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寝子島高校
【創立記念】B☆Iトリエンナーレ!
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更衣室に用意された姿見の中に、寝子高水泳部の水着を纏った自分の姿が映っている。
「久しぶりに着るはずなのに、全然そんな気がしないわね」
寝子高校を卒業して、三か月ほど。高校三年間を過ごした部活を引退してからと考えると、水泳部の水着を着るのは何か月ぶりだろう。
素肌に纏った水着の具合を確かめながら、元寝子高生の
仙藤 紫
は黒い瞳をそっと伏せる。
わあっ、と更衣室の外の舞台から華やかな歓声が巻き起こった。相変わらず賑やかな高校の雰囲気に、紫の口元が綻ぶ。
(でも、ついこないだまで通っていたのが嘘のよう)
「クール! クール・マーメイドだね、お姉ちゃん! かっこいい!」
姿見の後ろ、お揃いの競泳水着を着た妹、
仙藤 蒼
の姿が映り込む。腰に抱き着き肩に顎を乗せてくる妹の仕草に、紫は仕方なさそうに微笑んだ。
創立記念日のお祭りに行きたいと言ったのも妹、貰ったパンフレットの中に金ぴかカードを見つけたのも妹。ついでに自分がもらったものの中にも同じカードが入っていて、カードを受け取ってしまえば強制参加な仕来りを知る紫が困り果てて首を傾げたところに、
――お姉ちゃん、水泳部だったんでしょ? なら水泳部ファッションで行こうよ!
とせがんできたのも妹。
姉が寝子高の水泳部だった、ならお揃いで水泳部の競泳水着を着ちゃえ! という妹の謎思考をきっちり読み取りながら、妹のおねだりに弱い姉はこくり、了承を示した。
ならばと水泳部に顔を覗かせたところ、
――仙藤先輩! 来てくださったんですね!
――あっ、金ぴかカード! 体験入部用の水着ありますよー!
後輩たちが待ってましたとばかりに水着を用意してくれた。
用意がいいわねと苦笑しても、後輩たちは楽し気に顔を見合わせて笑うばかり。それでもありがたく拝借し、金ぴかカードを実行委員の腕章をつけた学生に見せ、講堂の舞台裏の端に用意された更衣室に入らせてもらった。
「懐かしい?」
「……そうね」
思わぬ形で再び着ることとなった水着を見下ろし、紫は黒髪を揺らして頷く。
「お姉ちゃんもこの水着で部活に励んでたんだ」
女らしい曲線した肩に乗せた頬の横、艶やかな姉の黒髪が揺れる。姉の腰に両腕を巻きつけたまま、蒼は鏡に映る姉を見つめた。思うのは、姉の元部室で受けた歓迎っぷり。
理知的で大抵の事では激せず、物事を几帳面に淡々と進める姉は、きっと良い先輩だったのだろうなと思う。
――妹さんですか? かわいい!
きゃあきゃあと姉の後輩たちに囲まれ、姉と同じように歓迎を受けて、だからとても嬉しかった。自慢の姉なんです、と大っぴらに言って、姉を静かに照れさせたりもした。
「……そうね」
何やら感慨深げなまなざしをする妹の横顔を、紫はちらりと見る。
傍らに並ぶ妹は、同じ水着を着ているはずなのに正反対の印象がある。
例えば姉がクール・マーメイドの趣であるのなら、妹は元気はつらつ、
(パッション・マーメイド、……かしらね)
中学三年生の妹の伸び伸びとした少女の肢体と、大学一年生の大人びた体躯。
「あーあ、私もお姉ちゃんみたいになれるかなあ」
「……蒼は蒼のままがいいのよ」
「えー、そうかなあ」
唇を尖らせながらそれでも無邪気に嬉しそうな顔をする蒼に、紫が静かに笑んだ時、更衣室の戸がノックされた。
「はーい!」
「よろしい、ですか……?」
元気いっぱいの蒼の返事に、戸が薄く開く。そっと顔を覗かせたのは、トリエンナーレ実行委員の腕章をつけた女子学生。
「そろそろ出番ですので、舞台裏までお越しください」
更衣室で水着を纏って華やかに笑い合う姉妹に、紗月はそっと目を伏せる。
(みんな、本当に個性的だなあ……)
まだトリエンナーレも序盤だというのに、それでも出場者の誰もがそれぞれに個性的で素敵だった。誰も彼もが見事なパフォーマンスを堂々と見せていた。
部活や委員会をしている学生の趣向を凝らしたファッションはもちろん、帰宅部の子だってとても頑張っていた。
そうして、今目の前にいるふたりの女性も。見学に来てそのまま出場する羽目になったというのに、怖じる様子も見せず、むしろ楽しそうに衣装を纏っている。
(私は)
どこまでも無個性でつまらない女だ。
その自覚がある。だからこそ、――
「どうぞ。ご案内します」
溜息が零れそうになる唇の内側をきつく噛み、紗月は水着姿のふたりに微笑みかけた。
「はーい、わかりましたー!」
「ありがとう」
並んで更衣室を出る。出場予定者もスタッフも、誰も彼もが忙し気な舞台裏を案内されて通り抜け、姉妹肩を並べて舞台へと踏み出す。
舞台に一歩踏み出した途端、スポットライトがふたりを照らしだした。
真夏の太陽にも似たライトの眩しさに姉は静かに瞳を細め、押し寄せる波にも似た客席の拍手に妹が驚きまじりの歓声をあげる。
プール開きに興奮するようなはしゃぎっぷりを見せつつ、蒼は紫の肘に腕を絡めてキャットウォークを歩き始める。楚々とした様子で歩を進める姉の隣で元気よく手を振り、飛び跳ねれば飛び跳ねるほど、テンションも同じ速さで高くなっていく。舞台の上、ただひたすらにわくわくする。大好きなお姉ちゃんと水着でデートしているみたいでうきうきする。
(それか、……)
でなければ、たとえば『プール開きに興奮する後輩と、それを宥めつつも優しく見守る美人の先輩』、
(……とか?)
