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【中間テスト】４日目のラクガキ革命
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短いようで長かった４日間。
中間テストのテスト期間ももうすぐ終わりである。
２、３年生にはおなじみの、１年生にとっては初めての中間テスト、みんなどうだっただろうか。
手応えバッチリ？ それとも絶望？
いやいや、こんな紙切れで俺の才能ははかれねーし！ とアジの開きより開き直っている感じかもしれない。
ともあれ、いよいよ残すところあと一科目、あとは『日本史』だけだ。
「教科書とノートは鞄にしまえ！ 机の上には筆記用具のみだぞ！」
講堂に桐島先生の声が木霊する。
１年生、２年、３年とプリントが行き届くと、テストが始まった。
しんと静まった講堂に、カリカリカリとシャーペンを走らせる音が響き始める。
（うーん……。へーあんきょーって何年だっけぇ……７９……うーんと）
１年５組の七夜 あおいが答案用紙とにらめっこをしてると、ふと奇妙なことが起こっているのに気付いた。
「……え？」
長机の表面に描かれた小さなラクガキの”サンマさん”がこっちに向かってくるのだ。
ラクガキのサンマさんは答案用紙のところまで来ると、するっと今度は答案用紙の中に入り込んだ。
『……お、平安京……鳴くようぐいす平安京ってな、７９４年、当たってんじゃねぇか、しめしめ……』
（ら、らくがきが喋ってる……！！）
それからサンマさんは答えに近付くとバクバクとせっかく書いた”答え”を食べてしまった。
（え、えええええーーーーっ！？）
『むしゃむしゃ……あー正解は美味ぇなぁ』
「な、何すんのよ！」
もう一度、答えを書くと、またしてもサンマさんは食べようとしてきた。
あおいはムッとして、サンマさんの前に”大きな犬のラクガキ”を描く。
するとどうだろう、犬のラクガキは生きてるように（平面だけど）動きだし、サンマさんを追いかけ始めた。
『うわあああああああああっ！ 何しやがる！！』
「……おいっ！ 何だ今の声は！！」
桐島先生は眼鏡をギラリと光らせてあおいを睨んだ。
「な、なんでもありません！」
「試験中は私語厳禁！ 以後慎むように！！」
「は、はい……」
ドキドキする胸を押さえて、あおいは答案用紙を見る。
ラクガキのサンマさんはラクガキの犬に追われて、答案用紙から飛び出て机の上に逃げて行った。
（どうなってるの……？）
『神魂の影響だ』
その時、テオの声が頭に聞こえた。
その声が聞こえたのはあおいだけじゃない。講堂ではテオの声に反応して生徒たちが怪訝な顔をしている。
どうやらこのラクガキのサンマさん、ここだけじゃなくて、講堂の至るところに出現しているようだ。
『どうもこの講堂内で描かれた絵が、勝手に動き出しちまってるようだ』
（絵が？ じゃあこのサンマさんも？）
『誰かの書いたラクガキだろう』
（テストの答えを食べてたけど……）
『描いた奴がよっぽど成績の悪いバカなんだろ。正解を書いてる奴の答案に邪魔しに行ってるようだぜ』
（う、うざいなぁ……）
そう言えば、あおいが描いた犬のラクガキも勝手に動き出した。
『ま、そういう感じだ。じゃあな』
あっさり伝えて去ろうとするテオの声を、あおい含め、生徒たちは慌てて呼び止めた。
（ほったらかしにしていかないでよ！）
『別に問題の答えを食われるだけだ。死にゃしねぇよ』
（死ななくても赤点なんて嫌だよ！ それにののこちゃんもいるのに放っておいていいの、この異常事態を！）
『その心配はねぇよ。あのラクガキのサンマは”正解”にしか寄ってこねぇようだ』
（……と言いますと？）
横目でちらり。ののこを見た。
サンマさん達は明らかにののこをスルーして、ほかの生徒の答案用紙に襲撃をかけている。
『残念ながら、ののこの答案に奴らの食いもんはねぇようだ……』
