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Six years ago
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■6年前、出会い
何を信じればいいのか、わからなかった。
シーナは『ワタリ』という能力を持つ種族。
そして、そのの力ゆえシーナは狙われ……信じた人に裏切られた。
悪夢としか言いようがなかった。
自分に乱暴を働く男の腕に光る……大好きな兄がつけていた腕輪。
シーナの思考が止まる。
(もう何も、考えたくない)
土に押し付けられた身体の痛みすら感じぬ程。長い睫毛に彩られたシーナの灰色の瞳から、光から消えた。
◇
もう誰とも、関わりたくなかった。
剣を振るい、国を護りし英雄、ベルラ。
宝石の力を用いて、善も悪も全てを打ち払う悪人、ベルラ。
……人々はどちらの思いを込めて彼の名を呼んだだろう。
悪人と呼ばれ、そして姿の変容。
ベルラは極力人前へ姿を見せぬよう過ごしていた。
◇
酒を買うためにベルラが道を歩いていると、路地裏にたむろする男達の下劣な笑みが見えた。
治安が良くないと言われる通り。ベルラは通り過ぎよう……と思った瞬間。
視界の端に、チラリと白い羽根が見えた。
押さえつけられている、黒髪の少年の姿。
瞳は開いてはいるが、その焦点は現実に置かれてはいない。
それを見た瞬間、ベルラは身体が動いていた。
「何やってるんだ?」
ベルラの気怠げだが、芯のある声に男達が振り返る。
「あんたにゃ関係ねぇよ」
言葉と共に、一番近くにいた男が挨拶代わりにベルラへ拳を上げれば
(……大したことなさそうだな)
ベルラは男の拳をスルリと避け。瞬時に腰に下げた剣を引き抜き、峰で相手の胴を打った。
ぐっ、と呻き声を上げ倒れる男。
その様子に、男の内の1人が声を上げた。
「もしかして……あの、ベルラ」
(あの、とはどういうことかね)
ベルラはそっと苦笑しながらも、更に向かってきた男に剣を振るう。
百戦錬磨の英雄だったベルラと、腕の立つ方かもしれないゴロツキ。勝負は呆気なかった。
いつの間にか身体を押せつけていた力が解かれ、シーナは意識を取り戻す。
シーナの瞳に映る、藁色の髪を持つ男性。
強いカーマイン色の瞳は、腕輪を身につける男に視線を向けていた。
シーナが一度は信じた男は……ベルラの圧倒的な強さに後ずさり。
「お、俺はただ頼まれただけだっ!」
怯えた表情を見せる男に、ベルラは剣を翻した。
現れたのは、強い光。
暖かく、そして美しく輝く黄金色の光にシーナの目は釘付けとなった。
「……逃げられると思うなよ」
ベルラの声が響く。
剣を振るえば、光は鞭のようにしなり、腕輪の男を容易く捕縛した。
「お、俺は悪くないっ! な、なぁ、おまえも計画に加われよ、悪人なんだろ? こいつを渡せば…っ」
捕縛されつつも喚く男に、ベルラは口の端だけ笑みを見せた。
その表情に、へらりと安堵の表情を浮かべる腕輪の男。次の瞬間。
「がっ! はぁっ!!」
ベルラの拳が腕輪の男の鳩尾へと決まった。身体を震わせた後、男は気絶した。
(さて、と)
ベルラは男達を光の縄で括りつけた後、倒れたままの愛らしい少年を抱き起した。
瞳の光を取り戻したシーナだったが、口は横一文字に閉ざし。
されるがままにベルラに抱き起された。
「……お前さん、平気か」
耳から生える白い羽。気品のありそうな服は男達によってか破け、泥にまみれ。
(この国の種族じゃなさそうだな……)
ベルラがシーナについて考えていた時、シーナもまた考えていた。
(この人は……さっきまでの人と違うのだろうか)
襲われかけていた所を救ってくれた、強く暖かな光を持つ男性。
(信じてしまいそう)
シーナは思う。
ベルラと言えば、戦闘時とは打って変わり、気怠さを纏った所作で頬を掻きながら。
「一人でこんな所うろついちゃあ危ないぞ……どこから来た?」
どこから? その言葉にシーナはビクリと身を震わせた。
彼は、自分を、『ワタリ』のことを知っているのだろうか。
(……僕は馬鹿じゃないのか)
この人が安全だと言う証拠は何もないのに。
キッとベルラに視線を送る。そんな様子に慣れた様子でベルラは
「こんな所にずっと居るわけにもいかないだろう」
こっちだ、とベルラは歩き出した。
大きくて、広い背中。結ばれた髪が揺れる。
(信じた人に裏切られたばかりなのに)
だけど、だけど。
(嬉しかったんだ)
シーナを護る光。カーマイン色の眼差し。
シーナは顔を上げ、彼の後を追った。
そんな彼の気配を後ろに感じながら、ベルラはゆっくりと歩みを進めた。
街を歩いてるだけが、注がれる視線にシーナは眉をひそめた。
(僕が『ワタリ』だということを知られて……?)
