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【創立記念】B☆Iトリエンナーレ!
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「部長さん。和傘をお持ちいたしました」
紫陽花柄の和傘を両手で丁寧に捧げ持ち、
春姫 いちご
は華道部部長の
伊勢 エリカ
の前に立つ。
「うむ、ありがとう」
夏の制服の胸元に鮮やかな空色した紫陽花のコサージュを留め、エリカは栗色の瞳を細めた。夏服の上に羽織った藍色を地とした紫陽花柄の着物の袖をさらりと揺らし、いちごの差し出す和傘を受け取る。その際触れたいちごの指先が微かに震えていることに気づき、エリカは咄嗟にいちごの手を取った。
「春姫は……こういった舞台は初めてか」
震えるいちごの手を両手に包み込む。勇気を分け与えるようにぎゅっと握りしめれば、いちごははちみつ色した瞳をそっと伏せた。
「……わたし、こうやって人前に立つのにはあまり慣れていなくて……」
いちごの言葉にエリカは思い当たる。そういえば、メイドの勉強をしているのだと聞いていた。
実家ではメイドに仕えられる側であるエリカは、少しは知っている。メイドという仕事はどちらかというと影から支えることを主とする。彼女もそうであるのだろう。
「あまり緊張するな」
部長の職分とばかり、エリカは新入部員を鮮やかな笑顔で元気づける。
「寝子高は理事長が祭り好きでな、こういった催しが多いぞ」
「そうですね、とってもイベントごとが多いと伺っています」
「今のうちに慣れておけ」
「はいっ、楽しめるようになりたいですっ!」
薄紅と白の着物の背中に流したチョコレート色の豊かな髪が跳ねるほど大きく、いちごはお辞儀をする。髪に着けたピンク色の紫陽花の髪飾りが涼し気に揺れた。
「部長さん、お気遣い頂きありがとうございます……!」
「いや、いい。気にするな」
きらきらと輝く瞳に見つめられ、エリカは鷹揚に笑った。
「さて、皆準備は万端か」
部長の言葉に、舞台裏でそれぞれの準備をしていた
丹羽 紅葉
と
本条 小萩
が頷き返す。
紅葉は半袖のシャツに学校指定の襟付きベストな夏の制服の上に赤紫の紫陽花模様の打掛を羽織っている。鮮やかな赤胴色した髪には打掛と同色の紫陽花の簪、赤紫のマニキュアで彩った手にも紫陽花を飾った赤紫色の舞踊傘。
装いから見て一見足袋にも見える白いニーハイソックスの爪先でいちごの傍らに立ち、紅葉は反対の手に持った紫陽花柄の和傘を差し出す。
「暑くない?」
「だ、だいじょうぶですっ……」
夏服仕様の先輩ふたりの間で、いちごは頬を赤くする。本当は皆と同じに夏服を着るつもりだったのに、
(朝ドジをしてしまいました……)
朝食の折、ミルクティーを胸元へ盛大に零してしまったのだ。
和傘に飾ったピンクの紫陽花よりも頬を赤くするいちごの肩を、小萩がぱたぱたと叩く。
小萩の衣装は華道部の皆とは方向性が違う。
制服どころか青と紫がグラデーションになったロングドレス、
(紫陽花の花の色です!)
足元を飾るのは銀色のブーツ、
(地中の金属イメージです!)
髪にはきつめのウェーブを掛け、運営部のメイク係に頼んで殊更に派手にゴージャスに盛ってもらった化粧、
(移り気な美女のイメージです! 元夜の蝶の理事長っぽいかもしれません!)
――と、何から何まで皆とは違う。けれど自分の感性を信じる小萩は気にしない。
(小萩の知性と感性が、また新しい世界の扉を開いてしまいました!)
