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夜の静寂と共に
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【夜の住人の嗜み】
カチコチと。動く都度に音を立てていた時計の針が、窓から零れている月の光を反射して、午前二時十分を指し示した。
「……あれ」
外の方が様々な光を呑んで、室内よりも僅かに明るい。その光を受けた、ぼんやりと浮かび上がる部屋の中で
紗雪 幽
は目を覚ました。
「やべー寝ちゃってた……うわ、制服のままじゃん」
幽はベッドにうつ伏せで突っ伏していた身体を起こし、完全に夜目となった視界で自分の姿を確認した。
既に昨日となった今日は、持ち前の明るい行動力をもって楽しんでいた短期バイトの最終日。それがつつがなく終了し、帰宅後、疲労に負けて少しの休息のつもりでベッドに入った……のだが。
日常より、制服のジャケットは堅苦しく、動きづらいという観点からも幽はそれを着ていない。
今日はそのラフな格好も影響して、休息どころか外に完全な夜の帳が落ちるまで、ぐっすりと眠りについてしまっていたのである。
「まずシャワーも浴びないと……」
真夜中二時でも、学校は明日も待ち受ける。浴室で熱すぎないお湯を頭から浴びて、軽く汗を流して身体を洗う。
心地良く身体を伸ばし、バスタオルでその身を拭きながら、改めて付けた室内灯の明かりから時計を確認する。
時間は午前二時半を回る前──
「んー、変に目が覚めちゃったな」
それでも、このような真夜中に起きて活動しているのは久々で、幽にはそれが心地良い。
幽は元々、夜型の人間──というよりは、夜という時間をこよなく愛す人種である。
夜は、静かでありながら、普通の人物には目に留まることのない、幽の胸を高鳴らすサスペンスに溢れている。それは昼では絶対に味わえない魅力なのだ。
「折角だしどこか出掛けようか……って言っても明日も学校だしなー」
着替えに、外出用の私服を手に伸ばそうとして考え直す。
夜更かしも過ぎると、明日の授業やバイトに響いてしまう。普通の学生生活を送る以上、どんなに夜を熱望しても、昼型活動への変更は避けられないのだ。
「どうしようかなー……」
明るく部屋を照らす室内灯。目は覚めてしまったが、明日の為に、これ以上の覚醒も控えたい。
外には、完全な静寂が続いている。部屋は明るいが、昼とは明らかに違う空気が、灯りの届かない室外から漂っていた。
「そうだ。眠くなるまで映画でも見よ。
えーと、DVDは……段ボールの中か……」
居間の電灯をつけたまま、その薄明かりが差し込む玄関前まで足を向ける。
薄暗い玄関前には、寝子島へ引っ越して来た際の荷物が、まだ荷解きされずに置かれたままとなっていた。少しずつ荷解きは行われているが、幽の今の思いはもっぱら情熱的にアルバイトへと傾いている。
荷解きの完了はまだまだ先になりそうだ。
ガムテープを剥がして箱の中から、いくつかのDVDのケースを取り出しつつ、薄明かりの中で内容を確認していく。
「荷解きって、これ深夜にやる事じゃないよなー。
これとかどうだろ……『SATAKO vs KAYUKO with ホラーシスターズ!』──んー、ここまではっちゃけちゃうとちょっとなー。
これの一作前ないかな……」
──真夜中三時前。箱の中の映像盤は、その殆どが海外でも評判高い和製ホラーのオンパレードであった。
もはや仄かに照らされるパッケージからだけでも、亡霊が浮き出してきてもおかしくない趣である。
「あったあった、
王道『念呪』! やっぱりこれっしょー!」
しかし──幽には、それを嬉々として受け取る下地と、確固たる文化があった。
『オタカラ発掘!』に近いニュアンスで、幽がDVDのケースの一つを手に取る。荷解き途中であった段ボールには、形ばかりの中断として、再び箱を閉じては元へと戻し。幽はいそいそと居間に戻ってきた。
そして幽が居間の電気を消して、闇が一気に広がる中でDVDを入れたテレビを付ければ、代わりに明暗を一際はっきりとするように、鋭いテレビの光だけが暗い室内を照らし出した。
謂われのない理由で女性が井戸に突き落とされ、呪いとして復活する金字塔を打ち立てた和製ホラー。
その冒頭のシーンから、幽の瞳が期待に煌めいた。それは、まるで少年が戦隊物のヒーロー番組を見るかのような眼差しで。
「昼間に見るよりテンション上がるなー!
今度友達と泊まる時はホラー映画持ってこー」
恐怖の煽りは世界一と言っても過言ではない純正和製ホラー映画を、お泊まりで持ち込まれた友人にとっては悲劇以外の何物でも無いかも知れないが、こればかりは幽を形成する純然たる個性である。故に、その友人には是非とも諦めてもらいたいところであるかも知れない。
そして、呪いは髪で顔の見えない女性へと具現し、テレビに瞬間映り込んだり、窓際に張り付いたりと、一層の恐怖を煽り始める中──
「あー……眠れそ……」
ソファーに座っていた、幽がポツリと呟いた。
──シーンは、今まさに。呪いで生き返ったヒロインが四本足で追い掛けて来て、今にも主人公に飛びかかろうとした瞬間──
「くー……すー……」
『う、うわああ!! 助けてくれぇ!! ひ──ぎゃああああ!』
「くー……むにゃむにゃ……かー……」
主人公が後に心臓マヒで死亡するのが見つかる場面と、幽の幸せそうな寝息が心地良く重なった──
そして、幽は翌日。ホラー映画明けとは思えない、とても清々しい快適な睡眠を伴って学校に現れた。
真夜中『眠れないときにはホラー映画を見る』──これが、幽の新しい習慣となる日も近いかも知れない。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
冬眠
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
動物・自然
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年06月07日
参加申し込みの期限
2018年06月14日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年06月14日 11時00分
参加キャラクター一覧
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