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【創立記念】B☆Iトリエンナーレ!
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「俺もまだ生きてんな」
呟いて出て来たハルヒコは、舞台の央に転がされたユキナの死体を前に立ち止まる。
舞台袖から『村人』たちが出てくるのを横目で確認して後、霊能者であるハルヒコは声を張った。
「ユキナさんはクロだ! あの人は狼だった!」
赤い端切れを纏って横たわるユキナを示すハルヒコの隣、恐ろし気な顔したテンケンが並ぶ。
「本当に狼だったのかよ……」
「つーコトはスオウの占いが本当だってコトだ」
なら、とハルヒコは舞台の端にひっそりと立つアカリへと視線を投げる。
「アカリが嘘をついてるってコトになんじゃねーの」
悲し気に顔を両手で覆うアカリの傍を離れ、トワが舞台の央へと進み出る。
「犠牲者はユキナのみ。という事は人狼はアカリを噛み損ねたのデス! なのでここでトワが狩人だと宣言するマス!」
くるりと一回転し、華々しく舞うように言い放つ。両手を天へ掲げて明るく笑う狩人トワを見、テンケンはネココウ村に残る『村人』たちを改めて見回した。
「狩人は人狼から村人を護る。それは本当だった。ハルヒコもアカリも、トワに護られた……じゃあ、偽の情報をもたらした占い師の偽物を拘束するしかないのか?」
テンケンとハルヒコから疑いの眼差しを向けられ、アカリは顔を覆っていた両手を身体の脇に垂らす。
ふたりの視線からアカリを守るように、スオウが片手を緩やかに広げてアカリの前に立った。
「トワを占いました」
淡々と告げる。
「彼女は人です」
伏し目がちに人狼であると霊能者によって決定づけられたユキナの死体を見遣る。長く苦し気な息を吐き出しつつ、ユキナの傍ら、舞台の央に立つ。客席と向かい合い、
「……アカリが人狼かと言われるとどこか引っかかる……」
アカリの育て親としての心情を客席にだけ向けて吐露する。
「嗚呼、それでも……」
今にも泣きだしそうに顔を歪め、神父服の胸元を掴む。心痛に掠れた声で続ける。
「それでも、敵だという事は明らかだ、これ以上彼女に罪を重ねさせるよりは――」
舞台の端に立つアカリをそっと振り返り、首を横に振る。アカリ、と愛し気にその名を呟く。決意籠めた眼差しで天を仰ぐ。
「貴女を信じられる立場でいたかった」
無言のまま、スオウは白い薔薇を手にアカリへと近づいた。少女の肩を抱き、その胸に白い薔薇を押し付ける。
神父の行動に触発されたかたちで、ハルヒコとテンケンもアカリに白い薔薇と赤い薔薇を手渡した。
疑われても尚、アカリは占い師としての発言を覆さない。
「占ったのはトワさんです。彼女は人間でした」
静かな声で言い放って後、ふふ、と泣き出しそうな顔で笑う。
「私が怪しく見えるのは当然でしょうね。仕方ない……仕方ないことだと思います」
三本の薔薇を手に、アカリは舞台の央へと躍り出る。狂ったように笑い続ける。
「ならば私を捕まえますか? この無垢な身体を縛り付け、人狼の餌にするおつもりですか?」
男たちは誰一人として言葉を発さない。くすくすと笑いながら、アカリは赤い薔薇をテンケンへと投げつけた。挑むように『村人』たちを見据える。
「人間と人狼、どちらが本当の人でなしなんでしょうね……?」
三本の薔薇を手に、拘束されることが決定したアカリの傍ら、狩人であるトワが立つ。昨夜一晩、人狼から護り抜いた少女の悲し気な笑顔をしばらく見上げて後、俯きがちに向かうはもう一人の占い師のもと。スオウを一晩護ると宣言し、テンケンの手に白い薔薇を握らせる。
「私の役目はここでお終い」