むしろ自信満々に胸を張る。
自分の想像の中にある『移り気な美女』な笑みを湛え、小萩は舞台袖でエリカから文書で渡された華道部パフォーマンスの内容をおさらいしている華道部顧問
ウォルター・B
先生のもとへと向かう。
「ウォルター先生も紫陽花をどうぞ!」
用意していた紫陽花の花束と花冠を手渡す。
「ああ、ありがとう」
手元の文書から目を離し、ウォルター先生はにこりと笑んだ。独特の衣装を纏う小萩を一瞥するなり、
「紫陽花は地中の金属やミネラル分によって花の色が変わるんだよねぇ」
主要五教科を教えることのできる天才肌の先生はいつも通りののんびりとした口調で微笑んだ。短く刈った金髪の頭に花冠を乗せ、猫目を細めて楽しそうに笑う。
「そうですっ」
「その性質のせいで花言葉は『移り気』。でも、綺麗な花だよねぇ、君も独創的でいい感じじゃないかなぁ」
用意したファッションの意味を全て読まれ、小萩は頬を緩める。
「流石、ウォルター先生です!」
小萩に応じて笑いつつ、ウォルターはパフォーマンスの仔細を全て頭に叩き込んだ。折よく出番を告げる声が届き、着物の裾を華やかに鮮やかに揺らして華道部の面々が舞台袖に揃う。
「では、行こうか」
凛とした部長の声に合わせ、全員が舞台上に並ぶ。最初にキャットウォークを歩み始めるのは、小萩とウォルター。
色鮮やかな打掛の裾をランウェイに引いて進むは紅葉。
(バレエに専念する為に高校入学を機に辞めてしまった日舞だけれど)
足の進め方は身体が覚えている。指先の先まで美しいかたちを意識する方法も、花のような首の傾げ方も、眼差しの向け方も、舞踊傘の優雅な回し方も。
人目を惹く工夫を凝らしながら、紅葉は知らず唇を綻ばせる。
(結構身体は覚えているものね……)
視線を浴びてちょっと緊張はしているけれど、今までの日舞やバレエのお稽古や経験が自信を与えてくれる。だから笑顔を絶やさず進むことができる。柔らかく、流れるような動きをすることができる。
「春姫」
エリカから自然にエスコートする仕草で手を差し伸ばされ、いちごはどきどきと弾む胸を重ねた両手で抑えて瞬きをする。
客席から向けられる視線から逃れて目を伏せても、自分が普段ほとんど纏うことのない華やかで可愛らしい衣装が目に入ってしまう。
「えっと、……どこかおかしい所、ないでしょうか……?」
緊張しきってその場にうずくまってしまいそうな雰囲気を醸す後輩に、エリカは色鮮やかに微笑んで見せる。
「大丈夫、似合ってる」
手を取る。いちごのはちみつ色の瞳がライトを映してきらきらと輝く。
「……あ、ありがとうございます……!」
背筋を凛と伸ばし堂々と歩く部長に手を引かれ後ろに続きながら、いちごはぎこちなくも笑顔を浮かべる。向けられる視線に対し、遠慮がちに傘を使ったポーズを取ってみたり、手を振ってみたり、傘の紫陽花をそっと客席に投げてみたり、懸命にパフォーマンスをしてみせる。
キャットウォークの先端、エリカが羽織った着物を計算された動きでバッと翻す。それを合図に、紫陽花のように様々な色した照明がキャットウォークの先端を照らし出す。そこに集まる華道部と華道部顧問が揃って和傘を広げれば、可憐な花の集まる紫陽花が咲き誇ることとなる。
客席に向けて表現された紫陽花の花に、拍手の雨が降った。
傘の影の中、いちごは緊張で泣き出しそうな顔で笑う。
(上手く出来ていればいいのですが……)
光を集めた傘の中、華道部の皆は楽しそうに笑んでいる。だから、いちごは自信を持って感じることが出来る。
(きっと、上手く出来ていますよね……!)
紫陽花の花冠を頭に被ったまま、舞台裏から客席に出てくるウォルター先生の姿を見つけるなり、
倉前 七瀬
は応援用の団扇をぱたぱた揺らしながら足早に向かった。
「すみません、ちょっと、通してくださいー」
混み合う客席を遠慮がちにすり抜け、全ての出番を終わらせて一息吐く担任の前に立つ。
「先生、」
「倉前」
柔らかく微笑む担任に掛ける言葉は決めていた。
「先生の恰好、とても素敵でしたー」
「ありがとう」
てらいもなく礼を言う先生に、七瀬の方が少し照れてしまった。照れ隠しに団扇で先生を扇ぐ。
「いやぁ、やはり先生はどんな格好でもかっこよかですね」
生徒が向けてくれる団扇の涼しい風と素直な尊敬に、ウォルターは淡く瞳を細める。頭の花冠を取り、
「応援、ありがとう」
ふわり、七瀬の頭に被せた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
阿瀬春
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
1000人
参加キャラクター数
92人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年06月09日
参加申し込みの期限
2018年06月16日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年06月16日 11時00分
参加キャラクター一覧
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