大変だ！なんかにょろにょろし始めた｜リアクション

大変だ！なんかにょろにょろし始めた

●午後、シーサイドタウンにて

　お昼過ぎ、自室にて。
　大きな胸を押し付けたうつ伏せの姿勢で、白真白は、ベッドの上をゴロゴロとしていた。
「いい天気なのは知ってるけど、出かけたくない気分だなあ」
　さっき窓から見た外は、ちょっと暑そうだった。特に予定もないし、家にいたい。
「雑誌は読んじゃったし、ゲームでもしようかな」
　起き上がるため、スプリングの上に両の手と膝をつく。
　と、ツインテールで結んでいた白い髪が、ぱさりと肩に広がった。
「あれ？　リボンほどけちゃった？」
　滑らかで白い内腿と、ぷるんと丸いお尻をベッドにくっつけ、ぺたりと座る。
　髪に触れると、引っかかっていたらしいリボンが、腿の上に落ち――。
「えっ！？　なにこれ！」
　真白は目を見開いた。
「リボンが急に、にょろにょろしだしたんだけどっ！？」

　うにょうにょと、ミニスカートの上を這うリボン。
「ちょっと、何があったの……？」
　謎事件が多い寝子島とはいえ、真白は今日、家から一歩も出ていない。
　それなのに、こんな不思議なことがあるなんて。
「うう……どうしよう」
　愛用のリボンとはいえ、まるで蛇のような動きが、ちょっと怖い。
　リボンは、腿に広がるスカートの上を登り、下腹の部分に来ると、懐くように身を寄せ始めた。
「ま、まぁこれくらいならいいかな。こうしてすりすりしてるところを見ると、なんだか可愛いし」
　人差し指で、平たい体をつんとつついてみる。するとリボンは、真白が着ているシャツの下へ、その先をぐいっと突っ込んできた。
「あ、ちょっとくすぐったいくすぐったい」
　ちろちろと動かれて、思わずふふふと笑みが漏れる。
　ざわざわ体が落ち着かない。でも動きに愛嬌があって、止める気にはなれなかった。
　リボンはそれで気を良くしたのか、真白の薄い腹を、すりすりと登り始める。
「あっ……そこ、おへそ……！　ちょっと、やんちゃしちゃダメでしょっ」
　小さなくぼみをほじられたら、さすがにちょっとたまらない。
　真白はリボンの、服から出ている部分を引っ張った。
　と、リボンは遊んでもらえてると思ったのか。ウエストに巻き付き、先でこちょこちょと、真白の肌をくすぐった。
「ひあああっ」
　そしてもう片方の先は、おへそ部分から上腹部へ。さらにはみぞおち、胸へと進んでいく。
「ああっ、ダメだってばっ……。そこはホント、んっ…」
　ふっくら丸く大きな山。その間を、リボンはゆっくりと這って行く。
　しかし首までは行かず。鎖骨のあたりで留まると、尻尾のような端を、白いマシュマロにちろちろと絡めてきた。
「ひっ、そこはあっ……」
　ビクン！　真白の肩が、大きく揺れる。
　だが上半身ばかりにはかまっていられない。いつの間にやら、ストッキングが勝手に脱げて、そちらもにょろにょろとし始めたからだ。
「ちょっと、２匹がかりとかもう……ああんっ」
　伸縮性を生かして伸び縮みをしながら、ストッキングは、ふくらはぎから膝の裏、太腿へと上っていく。
（これは、せめてどっちか、なんとかしないと……あふっ）
　真白は、まず、見えるところにいるストッキングを掴もうとした。
　けれどそれはするりと真白の手の下をすり抜けたうえ、ウエスト絡みついてくる。
　しかも、つま先部分はちろちろと、スカートの下に潜り込んだ。
「ひゃんっ！　そ、そこはダメェ……」
　真白の頬が次第に紅潮し、呼吸が荒くなっていく。
「あんっ、リボンも、ストっ……キング、も……、大人しく、してええ……」
　なんとか体から引き離そうとするけれど、巧みな動きに全身の力が抜けてしまう。
「うう、こんな、ダメだってばぁ……」
　真白はベッドに両手をついて、ただひたすら、リボンとストッキングの悪戯に耐えたのだった。