉ!!』
鬼のように棍棒を振るって、次々にサンマをミンチにしていく。
『ひええええっ! なんじゃこのとんでもない奴ら!』
『もう貧弱な坊やとは言わせねぇ。俺たちはひとつ上の男! 覚悟しやがれ青魚ども! オラァ!!』
『ぎゃあああああっ!!』
「……よ、よくわかんないけど、今のうちだ!」
萌は急いで答案にペンを走らせた。
『逞しくなって帰ってきたぜ、裕樹!』
「え?」
裕樹の元に戻ってきた釣り人達も、もう昔の面影なく超絶強化されていた。
趣味で釣りを楽しんでるような素人とは違う。言うなれば、遠洋漁業。一年の大半を海で過ごす屈強な荒くれどもだった。
「……お、俺が描いたあの棒人間? えー?」
戸惑う裕樹を余所に、釣り人あらため海の荒くれは声を上げた。
『行くぜぇ、野郎ども!』
『おう!』
答案を覆うほどに広げた投網でサンマさんを捕獲……そののち、すぐさまドカドカ蹴りを入れまくる。
『サンマの叩きじゃオラァ! 漁師飯じゃオラァ!! 素材の味を存分に生かすんじゃあ!!』
『うぎゃあああああああーーっ!!』
「……こいつら、随分立派になって帰ってきやがって……」
ほろりと流れる涙を裕樹はそっと拭った。
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
1000人
参加キャラクター数
74人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年07月04日
参加申し込みの期限
2013年07月11日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年07月11日 11時00分
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