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パチンッ……パチンッ。
リズムの良い小さな弾き音をテラスで響かせるは
八神 修
。
その腕の中には沢山いる家族の一匹、猫のブルーが寛いだように身を任せている。
大人しいとはいえ慎重に、その小さな肉球をしっかり押さえて爪切りに精を出す修の、他の猫たちがうっかり突進して来ないか神経張り巡らしていた視界の隅に、猫じゃないナニカの影が横切った。
―― なんだ?
正体がはっきりするまで、あえて知らぬ顔で様子を窺ってみる。
そんな修の膝元でふとブルーが一点を見つめていた。
いつの間にか黒いクレヨンが転がって、否、立ってこちらを見ているのに気付けば修は一度ブルーを守るように抱え込む。
じーーーーーー。
すごく見られている。だが動かない。喋らない。……喋れない?
咄嗟に手を伸ばし、届くところにあったスケッチブックをゆっくり差し出してみる。
その瞬間、水を得た魚の如く黒がぴょんと飛んだかと思うと、すごい速さで文字を刻み始めた。
ざらざらと太い芯であるのに、その文字、大変達筆である。
「……ああ、やっぱり俺のクレヨンの1本だったか。ええと、…………成程。了解だ」
見覚えのある物体に思わずスケッチブックと共に引き寄せた自身のクレヨンセット。
蓋を開けば案の定黒色のところだけ空いていた。
敵意が無いどころか、自分を守るように助言示す黒クレヨンの描く文字を追った後、修は目を細め微笑んだ。
◇
「ここ! ここがいいヨ゛ン! ここしかないヨ゛ン!」
「わー、おっきくて広い壁ヨン~♪」
「……ボクらだけで描き切れるヨン?」
「問題ないヨン。5色フルパワーで挑めばきっと埋められるヨン」
「ハートいっぱい描き甲斐あるヨンー♡」
八神家内、大廊下。そこでわちゃわちゃと騒ぐクレヨンたちあり。
そこへ音もなくざっと黒いクレヨンが自らスケッチブックを持って現れた。
『なにヤツヨ゛ン!?』と警戒するクレヨン戦隊たちへ、すでに準備万端に描き済な文字羅列のページを捲っては見せる黒クレヨン。
「なになに、『八神家の白亜の壁に挑むつもりか』」
「『ここに目を付けたことは褒めてやろう』」
「『しかしこの家の主は美術眼が高い。生半可なものではすぐに消されてしまう』」
「『それでも挑むつもりか』」
「挑むに決まってるヨ゛―――ン!!」
一本一本が綴られた言葉を読み終えた後、声高に叫ぶレッド。
それを聞きとれば、見守っていた修も黒クレヨンの後ろから姿を見せた。
「勇ましいじゃないか」
「ハッ! 家主ヨ゛ン!? 邪魔しに来たのかヨ゛ン!?」
「いやいや。君たちの実力を是非拝見させてもらおうかと思って」
「ヨン?」
これは黒クレヨンと修による誘導作戦である。
自分たちと同じ種の筆記具から画材としての挑戦を叩きつけられれば、挑まずにいられないだろう。
更にもう一押しとして、修という観客による煽り文句。
冷静沈着・頭脳明晰な一人と一本の流れるような誘導に、5色クレヨン、まんまとノセられるに至る他無かった。
引く、引く、線を引く。
塗る、塗る、身を削って。
重厚でいて繊細な凹凸のある壁。それは腕の良い職人の技の賜物。
5色のクレヨンが、描きにくさなど微塵も感じさせず活き活きと飛んで舞って描く様子に、修はこっそりと破顔する。
自由に描いてよいといっても漠然として困らせるかと、修はちょうど正面の窓から覗く庭先、そこで寛ぐ小さな家族たちを見れば「猫」をテーマに掲げた。
白亜の雲に虹がかかるが如く色が踊る。
夢中で、必死で、輪郭がボヤけた部分は修の黒クレヨンが陰影付けて手助けする。
大作の気配がしたからか、いつの間にか、部屋にあった修の24色クレヨン(黒除く)たちまでもがわらわらとやってきて、作業に加わり出していた。
「うわ……これはすごいっ。本当にクレヨンだけなのか」
無事完成された「猫」の絵。
それは庭の猫をモデルに参考にしたクレヨンたちの、温もり溢れる鮮やかな猫の仕草たち。
カメラに何枚もしっかりと、移動し角度を変えては収めていく修も感嘆しきりである。
「素敵なウォールアートになったな。大きく印字して残しておかなきゃ」
「どんなもんだヨン♪」
「ボク……もう限界の短さだヨン……」
「お絵描き文房具冥利に尽きるんだヨン」
「可愛く愛情いっぱいに描けて幸せヨン~♡」
「ちょっぴり悔しい気もするが! 正直すっごく満足だヨ゛ン。我々のここで出来る事はもう無いヨ゛ン!」
すっかりと芯が磨り減って、今や体に巻かれた紙から平らな頭部が微か覗くのみ。
満ち足りた雰囲気いっぱいの5色を見れば、修と黒クレヨンは顔を見合わせ頷いた。
ちっちゃーくなったクレヨンたちを、修は手を振って送り出す。
有難う、またどこかでな。
最後に、自身の手のひらに残った黒へは、『おかえり、お疲れ様』
そう労いの言葉を向けて、他23色たちを引き連れては大事そうに箱へと戻してやるのだった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
蒼色クレヨン
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
動物・自然
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年06月05日
参加申し込みの期限
2018年06月12日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年06月12日 11時00分
参加キャラクター一覧
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