頭に浮かんだフレーズに楽しくなって悪戯っぽく笑ったところで、客席から見上げてくる男子の視線を見つけた。熱に浮かされたような表情の彼の視線は、我関せずに悠然と、たとえばこれからプールサイドから水の中へ飛び込むような風情で歩く姉の姿に向いている。
(目の保養になるでしょー!)
蒼は得意になる。三年間寝子高水泳部に属していてきっと誰よりも競泳水着の着こなしが堂に入っているこの綺麗なひとが、自分のお姉ちゃんなんだよとみんなに言いふらしたくなる。
キャットウォークの先端、出場者のほとんどがアピールをする場所にふたりで立つ。物静かなまなざしを客席に向けるだけでそのまま引き返そうとする姉の肘をちょっぴり強引に両手で掴んで引き寄せ、蒼は顔中で笑った。
「今日は姉と水着デートに来ました!」
心に思うまま、全身全霊で楽しい嬉しい気持ちを表現する妹に、
「な、……っ、蒼っ……」
妹の爆弾発言に動揺するあまり、直前までの清楚な佇まいを一転、目を白黒させる姉。
正反対の印象を持ちながら仲睦まじい水着姉妹に、男子たちの興奮気味の歓声と、水泳部女子たちの黄色い歓声が降り注いだ。
動揺に頬を薄紅に染めた元先輩と、もしかしたらこの先も後輩になるかもしれない中学校の元後輩とすれ違う恰好で、
水上 桜
はキャットウォークを歩き始める。
「あとはお願いしまーす!」
「うん、引き受けたわ」
桜から見て水泳部のOGである紫と腕を組んで上機嫌な蒼に元気いっぱい声を掛けられ、桜は頷きながら背筋を伸ばす。
(志波先輩みたいな脱ぎっぷりこそ披露できないけれど)
惜しげもなく肌をさらした姉妹と違い、桜は競泳水着の上にTシャツを被っている。それはそれで少女らしくて可愛らしくはあるけれど、
(……惜しい、って顔ね)
キャットウォークに間近い客席、先ほど姉妹の水着姿を堪能したらしい男子のちょっぴり残念そうな顔を見つけ、桜は黒い瞳を細めた。
(もう)
男子ってこれだから、と唇を尖らせたとき、
「行っくよー! 桜ちゃーん!」
キャットウォークの真正面、長いホースを手に立つののこの姿が見えた。ざわつく客席に構わず、ホースの先から水が迸る。あっという間にずぶ濡れになるTシャツの下に透けるはもちろん、競泳水着。
「さらばだ!」
元よりの演出打ち合わせ通り、楽し気に走り去るののこに桜は手を振る。濡れたTシャツをばさりと脱いで水の滴る黒髪をかき上げれば、客席から歓声があがった。口元に意味ありげな笑み浮かべつつ、踵を返す。立ち去り際の水着の食い込みを直す最後の仕草には、男子たちの雄たけびに近いどよめきが湧いた。
「英二くんはそっちね!」
「うん、了解」
撒き散らされた水の残るキャットウォークとその周辺を、ホースをモップに持ち替えたののこと、裏方をかけずり回る
佐藤 英二
が走り回って掃除をする。
キャットウォークの掃除を手早く済ませ、出演者とお客の邪魔にならないように講堂の外へとふたりで出た途端、六月の太陽が眩しい熱で照り付けてくる。
「うわ、熱っつ」
モップを手に汗まみれで呟く英二に、
「楽しいね!」
同じように額に汗を滲ませながたののこが屈託なく笑った。
朝から裏方仕事にずっと奔走し続けていて、身体はくたくたに疲れている。それでも、どこまでも楽しそうに笑うののこを見れば、英二の心はふわりと和んだ。
ののこと同じに、英二も笑う。
「うん、楽しい!」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
阿瀬春
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
1000人
参加キャラクター数
92人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年06月09日
参加申し込みの期限
2018年06月16日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年06月16日 11時00分
参加キャラクター一覧
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