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【創立記念】B☆Iトリエンナーレ!
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講堂から聞こえてくる拍手と歓声を耳に、
新江 天懸
は身に着けた『樵』の衣装を見下ろす。
(こういう演劇型っていうのは初めてだけど)
視線を巡らせれば、中庭特設舞台の袖、天幕で隠された舞台裏には、今回の出し物のために集まった年齢もばらばらな『人狼同好会』の面々が集まっている。
――『人狼』。
それは、『村』に紛れ込んだ村人に化けた『人狼』を探し出す会話と推理を中心としたゲームだ。
与えられた役職と昼の間の『話し合い』を駆使し、『村人』は『人狼』を見つけ出して処刑しなくてはならない。そうでなければ、『人狼』は夜の間に『村人』をひとりずつ『食べて』いってしまう。
当初インターネット上で流行したゲームは、テレビの深夜番組で取り上げられたことも相まって、いつしか世間に知れ渡ることとなった。同好の士を集め、機会をみては集まり『人狼』に興じる人々も今日日少なくはないという。
もちろん、寝子島にも『人狼同好会』が存在している。
高校生に大学生、小学生から社会人。年齢も職業もさまざま、けれど同じゲームの盤上に立ってしまえば立場は同じ。
天懸の視線の先には、黒ずくめの神父服を纏った『神父スオウ』の
如月 蘇芳
が涼し気な顔をして台本の最終確認をしている。その隣には『宿屋の看板娘アカリ』のエプロンドレスを纏った
来島 アカリ
。
「そう兄ぃ、お願い聞いてくれてありがとう」
娘姿のアカリに袖を引かれ、蘇芳は珊瑚よりも昏く紅い色した瞳を細める。
(学生劇ってあまり期待してなかったんだけど、少しは)
「楽しめそう、だね」
優しく頼れる幼馴染のお兄さんに柔らかく微笑まれ、アカリは頬を上気させる。
「女装似合ってんじゃん」
少女めいた顔で笑うアカリの肩を、『鍛冶屋のハルヒコ』役の
楢木 春彦
が叩いた。
(うん、……)
ちょっと遠い眼をしつつ、春彦はエプロンドレス姿の同学年男子を眺める。
先ほど講堂で見てうっかり動揺してしまった先輩と同じほどに、アカリの女装もよく似合っている。
「やりたくてやってるわけじゃねーっつーの。なんなら替わるか?」
不機嫌そうに唇を歪ませたアカリの反撃を喰らい、春彦は首を激しく横に振る。
「俺は劇の人手足んねぇって呼ばれただけで、俺じゃ来島や鴻上達と違って難しー演技トカは出来ねーし」
言い訳しながら見遣るのは、自分と同じに当日少し前に手伝いを頼まれて劇に参加することとなった
鴻上 彰尋
。
鍛冶屋の春彦の視線に気づき、『楽天家な村人アキヒロ』役の彰尋は緊張気味の瞳を和ませた。
(高校で演技するだなんて)
母子家庭で家計を支える母と兄の代わり、まだ小学生の双子の世話をするため、練習や舞台にたくさん時間を取られる演劇部には入部しなかった。ずっと、諦めていた舞台に、今日は立てる。
(もうない機会かもしれない)
だからこそ、精一杯演技したかった。
(誰かの、心に残れるように――)
胸に誓いながら、彰尋は共に舞台へ立つ仲間に笑いかける。
「似合ってるよ、頑張って」
「おう、鴻上もな」
「アカリ君も、……頑張って」
「今なんで口ごもったんだよ」
娘姿のアカリに凄まれ、彰尋は思わず目を逸らす。うっかり可愛いと思ってしまって困惑したなどと、折角放送部に入ってくれたばかりのアカリには口が裂けても言うまい。似合っているなどとは絶対に言うまい。
「ステージで人狼かぁ……」
本番直前にも関わらずじゃれあう男子高校生たちを横目に眺め、
壬生 由貴奈
は紅茶色の髪を三角巾で束ねる。与えられた役どころは『パン屋のユキナ』。
創立感謝祭で行われる劇の助っ人として呼ばれた元寝子高演劇部の女子大生は、舞台袖から客席の入りを心配げに見つめる
卯木 衛
の傍に寄り添う。
「うーちゃん」
「由貴奈さん」
今回の人狼劇の舞台を設定した『人狼同好会』の会長であり、今回『羊飼いのマモル』の役どころでもある
卯木 衛
は、大好きなひとの声に思わず頬を緩めた。お客の入りも上々、舞台の仕込みも整いつつある。
「色々頑張ってくれたうーちゃんの為にも頑張るよぉ」
大好きな恋人が言ってくれるのなら、勇気も百倍というもの。
「よろしくね、『マモルくん』?」
役柄の上でも恋人同士なユキナに天真爛漫な笑顔を向けられ、衛は舞台前の緊張も忘れて笑った。
「お花、ドウゾー! red and white! 配布オシマイ!」
『花売りのトワ』役の
トワ・E・ライトフェロゥ
が空になった花籠を手に舞台袖に戻ってくれば、人狼劇のための最後の仕込みは完了。
「お疲れさん」
「花売りのworkデスカラー」