シーナは辺りを見回すが……その視線は前を行くベルラに注がれているのがわかる。
決して、好意的な視線ではないことも。
(……やっぱり、悪い人なのかな……)
シーナは小走りに、ベルラの横へと並んだ。
見上げた横顔は……平気な顔をしているけれど、寂しさが滲み出ていて。
(なんだかこの人……)
淋し、そう。
しばらく歩いた後、ベルラの足が止まった。
「この辺りなら治安はいいだろう」
ベルラの言葉にシーナは
(このまま街にいる方が安心なんだろう)
……けど。
「それじゃあ、な」
ベルラが踵を返す。
奥深い森へと足を向けるベルラ。
しかし、その瞬間。服の裾がクイ、と引かれた感覚。
ベルラが振り返れば
「……僕も、行く」
ベルラは目を見開いたかと思うと……少しだけ、目じりを下げた。
ベルラに着いて行った先。
そこはかつて『家』だった場所。
戦火で全焼したその場所に、ベルラは荷物を置いた。
「俺はベルラだ。お前さんは?」
ベルラの問いかけにシーナはふい、と顔を背ける。すると、一枚の写真が目に入った。
美しい人魚族の女性が笑みを浮かべている。
そんなシーナの視線を見ながら、ベルラは呟く。
「教えたくないならいいさ」
力ない笑みを浮かべ、ベルラは手慣れた様子で食事の準備を始めた。
(自分以外の誰かのために料理するのはいつぶりだろうか)
ベルラは思う。
亡き妻から教わった料理、彼女の味付け。
それを披露できることに嬉しさと切なさが入り混じる。
「……おちび。こっちに来てご飯にしよう」
シーナは無言でベルラに視線を送る。
(警戒されちまってるなぁ……)
ベルラは力ない笑みを見せた。
人に恐れられることは、慣れてたはずなのに。
「……俺が、怖いか?」
憎まれようと、疎まれようと。覚悟の上で生きると決めた。
『貴方が信じる道を歩んで』
妻の言葉が脳裏に響く。
(クレーティア、俺は、もう……)
ベルラが帽子に手を充てる。
信じるものなど、何もない。そう心を閉ざすように、帽子で顔を隠そうとした瞬間。
シーナの手が動いた。
ベルラが差し出した食事に、口をつける。
(……は、はは)
夢中に食べるシーナの姿。
表情こそ変わらないが、シーナの耳の羽がパタパタと動く様は喜びの感情を現しているようで。
ベルラは思わず笑みが零れた。
ベルラは語った。他愛もない話を。
反応も薄く、興味がなさそうなシーナだったが、口を挟まないことに心地良ささえ感じた。
そして、いくらかの日が過ぎた後。
ベルラの右半身の結晶化が進んでいた。
身体を触りながら、ベルラは呟く。
「……俺は、いずれここを発つつもりだが……ちびは、どうする?」
独り言のようにも思える、ベルラの呟き。
反応がなくても仕方ない、そう思った、が。
「もう少しだけ……貴方に付き合ってあげます」
ベルラの袖を掴んだ時のように、シーナはベルラに反応した。
ベルラの元気のない笑顔、飾られた写真を見る眼差し。
美味しいご飯……と、それ以外のことに関しては割と無頓着な所。お酒や煙草の好きな所。
(僕は……もうちょっとこの人を信じてみたい)
シーナの灰色の眼差しが、幾ばくか和らいだ。
そう感じるベルラだった。
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あとがき
担当マスター:
金原りく
ファンレターはマスターページから!
この度はご参加いただき誠にありがとうございました!
金原りくですっ。
数か月ぶりにも関わらず、ご参加いただけて感激ですっ。
そして書かせていただけてとっっっっても楽しかったです!
正直、緊張もあったのですが、アクションを拝読した際のトキメキ、そして
書きながら「めちゃ楽しー!」と筆がノリノリする感覚を味わえて幸せでした。
ほっこりでしたり、しんみりでしたり…少しでも皆様の気持ちに添ったものとなっていれば嬉しいです。
そして過去話楽しいです…!
またこうした、皆様の過去やルーツを描きたいな、と思いつつっ。
貴重な皆様の歴史を書かせていただきありがとうございました!
またのご縁がありますことを心より願っておりますっ!
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担当ゲームマスター
金原りく
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年06月14日
参加申し込みの期限
2018年06月21日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年06月21日 11時00分
参加キャラクター一覧
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