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【思い出を紡ぐ夢】
「にゃー」
僅かに重い膝の上から、可愛らしくも不満を訴えるような声が響いた。
綾辻 綾花
がうっすらと瞳を開けると、そこは自分を照らす僅かな月光を除いて殆どが闇色に染まっていた。
どうやら窓際に寄り掛かって、眠ってしまっていたようだった。手元に置かれた、何冊にも及ぶ、今まで出会った全ての猫との記憶と思い出を綴っている『猫メモ』を読み返し、それらに想いを寄せているうちに、ゆっくりと迫ってきた眠気に勝てなかったのを思い出す。
膝に乗っていたクロワの瞳がじじじ…っと音を立てて。綾花が目を覚ましたのを確認したかのように、そこからとんと身を降ろす。
「もう夜……今、何時かな……?」
宵闇に溶けた時計の針が見えない。綾花が立ち上がり、部屋の電灯を付ければ、指し示していた時刻は既に午後八時──
「大変……!
クロワ、ごめんね。ご飯あげるからちょっと待っててね」
綾花が慌てて、餌置き場からキャットフードを取り出し、皿に移してクロワの前に差し出した。
それに返事をするようにもう一声鳴いたクロワが、カリカリとキャットフードを齧り始める。
その様子に少しほっとしながら。恐らくは長いうたた寝の原因となってしまった夢について思い出した。
それは、とても幸せな夢だった。
綾花はこの寝子島外で出会った猫をたくさん知っている。それは会話を行い二本足で歩く
『ねこ』
であったり、それ以外であったりもする。先程まで見ていたものは、それらで出会ったにゃんこたちが、寝子島に来て観光をしている夢だった。
そのにゃんこたちが、めいめいに瞳を輝かせる中、綾花はその寝子島のガイドをして、様々な寝子島の名所から隠れスポットまでを丁寧に案内していた。
「クロワも出てきたんだから」
きっと起きずに拗ねていたかも知れないクロワの体をそっと撫でるが、今は目の前の食事に夢中のようで。それでも可愛いクロワに、綾花は夢の続きを語って聞かせた。
綾花は、そのにゃんこたちと漁港に向かい、お店では出せないけれども新鮮な美味しい魚を譲ってもらって、皆で一緒に食べたこと。
それから、広々とした公園の草原で、皆で一斉に転がってお昼寝をしたこと。
旧市街の商店街に向かい、取り扱われている猫用カリカリの様々な種類を購入し、皆で味の食べ比べをしては、ちょっとした品評会が行われたりしていたこと。
それから更に温かな夢は続く。
綾花は二本足のねこたちに、寝子島神社で不慣れな肉球を合わせてお願い事をする文化を伝えていた。
そして通り道にある、見慣れぬコンクリートの建築物が並ぶシーサイドタウンの街並みを見ては、ねこたち全員がおののき感動する姿に、綾花は胸いっぱいに、心を満たしながら案内していた。
「それで──エノコロ岬で灯台を見て、最後に高台からの真っ赤な夕日を見たんです」
まるで、クロワにだけではない、その場にいない誰かにも語り掛けるように、綾花の言葉は夢に見た素敵な思い出を紡ぎ出した。
綾花が見たのは夢の話。だが、綾花と出会った実際の『ねこ』達は、とある過去の大事件で空間が繋がった星幽塔を攻略し、そこから更に寝子島へのデビューを果たしたいという野望を持っている。
それゆえに語られたこの素敵な夢は、あながち間違ってもいないのかも知れない──
ご飯を食べ終えたクロワが、満足そうに「にゃーん」と鳴いた。
「あ、この時間なのに夕食もまだ……明日の準備もしなくっちゃ」
綾花はクロワの頭を一撫ですると、いつも持ち歩く猫メモをバッグの中に収めて、一度自室を離れ、明日の為の準備に向かった。
手早く寮の台所を借りて、夕食を作り口に運ぶ。それから入浴して歯を磨き、完全に就寝の用意を調えて、綾花は再び自室へと戻って来た。
その姿にクロワがずっと待っていた様子で、綾花の足元へすり寄ってくる。
クロワはいつもマイペースだから、その仕草は少し珍しく。綾花はちょっと甘えた様子のクロワをその腕に抱き上げた。
「後は──宿題は、もう終わらせておいたから大丈夫」
時間の針は既に十時を指していた。明日は学校。宿題を先に終えておかなければ今頃大変な事になっていただろう。
そして、ふと綾花は窓から差し込む光を見た。
外は綺麗なまん丸の満月。その円の上部分に少し雲を掛けた、その月の姿はまるで、猫耳のある『にゃんこ型』。
「クロワも見える?」
綾花はそんな可愛らしく素敵な月の形に、小さくクスリと笑って。抱き上げていたクロワにも見える位置まで移動して、一緒に短い『にゃんこ型』の月を楽しんだ。
一人と一匹で、月を見ている間に。時間は既に、先程の十時から更に針を進めていた。
「明日も学校だから早めに──そうだ、夢の続きが見れるように指輪して寝ようかな」
それは、最近までねこ達の世界の国をまとめていた『王さま』と呼ばれる存在からプレゼントされた、シルバーの肉球をモチーフにした指輪。
フリーサイズではあるが、それは受け取った時から、自然と綾花の指に合う大きさをしていた。その為、付け心地がとても良い。
これならば、綾花は夢の続きや、もっと素敵な夢も見られそうな気がすると感じ取って。
「クロワ、おいで」
呼び掛ければ、身軽に綾花の隣でくるんと丸くなったクロワは、さっそく眠そうに欠伸をしていた。
それを 優しく撫でながら、綾花はぱちんと部屋の灯りを落とす。
「おやすみ。クロワも良い夢が見れますように」
綾花も横になって、ゆっくりと瞳を閉じた。
──その夜。綾花が見た夢は、
翌日の目覚めが少し残念に思われるほどに、とても幸せな夢だった──
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
冬眠
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
動物・自然
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年06月07日
参加申し込みの期限
2018年06月14日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年06月14日 11時00分
参加キャラクター一覧
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