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【創立記念】B☆Iトリエンナーレ!
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適当に中庭の屋台を冷やかして帰るつもりだった。
そもそも
鷹虎 龍獅
は不良に憧れ不良を自称している。硬派な不良にファッションショーなんて浮ついたイベントは似合わないものなのではないか。
金色に染めた髪はオールバック、制服はもちろんノーネクタイ、ジャケットは袖を通さず肩に掛け、鞄の中には酒と煙草。顔に生傷絶えず、手には殴りだこだってできている。
見た目から遠巻きにされがちなその鷹虎の前を、『B☆I実行委員』の腕章をつけた
野々 ののこ
はけれど恐れげもなく立ち塞いだ。手渡された金ぴかカードに眉間に皺を寄せ、
――不良がでるわけ……
追い払おうとしても、
――強制参加だよ! はいっ、凜乃ちゃんもどーぞ!
ののこは一向に構わなかった。傍らでニヤニヤと楽し気に様子見していた
七峯 凜乃
にも同じカードを押し付けるだけ押し付け走り去る。
ふうん、と琥珀の瞳を細める同学年の恋人に嫌な予感を覚えてももう後の祭り。
――揃ってカード貰っちゃったら出るしかないよね、龍獅?
台風の目のような恋人に言われてしまえば、龍獅に逃げ場などない。
不良だし、という言葉は言い訳にもならない。言うならば前門の虎後門の狼。
強制参加の印たる金ぴかカードを手に、
――演るからには一発、印象にしっかり焼き付くのを見せてやらないとねぇ
ダンスの要素を併せ持つ格闘技、カポエイラで鍛え上げた筋肉質な二の腕を叩いて強気に笑う恋人の圧力に、龍獅が勝てるはずもなかった。
瞳に力をこめてから、凜乃はいかにも嫌そうな顔した龍獅に向けくしゃりと笑う。
――打ち上げは温泉宿でしっぽりやる事にしようぜ、な?
――し、……
十五の少女らしからぬ発言に、十五の少年は一瞬ものすごく赤面した。
――なんか最近お前ピンク方面に吹っ切れてない!?
――言うことが可愛くないのはご愛嬌!
年頃の男子ならではのその方面な妄想を必死に振り払っての突っ込みを、凜乃は軽く笑い飛ばす。
――てーコトで、出るからには弾けるぜ。帰宅部っても不良枠だ、ワイルドに飾ろう
琥珀の瞳に太陽よりも強い光が宿る。こうなっては恋人が止まらないことをよく知る龍獅は肚を括る。
――やるからにはやってやらぁ!
腹を据えて言い放つ龍獅と笑う凜乃を、
――それじゃあ、おいで
中庭の一角に準備中にも関わらず一種異様な空気を纏う出店の主が手招きした。猫の絵画に始まり動物を象った置物に装飾品、果てはさまざまの衣装をスペースいっぱい、ところせましと並べた店の名は『クラフトスペース』。
――きっと気に入りの衣装も見つかるだろうよ
魔女じみて微笑む長い白髪緋眼の主は
旅鴉 月詠
。
不良ふたりの注文を難なく聞き入れ、魔女じみた主はそれこそ魔法のように衣装から小道具までのほとんどを用意してみせた。
それでも足らぬものや衣装の注文に応じて針を使う間、舞台演出の練習をしたいというふたりに、準備に使っていたという周囲を囲った天幕を貸し出してくれた。どれだけ派手な物音を立てても騒がず覗かず、煤だらけになって出てきたふたりに動じぬ笑みさえ浮かべて見せた。
――思う存分魅せてくるといい
「なあ、凜乃」
出番も間近な舞台裏で、龍獅は中庭に見た魔女の店について小さく零す。
「……あの店、戻ったら消えてたりしてねぇだろうな」
「ないない」
ひらひらと手を振る凜乃は、夏制服のシャツを胸の下で結んでいる。動く度に際どいどころか黒レースの下着が見える短さのチェックのスカートから伸びるは、しなやかな筋肉を纏わせた小麦色の腿。
それだけでは軽やかすぎる衣装の上に羽織るは、前後の身ごろを足元まで伸ばしたジャケット。背は猩々緋、豪華絢爛な和柄の刺繍に水墨画の額裏、かてて加えて金の羽織紐つき。
(文字入れすりゃトップクになる勢いだ)