ハルヒコとテンケンに縄を掛けられながら、アカリは壮絶な流し目をスオウへと向ける。縄を掛けられた手を、疑いの花を持たされた手を、スオウへと向ける。
「この薔薇の花で私を弔ってくださいね……スオウお兄様?」
『一夜めにはマモルとアキヒコが犠牲となり、二夜めにはユキナが狼に噛まれ――しかし、霊能者であるハルヒコはユキナが狼であったと告げた』
誰も居なくなった舞台で物語が取りまとめられる。
『狼から村人を護る狩人であるとトワが宣言し、アカリが拘束され、そうして、夜が更けてゆく』
ただただ淡々と事実のみが語られる。
『狼の跋扈する夜が、訪れる』
くすくすと狼の笑い声が響き始める。それは犠牲者が現れる合図でもある。
『狩人があんな小娘だったとは忌々しい』
厭わし気に、けれどどこか楽し気に、濁った声が続ける。
『しかしこれは、我々にとっての最後のチャンスにもなる』
この村を食い尽くすなら、と狼は嗤う。
『……これしかない』
直後に響くは、霊能者の声。
「なっ……お前が狼だったのか!?」
その声を最後に、舞台に落ちるは沈黙ばかり。
舞台に転がる赤い布を掛けられた『死体』はアカリとハルヒコ。
「霊能も死んだか」
疲れ切った顔のテンケンが舞台の央に伏して動かぬふたりの傍にしゃがみこむ。
その横に立ち、スオウは言葉もなく十字を切り目を伏せる。
「最早語るまでもなく事実は明らかですが」
スオウが背を向けたまま語り掛けるは、スオウが『人である』と占い、自らも狩人であると宣言したトワ。
「テンケンは人狼です」
スオウの言葉に、テンケンは肩を怒らせ立ち上がる。トワに背を向け、客席を見据え声を張る。
「トワちゃん、考えてみてくれ」
トワに向け、客席に向け、持論を展開する。
「スオウは、占いを騙れる。簡単だ、最初にアキヒロかマモルのどちらでもいい、占いで人と出たと言うだけでいいんだ」
狼と疑われたテンケンは続ける。
「仲間であるはずの人狼ユキナを――人狼が人狼を売り、そして自ら育てたはずのアカリをも偽の占い師に仕立て上げ、スオウは、人狼スオウは村を乗っ取った! ハルヒコが死んだのは真偽を見極めさせないようにするためだろ!」
「そう主張する為にアカリを噛みに行ったのですか? 味方を売って得た生贄を噛み殺そうとする愚か者がいるでしょうか」
テンケンとスオウ、素性が明らかではないふたりは対峙し睨み合う。それぞれに手にした薔薇を互いの胸に叩きつけ合う。
『淡々と占い結果を告げるスオウ。占いは最初から両方偽物だったと、狼が身内を切り捨てたと主張するテンケン』
ナレーションが状況を整理する。
『霊能の結果とスオウの占いは一致するが、アカリを守って護衛が成功している事実と、テンケンはアカリに人狼扱いされていたということに、トワは揺れる――』
「ヌヌヌ」
睨みあうふたりの間に立ち、トワは頭を抱える。
「どちらも怪しく見えるデスネー」
ならー、と顔を上げる。どこまでも明るく屈託なく、花売りの少女は笑う。
「花占いをしてみまショウ!」
ずっと持ち続けている花籠の中から、トワは赤い花と白い花を取り出した。赤い花をテンケンに、白い花をスオウに手渡す。渡された花を掲げ、ふたりは舞台の左右へと別れた。
「白の花が舞い散ればスオウが狼、赤い花が咲き乱れたらテンケンが狼、そう決めるマス!」
花に祈るように、トワは客席を見渡す。
「みんなの力を貸してほしいのデス!」
舞台が始まる前に渡された花の意味に観客が思い至るのを見計らい、
「ああ神様! 俺は狼じゃねえ!」
テンケンが喚く。
スオウが瞳を伏せ祈りの仕草をする。
最後に舞台に残った三人を穴の空くほど見つめ、良太は難しい顔をする。うーんうーんと唸る。
「どうだ? 誰が狼か分かるか?」
隣で黙って舞台を見つめ続けていた翔が口を開く。