花びらの色したスカートをひらりと揺らしてくるりと回って見せる最年少のトワに、天懸はちらりと笑う。『人狼同好会』で劇をやると聞いたときはどうなることかと思ったが、
(何とかなるか)
同好会の面々を見回し、天懸は静かに深呼吸をする。
(気合入れねえと)
ここに至っては、与えられた役柄を懸命に演ずるのみ。
客席への入り口で、劇に出るという同学年の女子から手渡された紅と白の花を手に、
漁 良太
は特設舞台に視線を伸ばす。
「翔、これどうやって使うんだろうな?」
隣の席に着く
鳳城 翔
も、揃えた膝の上の手に二本の花を持っている。今にも劇が始まりそうな舞台へアレキサンドライトの瞳を真直ぐに向けたまま、翔はそっと首を横に振った。
「……分からない」
「わっかんねえよなー」
友達と同じ意見だったことがなんだか嬉しくて、良太は黒い眼をきらきらさせて舞台を見つめ直す。
(どんなんだろう、どんなお話なんだろう)
胸のわくわくは、
『っぁ、うあ、ぐ、あぁああああぁああぁッ!』
舞台いっぱいに響き渡る断末魔によって叩き潰された。
「ッ……!?」
思わず椅子から跳ね上がりそうなほどに肩を震わせる良太の手を、翔は咄嗟に握りしめる。
(驚いた、……けど)
そんなに怖くはない。
それでも耳に残る恐ろし気な悲鳴に目を瞠ったまま、翔は隣の良太を横目に見る。自分よりも良太の方が怯えた顔をしている。
「大丈夫か?」
握った良太の手は、自分よりも冷たく硬くなっていた。
「こうすると落ち着くらしいから。……でも、本当にまずそうなら一旦離れよう」
そっと話しかけてくれる友達に、良太はぎこちない笑みを浮かべてみせる。元々、ホラーでも静かに怖い系のものは苦手だった。
(でも)
翔が手を掴んでくれた。
(ここで逃げたら海の男じゃねぇもんな……!)
漁師の家に育った少年は自分を奮い立たせる。
「翔と一緒だし平気!」
繋いだ手はそのまま、良太は強気な眼差しを舞台へと向けた。
(かかって来い!)
ふたり一緒なら、どんな怖い場面だって、きっと真直ぐ見ていられる。
「あら、あらあら」
舞台に響いた壮絶な断末魔の演技に、
早坂 恩
は反射的に手を繋いだ少女の耳をそっと塞いだ。きょとんとする迷子の幼女の前にしゃがみこみ、誰も彼もを慰めるような優しい笑顔を見せる。
「大丈夫よ、もうすぐおかあさんに会えるからね」
悲鳴が聞こえなくなったところを見計らい、小さな耳に押し当てた掌を離す。
講堂で放送部からのお知らせを聞き、校内を探し回って偶然見つけた迷子を無事に指定の場所で待機していた母親のもとに送り届けて、緊急のお仕事は終了。
何度も頭を下げる母親と手を振る子供に笑顔を返して、恩はトリエン実行委員の腕章をつけた夏服の二の腕を確かめる。
(じっくりは楽しめないけど……)
中庭での警備のお仕事は、色んなお店を訊ねられる分、役得かもしれない。
「お困りのことないかしら。大丈夫?」
お店の一軒一軒に顔を出して丁寧に訊ねて回る途中、
「……あら」
同じ金ぴか腕章をつけた
優木 遥斗
を見つけた。声を掛けようとして、思いとどまる。寡黙ながらもよく働く運営部のひとりは、今は道の途に立ち止まり、舞台に見入っている。
舞台には、今しも登場人物たちが出て来ようとしている――
(自分には、)
劇の冒頭に響いた迫真の断末魔の声の主を、遥斗は知っている。いつもは穏和な彼とは、彰尋とは別人のような凄まじい演技だった。
(……できないなあ)
遥斗は、人前に立つことはおろか、何かを話したり、ましてや演じたりすることが苦手どころか全く出来ない。気の利いた言葉のひとつも出なくなる。
この祭りの準備の際だって、その性格のためにきっと何人か怖がらせてしまっている。
だからこそ、舞台に立つことのできる人々を素直に凄いと感心できた。しかも、この舞台には大事な友人である彰尋や衛が出ている。
彼らはそこにいるだけで周囲を明るくさせる。気持ちを和らがせる力を持っている。
(……すごい)
彼らと友達になれたことが誇らしかった。
彼らと出会えた寝子高を大事にしたい、遥斗はそう心から思った。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
阿瀬春
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
1000人
参加キャラクター数
92人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年06月09日
参加申し込みの期限
2018年06月16日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年06月16日 11時00分
参加キャラクター一覧
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