羽織風デザインのジャケットに併せる靴は、爪先と踵が露出するサンダル風に改造したアーミーブーツ。
(和物の羽織と併せるなら素足出す方がセクシー、なあ……)
和洋折衷を好む兄の言を思い出しつつ、凜乃は舞台裏の端にしゃがみこみ不機嫌な顔を装って周囲を睨め回す龍獅の前に立つ。たじろいだ顔する恋人の前、ジャケットの裾をひらりと持ち上げ、健康的というよりは攻撃的な太ももを惜しげもなくさらしてみせる。
「セクシー?」
「な、……」
言葉に詰まる龍獅は鎖のついた鉄パイプを小道具に、サングラスとカッターシャツを乱雑に着こなしている。ズボンは龍の柄入りの改造制服風、口には煙草風のキャンディ。
(……本物の煙草は持ってるが)
実際に吸ってもいないものの、
(ヤーサン仕様なカッコとは言え、こんな日にまでセンコーの世話になる必要もないだろ)
艶っぽく華やかな凜乃を前に、煙草風キャンディを口から落としそうになって慌てて抑える。気にしない振りで頷いて見せ、口に含んだ飴をガリリと噛み砕く。どうしたって今回は恋人の方が派手で外連味がある。
(まあ、今回は譲ってやるからいいのさ)
負け惜しみ気味に心中に呟く龍獅の前、凜乃の手が差し出された。
「パフォーマンスは一瞬だ」
勝気に笑む恋人の手を掴み、龍獅は立ち上がる。
「煤だらけの練習をものにしようぜ……OK?」
付け焼刃とは言え、刃は刃。練習時間は僅かではあったが、相応の汗は流した。凜乃の言葉に武者震いを覚えつつ、唇の端をつりあげる。負けじと笑う。
「しくじんじゃねぇぞ?」
舞台からのランウェイに流れるは、ヘヴィなギターサウンド。鼓膜にも腹にも響く音に合わせ、恋人たちは指を絡ませ歩き出す。
肩で風を切り堂々と、改造ジャケットを武将の旗印のように靡かせ進む恋人を、龍獅は見遣る。
恋人の横顔を見た途端、不敵な笑みが頬に浮かんだ。
(入学当時だったら絶対にやってなかった)
今更ながら驚く。驚きながらも、気づいている。己はその変化を受け入れている。それはたぶん、
(……きっと、)
恋人の横顔を見つめ、固く繋いだ指と指を見つめ、うっかり照れくさくなった。内心で苦笑する。
(こいつには絶対話さない)
道の果てに至っても、ふたりは止まらない。龍獅は右に、凜乃は左に、互い違いに踵を返す。
龍獅の持つ鎖つきのパイプが空を走る。
凜乃のブーツが風を切る。
力任せに振り下ろした鎖と、回し蹴りのブーツの底に仕込んだ火打石がぶつかり合う。拍手より鋭く、爆竹よりも軽く、盛大な爆発音が響く。
花火の紙火薬が調整通りに一挙一瞬のうちに派手な火花と音を咲かせる。
凜乃の頬に艶やかな笑みが咲く刹那を、龍獅は確かに見た。
紅く赤く舞い散る火花の中、凜乃は見事な回し蹴りを見せた強靭な脚で仁王立つ。片手を腰に当て、
「Rock it up as flint,guyz!」
講堂の端から端まで響き渡る声でシャウトする。
熱情さえ孕んだ声と火花の余韻のうちに、ふたりは颯爽と舞台からはけていく。
(結果なんざ知らねぇが、まぁ不良にしては)
龍獅は恋人の熱い手をきつく握りしめる。
「上出来だったんじゃないか?」
返事の代わりは、決して離さず強い力を帯びる恋人の指。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
阿瀬春
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
1000人
参加キャラクター数
92人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年06月09日
参加申し込みの期限
2018年06月16日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年06月16日 11時00分
参加キャラクター一覧
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