またひとしきり唸って、良太は悪戯っぽく笑った。そのお花、と翔の持つ紅白の花を指し示す。
「オレお花あんまりにあわないけど、翔は似合う」
「なっ……」
くすくすと楽し気に笑う良太に、翔は眼鏡の奥の瞳をしかめた。うっかり今の今まで繋いでいた手を離し、からかうな、と素っ気なく呟く。それでも、良太は気にしなかった。くすくす笑いながら、紅白の花を両手に掲げて見せる。
「翔は? どっち?」
逆に聞き返され、翔は瞳を細めた。最後の審判を待って舞台に立つテンケンとスオウとトワを見遣る。舞台を見てきた限りでは、いかにも怪しいのは神父だけれど、
(でも言ってる事は筋が通ってる……)
花をくれた可愛い女の子は、やたらかき回している言動が多いような気がする。
(でも、投票の対象ではない)
赤と白の花を手に迷うふたりの前、赤と白、ふたつの花籠を持ったマントの人物が近づいてくる。
「この中に犯人がいるのか?」
無表情を貫くマントの人物が、舞台で人狼に『殺された』村人たちであることに気づいて顔を強張らせつつ、良太は必死に考える。
「誰かわかんないけど……」
考えて考えて、考えた挙句、
「野生の勘! 怖い感じの人に一票!」
自分の直感を信じて赤の花を籠に入れた。
良太の野生の勘とは真逆、理論を突き詰めて答えを導きだし、翔は赤の花を籠に入れる。答えが合っているかはまだ分からないけれど、劇はミステリーもののようで面白かった。劇の展開も、
(ハラハラして目が離せなかった)
マントを羽織った『死人』たちが客席を全て周り終わる。彼らが舞台袖に引っ込んだあと、――人狼劇の最終章が、始まる。
僅かの間、舞台袖に引っ込んだトワが大きな花籠を両手に舞台へと戻って来る。
「トワの答えはー」
籠いっぱいの花を、トワは空高く放り投げた。
「コレデス!」
赤の色にほとんどを占められたいっぱいの花が舞台に舞い散る。花占いが示す人狼は、『樵のテンケン』。
途端、――くすくす、くすくす。濁った笑い声が舞台に響き渡った。
『……如何にも、我が人狼也』
低く吐き捨てるなり、正体を見破られた人狼テンケンは血色の花に紛れて舞台から姿を消す。
花の海のただ中、生き残ったふたりは顔を見合わせ胸を撫で下ろした。生き残ったのは、ふたり。
「沢山弔いをしなければいけませんね」
ただただ淡々と、スオウは祈りの仕草をする。
「ですが今は、生きている事を神に感謝しなければ」
響き渡る晩鐘は、終劇の合図でもある。
鐘の音を機に、マントを被った『村人』たちが、狼の皮を被った『人狼』たちが舞台上に集結する。皆揃って客席へとお辞儀をすれば、舞台上で繰り広げられた人狼ゲームはこれにて終了。
「って、こーとーでー!」
『死人』を表すマントを脱ぎ捨て、彰尋と共にナレーターを勤め上げた衛が客席に元気いっぱい呼びかける。
「『寝子島人狼同好会』はいつでも入会を歓迎していまーす! 初心者も大歓迎! お気軽にどうぞ!」
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担当ゲームマスター
阿瀬春
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
1000人
参加キャラクター数
92人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年06月09日
参加申し込みの期限
2018年06月16日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年06月16日 11時00分
参加キャラクター一覧
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