（ののこちゃん、可哀想……）
中間テスト最終科目、果たして皆の運命や如何に……！
中間テストのテスト期間ももうすぐ終わりである。
２、３年生にはおなじみの、１年生にとっては初めての中間テスト、みんなどうだっただろうか。
手応えバッチリ？ それとも絶望？
いやいや、こんな紙切れで俺の才能ははかれねーし！ とアジの開きより開き直っている感じかもしれない。
ともあれ、いよいよ残すところあと一科目、あとは『日本史』だけだ。
「教科書とノートは鞄にしまえ！ 机の上には筆記用具のみだぞ！」
講堂に桐島先生の声が木霊する。
１年生、２年、３年とプリントが行き届くと、テストが始まった。
しんと静まった講堂に、カリカリカリとシャーペンを走らせる音が響き始める。
（うーん……。へーあんきょーって何年だっけぇ……７９……うーんと）
１年５組の七夜 あおいが答案用紙とにらめっこをしてると、ふと奇妙なことが起こっているのに気付いた。
「……え？」
長机の表面に描かれた小さなラクガキの”サンマさん”がこっちに向かってくるのだ。
ラクガキのサンマさんは答案用紙のところまで来ると、するっと今度は答案用紙の中に入り込んだ。
『……お、平安京……鳴くようぐいす平安京ってな、７９４年、当たってんじゃねぇか、しめしめ……』
（ら、らくがきが喋ってる……！！）
それからサンマさんは答えに近付くとバクバクとせっかく書いた”答え”を食べてしまった。
（え、えええええーーーーっ！？）
『むしゃむしゃ……あー正解は美味ぇなぁ』
「な、何すんのよ！」
もう一度、答えを書くと、またしてもサンマさんは食べようとしてきた。
あおいはムッとして、サンマさんの前に”大きな犬のラクガキ”を描く。
するとどうだろう、犬のラクガキは生きてるように（平面だけど）動きだし、サンマさんを追いかけ始めた。
『うわあああああああああっ！ 何しやがる！！』
「……おいっ！ 何だ今の声は！！」
桐島先生は眼鏡をギラリと光らせてあおいを睨んだ。
「な、なんでもありません！」
「試験中は私語厳禁！ 以後慎むように！！」
「は、はい……」
ドキドキする胸を押さえて、あおいは答案用紙を見る。
ラクガキのサンマさんはラクガキの犬に追われて、答案用紙から飛び出て机の上に逃げて行った。
（どうなってるの……？）
『神魂の影響だ』
その時、テオの声が頭に聞こえた。
その声が聞こえたのはあおいだけじゃない。講堂ではテオの声に反応して生徒たちが怪訝な顔をしている。
どうやらこのラクガキのサンマさん、ここだけじゃなくて、講堂の至るところに出現しているようだ。
『どうもこの講堂内で描かれた絵が、勝手に動き出しちまってるようだ』
（絵が？ じゃあこのサンマさんも？）
『誰かの書いたラクガキだろう』
（テストの答えを食べてたけど……）
『描いた奴がよっぽど成績の悪いバカなんだろ。正解を書いてる奴の答案に邪魔しに行ってるようだぜ』
（う、うざいなぁ……）
そう言えば、あおいが描いた犬のラクガキも勝手に動き出した。
『ま、そういう感じだ。じゃあな』
あっさり伝えて去ろうとするテオの声を、あおい含め、生徒たちは慌てて呼び止めた。
（ほったらかしにしていかないでよ！）
『別に問題の答えを食われるだけだ。死にゃしねぇよ』
（死ななくても赤点なんて嫌だよ！ それにののこちゃんもいるのに放っておいていいの、この異常事態を！）
『その心配はねぇよ。あのラクガキのサンマは”正解”にしか寄ってこねぇようだ』
（……と言いますと？）
横目でちらり。ののこを見た。
サンマさん達は明らかにののこをスルーして、ほかの生徒の答案用紙に襲撃をかけている。
『残念ながら、ののこの答案に奴らの食いもんはねぇようだ……』
（ののこちゃん、可哀想……）
中間テスト最終科目、果たして皆の運命や如何に……！
運営部より
【中間テストの概要】
