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深夜帯、寝子島駅から疲れ切った人々が吐き出される。生気のない顔で改札を抜けて散り散りとなった。
「あー、歩くのもイヤ~」
人目を憚らず、
三夜 深夜子
は愚痴を零す。掛けた眼鏡は斜めにずり下がっていた。黒いスーツには座り過ぎた弊害で皺が目立つ。少しの風にも押される状態で通りを歩いた。
眼鏡の奥の虚ろな目は飲食店に引き寄せられる。ほとんどの店が今日の営業を終えて明かりを消していた。
「ああ~、晩飯~。私の晩飯~」
身体の左右の揺れが激しくなる。作る気は毛頭ないという態度で方々に目を向けた。
「オープンのお店だ!」
灰色の四角い外観は気にならない様子で深夜子は前のめりとなった。なけなしの力を注ぎ、建物の中へと駆け込んだ。
殺風景な部屋に出た。簡素な長机に折り畳みの椅子が置いてある。隅には灰色のロッカーが設置されていた。
「ここが、お店?」
考える前に椅子に座った。左右の肩を軽く叩く。眼鏡を掛けた状態で下から指を入れて目頭を揉んだ。
「さっきまでの疲れと、微妙に違うような……」
念入りに瞬きを繰り返す。
斜め前のドアがノックされた。返事をする前に開く。スーツを着た若い男性がにこやかな顔で言った。
「先生、十分後にはイベントが始まります。その後のサイン会もよろしくお願いします」
「え、ああ、はい?」
要件を伝えると男性は速やかにドアを閉めた。慌ただしい足音が遠ざかってゆく。
腰を浮かせた状態で深夜子は固まっていた。一気に脱力した調子で椅子に座り直すと小難しい顔付きになった。
――この私が先生? 普通、事務職を先生とは呼ばないから……漫画の同人誌……もしかして、その関連のイベントなのかも。
「……あり得るわ」
口にした途端、抑えられない笑みで頬が盛り上がる。口元に手を当てて、くぐもった笑い声を漏らした。
十分後、深夜子は緊張した面持ちで椅子に座っていた。手前の机には大量の色紙が詰まれ、三本のペンが用意されていた。
視線を上げる。司会の若い女性が明るい口調で説明を始めていた。
深夜子は目だけを動かす。左手には大勢の観客がいた。備え付けの椅子に座って熱心に聞き入っている。
目を戻し、右手を窺う。白いスクリーンが見えた。映画館を彷彿とさせる大きさであった。
――これ、何なのよ? 同人誌を跳び越えてアニメ化って。ファンタジー系は私らしいけど。
一期が好評で関連グッズがバカ売れ。今日は二期の試写会ね。一期も知らないのに。私の印税はどうなっているのよ。
焦りと不満が胸中で渦巻く。
会場の照明が落ちた。スクリーンに一期のハイライトがモノクロで映し出された。主人公は傷つき、垂れ下がった腕からは黒い筋が流れていた。励ますように囲む仲間達。立ち向かう彼等に強敵が襲い掛かる。
共に戦ってきた仲間との永遠の別れ。新たな出会い。光の柱に包まれた主人公が宿敵を打ち倒し、世界に平和を取り戻す。
静けさの中、赤い文字で『更なる驚異の襲来!』と激しい効果音と共に大写しにされた。スクリーンに色鮮やかな舞台が描かれる。仲間達が躍動する。
深夜子は夢中になって観ていた。大半の観客と同じように目を輝かせる。
――学生時代に描いていたキャラクター達が、スクリーンの中で生きているわ。
姿形が定まっていなかったのに。あんなに元気に動き回っているなんて。
我が子を見詰める母親の表情で試写会を堪能した。
その後、怒涛のサイン会に突入した。瞬く間に長蛇の列が出来上がる。
深夜子は猛烈な勢いで色紙にサインを書いていく。合間に何度も握手をした。励ましの声には、ありがとうございます、と笑顔で返した。
一本のペンが力尽きた。二本目のペンを手にして加速する。小指の側面が黒くなってきた。
――何なのよ、この激務は!
心で怒鳴りつつ、表面上は笑顔を努めた。
途中で色紙が補充され、全ての者にサインが行き渡った。
深夜子は立ち上がって叫んだ。
「やっと終わったわ!」
通り掛かった背広姿の中年男性がちらりとこちらを見た。憐れむような目をして、とぼとぼと歩き去った。
ぎこちない笑みで深夜子は言った。
「うん、やっぱり夢よね!」
顔を赤らめて早足で歩く。見つけたコンビニでお握りとサラダを購入した。
手に提げたビニール袋をぶらぶらとさせて夜道をゆく。
――プロの漫画家にならなくても描くことはできる。それで十分よ。
顔を上げた。
「食べ終わったら描くわよー!」
夜空に煌めく星々に想いを伝えた。
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担当ゲームマスター
黒羽カラス
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
8人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年05月24日
参加申し込みの期限
2018年05月31日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年05月31日 11時00分
参加キャラクター一覧
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