寝子島高校の中間テストは、全学年全クラス共通で４日間（１日３～４科目）行われます。
今年から、全生徒が大学受験のように講堂で受けることになりました。
１，２年生が１階席、３年生が２階席で、それぞれ長テーブルが設置されています。
＜裏情報＞
遊んでいる生徒が多いのか、今年の春から急激に学力が落ちているようです。（はあ……）
それを一部の教師が危惧し、大学受験を意識させるためにこのような形になったということです。
【中間テストのシナリオ】
中間テストに関するシナリオは、本シナリオを含めて３つあります。
全て定員無制限で、寝子高生は重複して参加することもできます。（予定はリアルタイム）
◇テスト前日
対象：全寝子高生
担当：焼きスルメマスター
公開：公開中【中間テスト】一夜漬け狂騒曲 ～寝るなよ？ 絶対寝るなよ？～
◇テスト当日（初日）
対象：シナリオガイドを参照してください。
担当：鈴木二文字マスター
公開：公開中【中間テスト】馬鹿には見えないテストペーパー！？
◇テスト当日（最終日）
対象：全寝子高生
担当：梅村象山マスター
公開：公開中（本シナリオ）
＜ご注意＞
※中間テストシナリオは、３つとも定員に制限はありません（システム上1000人と表示）。
※すべての参加キャラクターが描写されます。
※参加キャラクター数によっては、マスターが追加されることもあります。
※リアクション完結日は、参加キャラクター数が50人を超えるとアクション投稿期限より30日以上かかることがあります。
※その他、予定変更の際はそれぞれのシナリオガイドのページに追記されます。
ゲームマスターより
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
-
- 2013年07月04日
- 参加申し込みの期限
-
- 2013年07月11日 11時00分
- アクション投稿の期限
-
- 2013年07月11日 11時00分
マスターの梅村象山です。
中間テストの最終日ですが、何やら邪魔だてするものが現れました。
講堂の中では、神魂の影響で描いたものが動き出してしまう状態です。
皆さんのテストの邪魔をしに、誰かの描いた”サンマさん”が襲ってくるようです。
と言ってもサンマさんは所詮絵なので、物理的に皆さんに触れることは出来ません。
サンマさんが触れるのは”絵”や”文字”だけで、彼らは皆さんの書いた”正解”の答えを狙って食べにきます。
”不正解”には見向きもしません……あ、いや、性格が悪いのでバカにしてくるかもしれません。
サンマさんは絵なので、消しゴムをかければ消せます。
ただし、めっちゃくちゃすばしっこいので、フツウに消そうとしても逃げられるでしょう。
また、皆さんも神魂の影響下にあるので、あなたの描いたラクガキで答案を守ることも出来ます。
描いたラクガキはある程度、あなたの動かしたいように動いてくれます。
ただし、サンマさん同様絵なので、ラクガキ達が干渉出来るのは”絵”と”文字”だけです。
くちのある生き物であれば、喋ったりすることも出来るようです。
ラクガキは上手に描けたものほど大きな力を持つようです。
ただ、上手な絵ほど描くのに時間がかかってしまうので気をつけてください。
もうひとつ注意事項として、
桐島先生以外にもテストの監督に先生方が講堂内を見回っています。
こんな状況ですが困ったことに、先生たちにはラクガキが動いているところは見えていません。
ただのラクガキにしか見えていないようです。大人には見えないのかもしれませんね。
なので、サンマさんをどうにかしようと奮闘してるところも、先生には不審な行為と取られるかもしれないです、
先生達に事情を説明しようとしても、頭大丈夫か？ と心配されてしまうと思うのでご注意を〜
……と言った感じで、とんだ中間テストになってしまいましたが、
皆さん、最後まで気合いを入れてテストに臨みましょう！